[KATARIBE 14280] [HA06]EP: 『野郎どもの本音』

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Date: Wed, 14 Jul 1999 13:34:08 +0900
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 14280] [HA06]EP: 『野郎どもの本音』 
To: kataribe-ml@trpg.net
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99年07月14日:13時33分52秒
Sub:[HA06]EP:『野郎どもの本音』:
From:久志


 こんにちは、久志です。
らすとすぱーと……というかいきなし走りすぎかもしれませんが(^^;)
ともあれ、公言したチャットログEP化です。

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『野郎どもの本音』
==================

登場人物
--------
 里見 鏡介 :死者救済を使命としてる青年
 本宮 和久 :不幸を背負って立つ男(笑)空間操作能力者
 蒼月 かける:ねこみみふぇちの占い師(笑)煌に惚れてる?
 前野 浩  :人間コンバータ、無道家で使用人(?)として働いている
 無道 千影 :バンパイアハーフの女子大生、小悪魔的(笑)
 煌(コウ)  :電影猫娘、無道家のメイド、かけるんの想い人?
 煖(ナン)  :電影猫娘、無道家のメイド

三人組、来訪
------------
 無道邸。昼間でもどこか薄暗そうなイメージを浮かべそうな洋風な作りの古
めかしい館。この都市部でよくもというほどの広い敷地に重厚そうな煉瓦作り
の建物、窓に取り付けられた精緻な飾りや入り口に彫り込まれてる守護者像を
見ていると、まるで中世の貴族の館のような雰囲気がある。
 半分開かれた門をくぐって、三人の人影が屋敷へと向かっていた。
ガーゴイルを模した石像の口の中にある呼び鈴を鳴らすと、ほどなくドアがき
しんだ音を立てて開いた。

 前野     :「よくきたね」

 重苦しそうな屋敷の雰囲気とは一変した、親しそうな口調で訪問者を迎える。

 本宮     :「おじゃまします(ぺこり)」
 前野     :「いらっしゃい三人とも」

 続いて、各々何やら荷物を手にした佐古田とフラナがそれぞれ挨拶する。

 フラナ    :「おじゃましまーーーーす(^^)」
 佐古田    :「じゃじゃん!(お邪魔します)」
 前野     :「どうぞどうぞ。用意は出来てるから」

 案内されるまま庭の奥へと通される、庭の少し開けた所にシートが敷かれ、
コップに取り皿が置かれている。

 前野     :「つまみとお酒は持ってくるから、待ってて」
 フラナ    :「うわぁ、お花見みたいだね〜お花ないけど(^^)」
 前野     :「でも、ここの庭は、夜でも良い所だよ(笑)」
 本宮     :「あ、前野さん。おつまみの代わりにって母が作ってくれ
        :た差し入れ持ってきました」

 手にした袋の中には大きなお弁当箱、中には手製とおもわれる太巻きが切ら
ずに丸ごと四本ほど入っている。豪快というかおおらかというか…

 前野     :「あ、すいません……ほぉ……太巻一本ですか(笑)」
 本宮     :「あ(汗) ……うちはだいたい切らずに食べるんで、つい」
 前野     :「今切らせるよ(笑) ……お〜い」

 黙って見ていた佐古田も背に背負った袋からラベルのない正体不明の瓶を差
し出した。そのまま前野に差し出して、じっと目を見る。

 佐古田    :「……(じーっ)」
 前野     :「あ、これも差し入れかい?(^^;;」
 佐古田    :「……(こっくし)」
 フラナ    :「僕もこれおかーさんが作ってる梅酒〜もってけって言わ
        :れたんだ(^^)」
 煖      :「……はい、お呼びになりましたか?」
 前野     :「じゃあ、この太巻を切ってくれ。それから、この酒は
        :……冷やが良いのかな?(笑)」
 佐古田    :「……(こっくし)」

 酒ばかりのお土産を見てくすりと笑顔を浮かべると、太巻きお弁当箱を持っ
て身を翻した。

 煖      :「では、氷をもう少し用意しておきますね(くすくす)」
 前野     :「梅酒とこのお酒は…とりあえず、川で冷やしておくか(笑)」


飲み会はじまり
--------------

 庭の一角に作られたのみ場所、広めのシートにコップと取り皿が並んで、傍
らには四方にランプが置かれて、日の傾きかけてじょじょに薄闇が広がってい
くあたりを照らしていた。
 周りに並べられたお酒を手にとって、めいめいグラスに好きなものを注ぐ。

 本宮     :「あ、前野さん俺つぎますよ……(こぽこぽ)」
 前野     :「あ、こりゃどうも(笑) ……ととと…じゃ、御返盃」
 本宮     :「すいません(^^;) ……と、じゃいただきます」
 前野     :「フラナ君もどうぞ…」
 フラナ    :「いただきまーす(^^)」
 佐古田    :「……(くい)」

