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Date: Sat, 18 Sep 1999 07:44:30 +0900
From: タイガ <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 15308] [ HA06P ]「学校の怪談第三話〜逆さま学校〜」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199909172244.HAA32487@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 15308
99年09月18日:07時44分25秒
Sub:[HA06P]「学校の怪談第三話〜逆さま学校〜」:
From:タイガ
ども、タイガです。
随分と久々に続きを書いてみました。
(……また時期外れですが(^^;)
由摩ちゃんの人物紹介や追加修正等お願いしますm(_ _)m>球形弐型さん
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エピソード『学校の怪談第三話〜逆さま学校〜』
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登場人物
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芦木真実(あしき・まみ):
一見ごく普通の優等生。実は「吹利学校三人娘」の一人(^^;。
伊佐見由摩(いさみ・ゆま):
大河萌(おおかわ・もえ):
小学校に通う猫娘。
噂
--
いつもどおりの夏休みの朝。
真美 :「おはよう」
萌 :「おっはよ〜♪」
由摩 :「おはよ〜(^^)」
朝のラジオ体操にあつまった三人娘達。
由摩 :「あ、ねえねえ」
萌 :「なぁに?」
由摩 :「三つ目の七不思議、みつけたよ(^^)」
真美 :「どんなの?」
由摩 :「あのね、休みの日の夜中に、学校に行くと一階に
:下に下りる階段ができるんだって」
萌 :「それで?」
由摩 :「そこを降りていくと、夜中にお化けたちが勉強し
:てる『逆さま学校』に行けるんだって♪」
萌 :「お休みの日、だよねぇ?(おずおず)」
由摩 :「うんっ♪」
萌 :「もしかして由摩ちゃん……(汗)」
由摩 :「もちろん、行くよね? 丁度夏休みだし(^^)」
萌 :「はうぅ、やっぱり〜(;;)」
しかし、結局嫌とは言えないのであった。
……というより、「一応言ってみるだけ」に近くなっている。
「逆さま学校」
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真夜中に何時も通り集まった三人娘。
由摩 :「ん〜、一階の階段って三つあるよね〜」
真美 :「そうね。どれでもいいのかな?」
萌 :「とりあえず、行ってみようよ」
由摩 :「そだね(^^)」
まず、正門に一番近い、校舎の東側。
萌 :「ないね」
由摩 :「ないなぁ(落胆)」
ついで、その西。
萌 :「ここもないや」
由摩 :「う゛〜(むくれ)」
最後のひとつ。
図工室や家庭科室のある離れにある階段を確かめに渡り廊下を渡って
行く三人娘。
由摩 :「今度なかったらつまんないなぁ」
真美 :「つまるつまらないの問題かなぁ(^^;;」
階段を降り、一階の床を踏み……。
萌 :「あっ!?」
由摩 :「わ〜い、あったあった♪」
逆さま学校に通じるという、地下への階段が、そこにあった。
真美 :「これ、降りるの?」
由摩 :「と〜ぜん。何のためにここまで来たのよ」
胸を張って答え、すたすたと降りて行く。
萌 :「あ、由摩ちゃん一人で行ったら危ないよ」
真美 :「置いてかないでよ〜」
地下に下りるとそこはやはり一階だった。
由摩 :「これが、逆さま学校か〜(わくわく)」
萌 :(う〜、なんか居る……)
真美 :(由摩ちゃんてすごいなぁ……)
由摩 :「あ、(声を潜めて)逆さま学校では静かにしてな
:きゃ行けないんだよ。でないとお化けに気づかれて、
:帰れなくなるんだって」
萌&真美 :「(声を潜めて)そう言うことは早めに言ってよ〜」
由摩 :「あはは、ごめんね(にこにこ)」
萌&真美 :(はぁ〜)
萌 :「で、これからどうするの?」
由摩 :「ん〜、授業受けてるお化けを見に行こっか?」
真美 :「…………(^^;」
萌 :「別にいいけど(^^;」
テクテクと近くの教室に近寄る三人。
由摩 :「お化けにもちゃ〜んと学校があるんだね〜、私、
:お化けは毎日のんびり暮らしてるんだと思ってたよ」
萌 :「お化けもいろいろあるんじゃない?(^^;」
由摩 :「そかな?」
萌 :「そだよ」
真美 :「し〜、聞こえちゃうよ(唇に指を当てり)」
萌&由摩 : ばつが悪そうに真似をする。
萌 :「じゃ、萌からね」
ドアの影に隠れて、おずおずと覗き込む。
萌 :「(どきどきドキドキ……)あれ? なにも居ない
:よ……?」
振り返る萌に、驚いて目を見開いている真美の顔が目に入る。
萌 :「どうしたの?(小首をかしげる)」
由摩 :「萌ちゃん……(耳を指差す)」
萌 :「え? ……あっ!」
猫のそれに戻っている耳を慌てて隠す。
萌 :「…………(なきそう)」
真美 :「…………(怯え)」
由摩 :「……? どうしたの?」
萌 :「……不思議に思わないの?」
由摩 :「どうして?」
萌 :「どうしてって……!」
由摩 :「だってこの学校、妖精さんが居たり、こんな変な
:地下の学校があったりするんだよ? 耳が猫くらい
:なら、ぜんぜん不思議じゃないもん」
ちょっと間を置いて。
由摩 :「それに、萌ちゃんは萌ちゃんじゃない。それとも、
:本当は別の人なの?」
萌 :「ちっ違うもん、萌は萌だもん」
真美 :「そう……、そうだよね。耳が猫でも、萌ちゃんは、
:萌ちゃんだよね」
萌 :「(顔を輝かせて)うんっ!」
由摩 :「ところで、教室の中、本当に誰も居ないの?」
萌 :「うん、居ないよ」
真美 :「じゃあ、帰ろうよ。もう遅いし……」
由摩 :「え〜、たまたまこの教室にいないだけかもしれな
:いよ。ほかの教室も見ようよ」
萌 :(確かにどこかには居ると思うけど……。見たくな
:いなぁ)
由摩 :「ほら、いこいこ」
押し切るようにほかの二人を引っ張って行く。
だが、由摩が期待したお化けは結局どこにも居なかったのだ。
由摩 :「ちぇ〜、せっかくお化けが見れると思ったのに」
萌 :(ほんと怖がらないなぁ……(^^;)
真美 :「ね、もう帰ろ?」
由摩 :「うん(しぶしぶ)」
夜の逆さま学校に静寂が降りる。
三人は知らなかった。
今日は逆さま学校の運動会だったのだ……。
時系列
1999年8月。
解説
由摩は「逆さま学校」なる七不思議を聞きつけてくるが……。
萌が猫娘だと他の二人にばれる話でもあります。
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