[KATARIBE 14807] [WP01P] 『悪夢』再開

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Date: Sat, 14 Aug 1999 00:23:58 +0900
From: Takuji HOTTA <gombe@osk3.3web.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 14807] [WP01P] 『悪夢』再開
To: kataribe-ml@trpg.net
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 ごんべです。WPではお久しぶりです。m(_ _)m

 そして、タイガさん、ソードさん、gallowsさん、こんにちは。
 『悪夢』久々に行きます。


 まずは、ラストの進行中の章「異変」のまとめから。
 「トーヒコー」とSEの件と、タブ2つになってた分は、直しました。


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異変
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 珠希が吹子の従姉と連絡を取ってから二・三十分ほども経っただろうか。
 突然吹子が暴れ出した。

 一同     :「!!」

 とっさに珠希が押え込む。吹子はなおもしばらくもがいていたが、やがて
大人しくなった。

 竜也     :「急に、どうしたんだろう。今まではうなされてても、
        :暴れたりはしなかったのに……」
 SE     :「キンッ」
 直人     :「ん? なんだこれは?」
 珠希     :「音叉……かな?」
 SE     :「キィィ…………ンン」
 一同     :「!?」

 音叉がひとりでに震え出す。

 優      :「何か聞こえる……」
 珠希     :「そりゃあ音叉が鳴ってるんだから……」
 優      :「違います。何か音楽みたいな……」
 珠希     :「え?(耳を澄ます) ほんとだ、これは……歌?」
 優      :「これは……『tohhikoh』?」
 直人     :「『トーヒコー』って?」
 優      :「1998年にtohkoって歌手が歌ってた歌です。
        :でも、どこから聞こえるんだろう?」

 頭を巡らしてみても、四方八方から聞こえてくるようにしか聞こえない。

 鞍馬     :「!!! 僕たちから聞こえてるんだ!」
 一同     :「え!?」
 SE     :シュボッ!!

 突然ストロボをたいたような閃光と音が響き、まわりの様子が一変する。

 直人     :「ここは……一体……(呆然)」

 薄暗い小部屋。絵が何枚か壁にかかっているが、一際目に付くのは正面にあ
る、幼い少女を抱えた男性の絵だろう。
 淡いセピア調で、幸せそうな笑顔が何故か切なさを感じさせる。
 ……そして、狭い部屋の中で唯一違和感のある存在がある。
 
 一匹の、黒い炎のような、蝶。

 少女の声   :「助けて……」

 黒い炎が一枚の絵にとまる。と、火が燃え移り、ちりちりと広がっていく。
 部屋が揺れ、声にならない悲鳴が響き渡る。

 少女の声   :「お願い……、誰か助けて……」

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 ここまでがまとめ。
 では、続きを行ってみます。

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 鞍馬が一歩足を踏み出す。

 直人     :「鞍馬君、気をつけて!」
 鞍馬     :「大丈夫……みたい」

 鞍馬は無意識に足場を確かめていた。「ここ」へ来た瞬間、手足の感触が曖
昧に感じられた一瞬があったのだ。この一歩も、油断無く用心深く、自分の存
在にすら疑問を抱きながら踏み出した一歩だった。
 しかし今は既に感覚がしっかりとしていて、握る拳に力がこもるのを自覚で
きる。そして鞍馬の身体に力がこもるのは、自分を確認するためだけではなか
った。

 鞍馬     :「ふっ!」

 少女と男性の絵にちらりと目をやった鞍馬は、鋭い気合いとともに、燃え始
めた絵に向かって突進した。かかっていた壁から絵をはぎ取り、ふわりと離れ
た炎の蝶を壁にたたきつける。
 生き物を殺すことに対するためらいが、間一髪でするりと蝶を逃がしてしま
う。しかし、その懸念は杞憂だったと、鞍馬は直感的に悟った。

 鞍馬     :「何だこいつ……生き物じゃない!」
 珠希     :「……そうと判れば、手加減はナシね」

 珠希はポケットに忍ばせた剃刀に手を添えた。その瞬間、ぱっと蝶の炎が二
つに分かれる。

 一同     :「?!」

 蝶は首と胴を分かたれ、自らの暗い炎に焼かれるかのように、床に落ちる前
に燃え尽きて、消えた。

 SE     :ぱん、ぱんぱんぱん

 その間にも鞍馬は絵の炎を消そうと必死に絵を叩き、やがて、大して燃え広
がることもなく火は消えた。

 鞍馬     :「……よかった」(ほっと一息)

 その絵には、おそらく正面の絵と同じ人物であろう男性の、堂々とした後ろ
姿が描かれていた。


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 以上です。
 修正、加筆、方針変更、代案、等々ありましたらお願いします。
 まとめまでと蝶との戦闘とで、章を分けてもいいかも。

 コクシチョウが一匹なら、おそらくこれで吹子さんは目覚めることになるで
しょう。二匹いたなら、第2ラウンドですね。三匹以上いたなら、最初の一匹
は鞍馬が壁でつぶしおおせたことにしたいです。(^^;ゞ


 やれやれ、これだけで2時間近くもかかってしまったです。(^_^;
 元々遅筆でくどくて未熟だけど、スランプも入っているかも。久しぶりでも
あるけど、追々ペースは戻していきたいですね。
 それにごんべが書くと鞍馬シーンとその説明文ばかりになってしまうから(^_^;、
それも改めなきゃですね。

 それではまた。

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堀田 拓司 (ごんべ)  gombe@osk3.3web.ne.jp
http://www2.osk.3web.ne.jp/~gombe/TRPG/BOUKEN/
    

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