[KATARIBE 15506] [HA06] エピソード「時間が無いなんて『嘘』っ(笑)」

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Date: Sun, 3 Oct 1999 05:32:13 +0900 (JST)
From: Ginka <una-yuya@mb.kcom.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 15506] [HA06] エピソード「時間が無いなんて『嘘』っ(笑)」
To: 語り部ML <kataribe-ml@trpg.net>
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 こんばんわ銀佳です。
 テスト前に限ってどうしてこうものが書きたくなるのだろうか……。

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エピソード「時間が無いなんて『嘘』っ(笑)」
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登場人物
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 水瀬璃慧(みなせ・あきえ)
  :高校一年生で、創作活動に勤しむ少女。創作時のペンネームは瀬川輝。
  :勧誘されて、9月にオーケストラ部に入った。
 白月悠(しらつき・はるか)
  :璃慧のクラスメイト。
  :璃慧をオーケストラ部に引き込んだ張本人。担当はフルート。
 雪丘望(ゆきおか・のぞむ)
  :璃慧と悠のクラスメイト。女の子。
  :オーケストラ部ではヴァイオリンパート。

 部長
  :オーケストラ部の部長。楽器はファゴット。

本編
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 3階の、東側の一角に音楽室はある。
 扉だけ見れば、普通の部屋。
 だけど、休み時間と放課後には特別な賑わいを見せる。

 放課後。一番活性化する時間。
 第三者から見ると、不思議な雰囲気が醸し出されているらしい。
 本人たちは、ただ普通に練習しているだけなのだが。
 とりあえず、練習が一段落して休憩である。

 璃慧         :「(うぅ、疲れた〜)」
 悠          :「……璃慧、だいじょうぶ?」
 望          :(腕を伸ばして)「つかれたぁ……腕がばきばきっていっ
                :てる……」
 璃慧        :「筋肉痛い……(つぶやく)」

 休憩になったとたんに騒ぎ出す部員たち。
 公演まであと1ヶ月を切っているというのに、気楽なものである。

 部長     :(突然出没)「輝ちゃんだいじょうぶ?」
 璃慧     :「(相変わらず神出鬼没だなあ……)
        : ……眠いっ(はきすてるように)」
 部長         :「入ったのが遅かったからね……まぁでもあとは練習次第
                :かな。けっこうよくなったし」
 望          :「おーぱちぱち」
 悠          :「よかったね」
 璃慧         :「まだ音が全部は出ないんだよう」
 部長         :「練習あるのみ。あ、これ、これからの練習予定ね」

 部長は練習予定表ををみんなに配ってまわっていたらしい。
 それを見た璃慧の顔がひきつった。

 璃慧     :「う゛……(絶句)」
 部長         :「ん?」
 璃慧         :「予定というか……毎日あるように見えるのは気のせいか
                :なぁ……」
 部長         :「いんや。毎日だよ。毎日放課後授業が終わったらここに
                :直行。で、下校時間まで練習」
 璃慧         :「(即座に)ばっくれるぅ〜。時間ないんだよぉ。文芸
        :の方だって〆きり近いのに……(ぶつぶつ)」

 会話を聞いて、紙に視線を落とした悠と望も固まる。

 悠          :(小声で)「朝と昼もこいって言ってたよね(汗)」
 望          :(同じく小声で)「言ってたねぇ(遠い目)」
 悠          :(まだ小声)「中間試験があるって、わかってるのかな部
                :長は(汗)」
 望          :(やっぱり小声)「はうっ……勉強しないとなぁ……」
 悠          :(小声で)「オケラに入った時点で、勉強はあきらめろと
                :言いたいのかなぁ……」
 望          :(ぼそっと)「やばい……」

 とかやっている間に、強引に説得されてしまった璃慧。
 部長の笑顔と言うのも、それなりに恐いものがある。

 部長         :「じゃ、そういうことで。今日はとりあえず他のパートと
                :いっしょにメインの音階の部分を合わせればいいかな」
 璃慧         :「わたしはやることあるのっ」
 部長         :「がんばってね。このあとはパート練習だから」
 璃慧         :「う〜」

 あっさり言われ、二の句がつげない璃慧。
 もともと練習不足は自覚しているので、言われると、やらざるを得ない。
 部長が去ったあとでパート練習をしながら。

 璃慧         :「やんなきゃいけないこといっぱいあるのに……」
 望          :「あはは(苦笑)」
 悠          :「……いろいろ、仕事を抱えすぎなんじゃない?」
 璃慧         :「やりたくてやってるんじゃないよお(涙)
                :あ”ー、もうっ! 最近勉強もやばくなってるしさあ、
                :レポートもあるでしょ。文芸の〆きりもすぐだし、知り
                :合いに押し付けられた小説は、一向に進んでないし……。
                :HPも更新とまってるしなあ……。サークルの方も……
                :(延々と続く)」
 悠          :「……テストだって言って、少し休めばいいじゃない」
 望          :「まぁ僕もいろいろあるしなぁ(汗)」
 璃慧         :「はああ。だから公演のらないっていったのにいっ。
                :2ヶ月でふけるようになるわけないじゃん……
               :もう蹴れないところまできちゃってるしなあ……。
                :……蹴れるとしたら、テストかあ(嘆息)」
 悠          :「……蹴るつもり?」
 璃慧         :「だってえ、たとえどうなっても直接的には人に迷惑か
                :けないのって、それだけなんだもん(涙) まあ、平均
                :ぐらいは取れるだろうし……。」
 悠          :「でもさあ……」
 璃慧         :「あ、でも、親に怒られるなあ……。そして、ネット禁
                :止になって、みんなに迷惑をかける、かも…………。
                :はああっ。いつになったら暇ができるんだよお。
                :創作が進まないじゃないか〜っ!! 中学の時は暇だっ
                :たのにな〜(とーいめ)」
 望          :「(あっさり)忙しくなくなったら、人生終わり」
 璃慧         :「もう終わってもいいよ…………」
 悠          :「ひとつ終わっても、またすぐ次がくるもんね……」
 璃慧         :「はぁ……」
 望          :「とりあえずテスト勉強」
 璃慧     :「言うなっ! 
                :はああ、もう70点取れれば良いよ……。」


 璃慧に平穏な日はとうぶん訪れそうにない。

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 ということでした。
 ってこの光景、本体そのまんま(汗)。
 ちなみに望さんは、友達がモデルです。
 本人はとうぶん語り部にくる気はないって言っていますが……
 IRCユーザーなので、いつかくるでしょう。
 とりあえず、名前だけ決めてもらって、登場させてみました。

 それではまた(笑)。

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