Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage
Date: Mon, 06 Sep 1999 02:06:25 +0900
From: s031044@center.wakayama-u.ac.jp (K.Nakayama)
Subject: [KATARIBE 15192] [OFF] 夏オフレポートEP
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199909051706.016477A3FFFAB31B000.s031044.ME@s031044.mail.center.wakayama-u.ac.jp>
In-Reply-To: Your message of "Wed, 01 Sep 1999 03:11:32 +0900" <199908311811.DAA05186@ftp.dns.ne.jp>
References: <199908311811.DAA05186@ftp.dns.ne.jp>
X-Mail-Count: 15192
ども、天狼です。
とりあえず、オフ中(オフ後と言うべきかも...)に起こった出来事をEP
にしてみました。
分身という存在をどう考えているかは人それぞれかと思いますが、一応私なり
の意見が入っています。
**********************************************************************
エピソード『現実と狭間の隙間にて』
========================
狭間の影にて
------------
気が付くと、そこにいた。そこはどこかの路地裏のようであり、向こう側か
ら町の雑音が聞こえてくるようだった。あやふやな記憶の中で何があったのか
を思い出そうとする...が
天狼 :(???)
思い出せなかった...何故ここにいるのかすら...
(声) :「あなたが望んだ、そして私がそれを叶えたからですよ」
天狼 :(!?)
思考を遮って話しかけてきた声。その声がした方を振り返ると、そこには一
人の青年が立っていた。
青年 :「それにしても...問題なく呼べたようですね...」
天狼 :「呼べたって....一体君は……」
青年 :「こうやって会うのは初めてでしたね...私、天方と申
:します。」
天狼 :「天方って.....まさかろ……」
狼介 :「えぇ、天方狼介。あなたの分身です」
まるでこちらが言うことを読んでいたかのように間髪を入れず、彼は私に話
してくる。
天狼 :「ろ、狼介って...しかし、私とあなたは本来こうやっ
:て話をすることが出来ないはず...それが今、出来てい
:るのは一体何故...」
狼介 :「それは、あなたがこの街……吹利に来たからですよ」
天狼 :「吹利に!?」
驚くのも無理はない、本来存在するはずのない街に私はいるのだから。それ
にしても、別世界にいる実感がわかないのは何故なのだろう...
天狼 :「存在しない街に、何故...」(汗)
狼介 :「あなたが私と話をしたいと望んだ。私はそれを知り、あ
:なたを能力(ちから)を使ってこの世界に呼んだのですよ。
:もっとも、時が来ればあなたは元の世界に帰りますけど」
天狼 :「ふむ、なるほどね...」
確かに筋は通っている。私は自分が分身と話をするとどうなるか、そう言っ
たことを考えたことがある。でもまさかそれが本当になるとは...
私はしばらく狼介と話をした、お互いが知っていることを確かめるために。
そして、話をしている内に私は彼を本当に狼介だと確信を持つようになった。
狼介 :「ところで、旅の方はどうでしたか?」
天狼 :「は?」
狼介 :「だから、今回の旅はどうでした?」
急に話を変える性格は分身も持っているようで...急な切り返しをされた
私は一瞬答えに迷った。
天狼 :「あ...まぁ、行って良かったと思っていますよ。他の
:人と色々話が出来ましたし、あやふやになっていたことも
:色々と話をしましたしね...」
狼介 :「そうですか...」
それからまたしばらくの間、私は狼介と様々な話をした。お互いの日常生活、
他の人をどう考えているのか、そして、狼介自身が持つ異能について.....
意見の一致したところもあればお互いに異なる考えを抱いていることもあっ
た。時が経つのも忘れて私たちは話をしていた。
狼介 :「話が長くなってしまいましたね、そろそろ時間ですよ」
天狼 :「時間、って?」
狼介 :「あなたが元の世界に帰る時間、ですよ...私が予想し
:ていたよりも少し遅かったみたいですけど……」
天狼 :「遅かった、とは?何か問題でもあるのですか?」
狼介 :「おそらく問題はないと思いますよ。」
天狼 :「それだったらいいのですけど...」
急に周りの世界がゆがんでいるように見え始めた。いや、実際にゆがんでい
るのかもしれない。逆に、狼介から見ればゆがんでいるのは私の方なのだろう
か...
狼介 :「そろそろお別れですね..あ、これだけは忘れないで下
:さい。分身は本体がいてこそ分身であることを...」
そして、私の意識は深く沈んでいった。そう、深く..深く...
夢、醒めて……
------------
気がつくと、そこは帰りの列車の中だった。電車はどうやら停車しているら
しく、走行時特有の振動がしない。どうやら途中から寝てしまっていたらしい。
天王寺あたりまで起きていたのは覚えているが、それ以降の記憶が飛んでいる。
夢を見ていたような見ていなかったような、そんなあやふやな状態だった。
ふと窓の外を見ると、そこはどこかの駅のホームだった。確か、オフ会に行
くときに電車を乗り換えた....え?
天狼 :「(慌てた様子で)す、すみません、ここって和歌山駅で
:しょうか?」
乗客 :「えぇ」
近くの乗客の答えを聞き、慌てて荷物を持って乗降口に向かうが、既に扉は閉
まった後だった。
天狼 :「あ゛…………(汗)」
せめてもの救いはこの特急が海南駅に止まってくれる事であった。
天狼 :「……ハァ(溜息)」
(声) :「クスクスクスクスクス……………」
天狼 :(!?)
どこかから笑い声が聞こえたような気がしたが、そこには私以外誰もいなか
った。しかし、その声の主が誰なのか私には何故か解っていた。
$$
**********************************************************************
えっと...まともに寝過ごしました、帰りの特急で...
起きたときには列車が出発しようとしていました...(T_T)
エピにも書いたとおり、近くの駅で止まってくれたのが幸いでした。
#もし乗っていた特急が御坊まで停車しない特急だったら....(苦笑)
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
I'm only the pierrot who act myself.....
Handle :Ten-Rou(天狼)
Name :K.Nakayama
E-Mail :s031044@center.wakayama-u.ac.jp
ICQ's UIN :12644053
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-