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Date: Mon, 04 Oct 1999 21:58:08 +0900
From: 瑠璃 <lurimu@geocities.co.jp>
Subject: [KATARIBE 15530] [HA06P] EP: 本探し(仮)
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199910041255.VAA20706@mail.geocities.co.jp>
X-Mail-Count: 15530
こんばんは〜、瑠璃@試験2日前(汗)ですぅ。
ERさんのEP「定価は200円」を読んで、
没にしてたエピソードを復活させようかな〜と思ったので(^^;
とりあえず、途中までですが。
このあと、瑞鶴へでも、話しを持っていこうかなあ、と。
しかしまあ、どうしてこう時間がない時に限って、
何か書きたい衝動に駆られるのだろうか……(涙)
しかも、校正する余裕なんてないから、めちゃくちゃですし……。
#なら書くなって(苦笑)
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「本探し」
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ようやく暑さも和らいできて。
久しぶりに長袖を着たある秋の日の放課後。
璃慧は今日も図書室に来ていた。
書架の間をめぐって、目当ての本を探す。
設備が良いわりに利用者が少ないので、そこらへんの公立図書館よりもは、
だいぶ使い勝手がよかった。
璃慧 :「………………」
一冊一冊、表題を見てまわるが、求めている本はなさそうだった。やはり、
小説の資料にするような本を、学校の図書室に求めるということは、無謀なの
だろうか。
古代日本史に関するもの、神代に関わるもの、環太平洋各地の神話と伝承、
呪術や氣に関するもの……、どれも使えそうなものはなかった。
璃慧 :「悠に聞いてみた方が早かったかなあ」
最近では、すっかり璃慧の辞書と化している悠だった。語学やファンタジー
に関する知識は、悠の方が上なのだ。趣味が似通っているわりには、詳しい分
野が違うので、何かと便利だった。もっとも、璃慧が悠を頼ることばかり多い
気もするが。
しかし、このまま何の収穫もなく部室に戻るのもしゃくなので、何とはなし
に、本を見てまわる。そういえば、図書室に来るの、久しぶりだった。
璃慧 :(最近、本読んでなかったからなあ……。
:パソコンのやり過ぎ、ってか。
:ここのところなんかすっきりしない気分、そのせいかもな……。
:久しぶりに何か読むかっ!)
さしせまっている定期考査など、眼中になかった。まあ、いつものことでは
あるが。やるべきことなんて、いつだって山ほどある。今だってそう。既に自
分の処理能力を、大幅にこえている。でも、だからといって璃慧は、それだけ
に従事できるような人間ではなかった。
璃慧 :「…………(にこっ)」
読み切れないほど多くの本がある。それだけで、嬉しい。そして、そんなこ
とで嬉しくなれる自分が、幸せで。
思わず手にとって、読みだす。
数十分後。璃慧は書架の方から机の方へ、移動していた。手元には、7,8
冊の本が。すでに1冊、読み終わったらしい。今は、2冊目に没頭しているよ
うだった。
全ては止まったように静かで。フィルターをかけられたように、ぼんやりと
聞こえてくる校庭のざわめき以外、音はなく。ただ、休みなく動く瞳と、機械
的にページをめくる指だけが動いていた。
いつのまにかすっかり日は暮れて。空は紅く燃えていた。
下校時刻10分前を知らせる放送が、校内を流れている。
だが、そんな物など、耳に入るわけもなかった。
もう2,3時間、こうして本を読んでいるのだろうか。この集中力が、すこ
しは他の方を向いてくれれば、良いのだが。
悠 :「やっぱり〜。また本読んでるっ!」
璃慧 :「!!!」
突然背後から聞こえた声に驚いて振り返ると、鞄を持ったまま呆れかえって
いる悠がいた。
璃慧 :「なんだ〜、悠か。驚かさないでよお。」
悠 :「なんだ〜、ってねえ……。もう下校時刻だよ。
:しかも、何やってるの? 〆きり近いから、とか言って
:オケラの方蹴ったくせに…………。
:ま、璃慧らしいけどね。」
璃慧 :「いいじゃん(汗) 小説書きの勉強だよ。
:……って言うのは冗談にしても、資料ないんだもん。
:〆きり1週間前なのになあ……。」
悠の一言で、頭はすっかり現実に。ようやく本来の目的を思い出した。
悠 :「資料って??」
璃慧 :「あれ? 言わなかったっけ。
:今度書こうとしてるのは、古代倭のファンタジーなの。
:そーだ。それで悠に聞こうと思ってたんだ。
:記紀とか風土記らへんの考察含めた資料とか、
:環太平洋一体の神話とか伝承に関する奴とか、
:あとは、古代日本の呪いに関する資料とか持ってない?」
悠 :「う〜ん……」
しばし考えこむ悠。その時、
司書 :「水瀬さんたち、いい加減閉めますよ。
:下校時刻過ぎてるんですからね。」
いつのまに来たというのだろうか。
すっかり名前を覚えられている璃慧だった。
璃慧 :「(小声で)あ、やばっ。とりあえず、学校でよっか」
悠 :「うん。」
璃慧 :「(司書の人に)すいませ〜ん。今帰りまーす。」
慌ててバッグに本を詰め込んで、廊下に出た。
暗く人気のない、薄汚れた廊下。足早に通り抜けて校門の方へ。
すでに閉まりかけていた校門をすり抜けて、駅へと向かう。
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ここらへんできりますう。続きは……試験後かなあ。
銀佳、ここまでのせりふチェック頼む。
ではでは。しつれいしまーす。
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瑠璃(Lurimu)
lurimu@geocities.co.jp(ポスぺ入れました〜)
翼ひろげて 〜夢幻界への誘い〜
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