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Date: Thu, 22 Jul 1999 08:30:36 +0900
From: タイガ <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 14419] Re: [WP01P]: 『悪夢』仮まとめ
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199907212330.IAA28409@www.mahoroba.ne.jp>
In-Reply-To: <199907210625.PAA04425@www.mahoroba.ne.jp>
References: <199907210625.PAA04425@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 14419
99年07月22日:08時30分31秒
Sub:Re: [WP01P]: 『悪夢』仮まとめ :
From:タイガ
ども、タイガです。
おはようございます>「悪夢」参加者の皆さま
仮纏め有り難うございますm(_ _)m>ソードさん
では、追加を。
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(前略)
異質な悪夢への変化
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吹子は、どこともしれぬ場所をさまよいつづけていた。
どこへ行けば良いのか見当もつかず、時折顕れる怪物から逃げるしか出来な
い。
吹子 :「!!」
また、それは顕れる。こんどは銃を構えた黒づくめの男性の姿をしていた。
SE :「(音楽)」
吹子 :「え?(剣の、舞?)」
難の脈絡もなく響きだす音楽に応えるように、大地から幾本もの石の刃が、
男を切り刻む。
そして、その後ろから一人の男が姿を現わした。
男 :「大丈夫か? 吹子」
吹子 :「お父さん……?」
静太郎 :「なにをそんなに驚く事がある?(苦笑)」
吹子 :「だって、お父さんは……」
静太郎 :「あれは一時の気の迷いだ。もうお前の心臓を狙った
:りしないよ」
吹子 :「ほんと? ほんとに……?(涙交じりの声)」
静太郎 :「ああ、本当だとも。さあ家に帰ろう」
吹子 :「でも、どこにあるのか解らないの」
静太郎 :「俺が知ってるさ……」
吹子 :「…………」
静太郎 :「どうした? 早くおいで」
吹子 :「やっぱり違う……」
静太郎 :「?」
吹子 :「あなたは偽者よ」
静太郎 :「突然なにを言い出すんだ。俺のどこが……」
吹子 :「お父さんは、私を殺そうとしてた。生きる為に仕方
:なく……。嬉しいけど、でも……(顔を伏せる)」
静太郎 :「…………(表情が険しくなる)」
吹子 :「お父さんは、私を殺さないとこの世界で生きていく
:事はもう出来ない筈よ! あなたは誰? お父さんの
:振りをして私を惑わせないで!」
静太郎 :「……ちっ」
その姿が燃え上がる。
吹子 :「!!!(腕で顔を庇う)」
顕れたのは……蝶を象った黒い炎。
コクシチョウ :「モットフカクネムラセナイトダメカ……」
吹子 :「!?」
一瞬視界が黒く染まり……。
異変
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珠希が吹子の従姉と連絡を取ってから二・三十分ほども経っただろうか。
突然吹子が暴れ出した。
一同 :「!!」
とっさに珠希が押え込む。吹子はなおもしばらくもがいていたが、やがて
大人しくなった。
竜也 :「急に、どうしたんだろう。今まではうなされてても、
:暴れたりはしなかったのに……」
SE :「キンッ」
直人 :「ん? なんだこれは?」
珠希 :「音叉……かな?」
SE :「キィィ…………ンン」
一同 :「!?」
音叉がひとりでに震え出す。
優 :「何か聞こえる……」
珠希 :「そりゃあ音叉が鳴ってるんだから……」
優 :「違います。何か音楽みたいな……」
珠希 :「え?(耳を澄ます) ほんとだ、これは……歌?」
優 :「これは……『tohhikoh』?」
直人 :「『tohhikoh』って?」
優 :「一昨年……1998年にtohkoって歌手が歌ってた
:歌です。でも、どこから聞こえるんだろう?」
頭を巡らしてみても、四方八方から聞こえてくるようにしか聞こえない。
鞍馬 :「!!! 僕たちから聞こえてるんだ!」
一同 :「え!?」
SE :「シュボッ!!」
突然ストロボをたいたような閃光と音が響き、まわりの様子が一変する。
直人 :「ここは……一体……(呆然)」
薄暗い小部屋。絵が何枚か壁にかかっているが、一際目に付くのは正面にあ
る、幼い少女を抱えた男性の絵だろう。
淡いセピア調で、幸せそうな笑顔が何故か切なさを感じさせる。
……そして、狭い部屋の中で唯一違和感のある存在がある。
一匹の、黒い炎のような、蝶。
少女の声 :「助けて……」
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