[KATARIBE 14294] [HA06] エピソード『かけるん偽善者?』

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Date: Wed, 14 Jul 1999 23:12:14 +0900
From: Kakeru Aozora <kakeru@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 14294] [HA06] エピソード『かけるん偽善者?』
To: kataribe-ml <kataribe-ml@trpg.net>
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かけるんです

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エピソード『かけるん偽善者?』
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登場人物
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蒼空かける(あおぞら・かける)  ねこみみふぇちな光使い。
おばあちゃん                    とおりすがりのおばあちゃん
煖(なん)                      電影猫娘


おばあちゃんあらわる
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JR吹利駅前バスターミナル。占いの仕事を終えたかけるが歩いている。

 かける	:「あり?」

何かをさがしているようなおばあちゃんがいる。

 かける	:「なにかお探しですか?」
 おばあちゃん	:「はい。すみませんが、大阪行きバスの切符売り場は何処
		:になるのでしょうか」
 かける	:「それだったらこっちですよ」

といって、すたすた歩き出す

 おばあちゃん	:「わざわざすみません」
 かける	:「いえいえ」
 かける	:「ここですよ」
 潤		:「どうもすみません」
 かける	:「それでは」

といって、かけるは駅構内の立ち食いそばへ

 かける	:「月見1つ」

おばあちゃんふたたびあらわる
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 かける	:「ふぅ。食った食った……あれ?」

さっきのおばあちゃんが、構内でまたなにかさがしている。

 かける	:「……」

そのまま立ち去ろうとして、立ち止まる。
しばらくためらってから声をかける。

 かける	:「どうかされましたか?」
 おばあちゃん	:「いえ。実は、汽車で行こうかと思いまして。切符売場は
		:何処でしょうか」
 かける	:「こっちですよ」

自動券売機の前に誘導する。

 かける	:「使い方はわかりますね」
 おばあちゃん	:「ええ。たぶん。これを使いたいのですが」

取り出したのは障害者手帳。

 かける	:「ああ。それだと、みどりの窓口にいかないといけません
		:ね。こっちになりますよ」
 かける	:「すみませんね。あっちこっち行ったり来たりさせてしまっ
		:て。ここに並んでくださいね」
 おばあちゃん	:「わざわざありがとうございます」
 かける	:「失礼します」

偽善者?
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ベーカリーでブラックコーヒーを飲んでいると、煖が入ってきた。

 煖		:「すみません。3斤棒を2つお願いします」


買い物を終えて、ちょっと一休み。

 かける	:「煖ちゃん」
 煖		:「なんでしょうか」
 かける	:「私って、偽善者でしょうか」
 煖		:「……言っていらっしゃる意味が解りかねますが」
 かける	:「……いえ。いいです」

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「他人が困っているのを見逃す自分が不快だから他人をたすける」というのは偽
善かな〜とおもったかけるん。実話が元です。

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蒼空かける                       kakeru@trpg.net

またどこかの並列世界で……       http://www.trpg.net/user/kakeru/
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