[KATARIBE 15317] HA06:Novel: 「ミュシャの画集」

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Date: Sun, 19 Sep 1999 22:29:48 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 15317] HA06:Novel: 「ミュシャの画集」 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199909191329.WAA31731@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 15317

99年09月19日:22時29分43秒
Sub:HA06:Novel:「ミュシャの画集」:
From:E.R


  こんにちは、E.Rです。
 
 久しぶりに、話、流します。
 以前、「千客万来」というEPを書きましたが、
あれの続き……というか、一断片。

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「ミュシャの画集」
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 頼んでおいたミュシャの画集が届いたのは、一週間ほどあとのことだった。

「あ、来たね」
「うん、連絡入れといてくれ」

 留守電に、本が来た由、吹きこんで。

「…………なあんか」
「ん?」
「……ううん」

 表紙を飾る……確か『黄道十二宮』と名づけられた作品。

 サラ・ベルナールが、ミュシャの描いた自分のポスターに惚れこんだのが、
確かこの人の出世のきっかけじゃなかったか、と。
 それだけに。
 この人の描く女性の……豊かな強さとしたたかさ。
 真っ直ぐな…自信。

 以前、電車で、ミュシャの展覧会の広告を見たことがある。
 彼の描いた絵と、撮った写真。
 写真の女性は……やはり挑むように、こちらを見ていた。


 不意に、頭を一つ叩かれる。
「った……何?」
「何があるか。何じーーーっと見てる」
「うん」

 女性であるということに。
 生きる、ということに。
 自信のある人たちの。

 こういういきかたも、あるんだろうな、と…………

「……美人だなあ、って」
「……………………」

 すぱこん、と、手に持った紙の筒で人の頭を叩いてから、兄は向こうにいってしまった。
 本に、予約票を挟んで、レジの奥に仕舞う。

 さて、受け取り手は、いつ来るんだろうか。

*****************************************

 ミュシャの撮った写真は、確か、電車の広告で見ました(笑)
 いあー……
 ……絵と似てる(爆)

 ミュシャの女性は……うむ、
 強いなあ、というか(苦笑)

 まあ、そんなことを思いつつ書いた覚えがあります。

 ではでは。




    

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