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Date: Thu, 14 Oct 1999 16:24:30 +0900
From: ソード <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 15805] [HA06P]:EP: 『面接』完全版
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199910140724.QAA25771@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 15805
99年10月14日:16時24分27秒
Sub:[HA06P]:EP:『面接』完全版:
From:ソード
こんにちは、ソードです。
依然流したエピソードの完全版です。
修正が無ければ、掲載依頼をしてしまいます。
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エピソード 『面接』
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登場人物
紫苑(しおん)
学生証へと姿を変えている金属生命体。
布施美都(ふせ・みと)
過去の記憶、記録の無い少女。マリカのバイト希望。
豊秋竜胆(とよあき・りんどう)
マリカの店長代理。
偽装
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紫苑 :「さて、じゃあ、私は学生証になりますから、持っていっ
:てくださいね」
そういうと、猫の姿から一枚のカードに変化する。質量、体積までもある程
度自由に変化できるのだ。
美都 :「うん、じゃあ、いってきます」
バイトの面接に向かう。今日は、まだ気温は高かったが、ブラウスにスラッ
クスという格好をしている。美都にとっては、「おめかし」のレベルだ。
美都 :「じゃあ、いって来るね」
マヤ :「(いってらっしゃい)」
見送るのは、マヤひとり(?)。ユラは既に大学へ行ってしまっている。
面接開始
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美都 :「しつれいします」
SE :カラン
ファミリーレストラン、マリカの扉を開け、中に入る。
開店してすぐの店内は、数人しか客がいなく、フロアの一つは締め切ってい
る。
竜胆 :「いらっしゃいませ。あ、美都ちゃん」
真っ先に反応したのは、店長代理の竜胆であった。
竜胆 :「じゃあ、面接始めますから、こちらへどうぞ」
そのまま、締め切っているフロアのテーブルの一つに案内し、奥からいくつ
かの書類を持って来る。
美都 :(黙って座る)
竜胆 :「じゃあ、始めましょうか……緊張してる?」
美都 :「え……はい。面接ってグリーングラスの時にはなかった
:から……」
竜胆 :「あ、そうなんだ。でも、店長さんとの顔見せはしたんで
:しょ?」
美都 :「はい。一緒にお茶しただけでしたけど……」
竜胆 :「それが面接だったんだよ〜」
美都 :「あ、そうだったのかぁ……」
竜胆 :「まあ、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ〜。じゃあ、
:履歴書見せて」
美都 :「はい」
履歴書を見て、一応目を通す。
竜胆 :「ん……了解。大学生ね……」
美都 :「あの……本当は……」
竜胆 :「うん、分かってる分かってる」
美都 :「はい……ごめんなさい」
竜胆 :「気にしないで。んで、どれくらい出れるの?」
美都 :「えと……基本的に夕方から夜にかけての方が空いてます」
竜胆 :「曜日はいつか指定はありますか?」
美都 :「いえ、別に……」
竜胆 :「あ……っと、大切な事忘れてた、ホールの方に入っても
:らうので良いよね?」
美都 :「えと……ホールってのはなんですか?」
竜胆 :「あ、ごめん。ウェイトレスの事。調理場とウェイトレス
:は全然仕事内容が違うからね」
美都 :「はい。どっちでも……でも、竜胆さんと一緒の制服、着
:たいなぁ……」
竜胆 :「かわいい事言うのう……って、この制服、そんなに良い?」
美都 :「ええ、かわいいと思います(にこ)」
結局、雑談をしただけで面接は終了した。
竜胆 :「一応、店長の許可もらってから家に連絡するから。その
:時に入る時間を決めましょう」
美都 :「あ、はい。分かりました」
竜胆 :「じゃあ、今日はこれまでって事で」
美都 :「はい! よろしくお願いします!」
竜胆 :「うん。よろしくね(にぱ)」
そのまま、竜胆に見送られて外に出る。日のあたるところまでは見送ってく
れなかったが……。
紫苑(学生証):「旨く行ったようですね」
美都 :「うわっ……紫苑ちゃんか……うん。大丈夫みたい」
紫苑 :「これからがんばってくださいね」
美都 :「うん! よおおぉぉっし、がんばるぞおおぉぉっ!」
むやみに気合いの入った美都であった。
解説
ファミリーレストラン『マリカ』のバイトを始めるため、面接に向かう美都。
自作(捏造)した履歴書と、紫苑が変化した学生証を持っての面接である。
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