 宴会の始まり、それぞれ並べられたつまみをつつきながら、グラスを傾ける。

 千影     :「ワインをお持ちしました」

 聞き覚えのある声、なぜか屋敷の主の千影がメイド服を着ていたずらっぽく
笑って見ている。

 前野     :「ブッ!」
 本宮     :「ごほごほっ(汗) ……無道さん(^^;)」
 前野     :「なにやってるんすか……(汗)」
 千影     :「どうかなさいましたか?(クスクス)」
 煖      :「おつまみをお持ちいたしました(くすくす)」
 フラナ    :「ありがと〜(^^)」
 本宮     :「すいません、気使わせちゃって(おつまみうけとって置くぞ)」
 煖      :「では、お客様のお相手をお願いしますね(にっこり)」
 千影     :「はい、わかりました(ニコ)」
 前野     :「グルか…(^^;;」

 どうやら煖と一緒になって遊んでいるらしい。

 本宮     :「……(なぜにメイド……いや……似合うけど(どきどき))」
 千影     :「本宮さん、お酒のお代わりは何になさいますか?(ニコ)」
 本宮     :「え……と(汗) ……じゃあ日本酒で」
 千影     :「はい、日本酒ですね(ニコ)」

 くすくすと笑みを浮かべながら、赤くなって焦ってる本宮で遊んでいる。
 一方で二人の様子を見ながら、前野と佐古田とで酒を注ぎあっている。

 前野     :「う〜む……(^^;;」
 佐古田    :「……(ぐい)」
 前野     :「なんかやるとは思ってたんだが…(キュッ)…ふぅむ…」
 千影     :「どうかなさいましたか?(クスクス)」
 前野     :「いや、似合ってるなって(汗)」
 千影     :「ありがとうございます(ニコ)」
 フラナ    :「チカちゃんかわいーよー(^^)」
 千影     :「ありがとうございます、フラナさん(ニコ)」
 本宮     :「……(汗)」

 と、視線がとまる。

 本宮     :「……(何か言わなきゃいけないかな(汗))」
 前野     :「………」
 佐古田    :「………(ぺこり)」

 佐古田に酒を注ぎながら、もとみーの発言を期待して見てる前野と。
素知らぬ顔の佐古田。千影の視線は……そこはかとなく熱い(笑)

 千影     :「…(ニコニコ)」
 本宮     :「(汗) …………あの……かっかっ……」

 かわいいよーとすんなり言えればいいのだが。

 本宮     :「……かわいいよ」
 千影     :「ありがとうございます、本宮さん☆(ニコ)」
 ブラッド   :「さすがお嬢様。何をお召になってもお似合いでございますぞ」

 脇ではひたすらシャッターを切りまくるじいや。

 前野     :「…………静かに飲みたかったのに……」
 本宮     :「…………(´ー`)」

 どうやら笑顔をかみ締めているらしかった。

 煌      :「チーズとうじょー(⌒▽⌒)」

 と、煌がクラッカーにチーズやハムをトッピングしたつまみの皿を元気よく
持ってくる。酒は匂いもだめなので、ちょっと離れて皿を渡すのだが。

 前野     :「なんで、こうなったんだろう…(クイッ)…ふぅ(溜息)」
 佐古田    :「……(瓶を差し出す)」
 前野     :「あ、すまん……(受ける) ……(返盃)」
 フラナ    :「ねーねーみかんちゃんたちお部屋?(^^)」
 煌      :「みかんは、部屋だよ〜」
 千影     :「たぶんそうだと思いますよ」
 フラナ    :「遊びにいこっチカちゃんも一緒に」

 言うが早いか、千影の手を取って屋敷の方へと歩いていく。

 前野     :「あらあら…行っちゃった(苦笑)」
 佐古田    :「……(グラスを眺めている)」
 前野     :「(くいっ) ……よかったのかい?(笑)」
 本宮     :「……え?(汗) ……それは…」

 ちょっと残念なような、ほっとしたような顔、微妙なところだろう。

 前野     :「ま、酒の席で意地悪は無しだ(笑)…どうぞ」
 佐古田    :「………(ぺこり)」

 チリンチリン
 小さく鳴る呼び鈴の音。慌てて煖とブラッドが玄関へとかけていく。

 前野     :「ん?こんな時間に何だ?」

 煖      :「はぁ〜い」
 ブラッド   :「なにか、御用ですかな?」

 玄関で出迎えた煖とブラッドの前に、以前にも来たアルバイトの青年が立っ
ていた。

 鏡介     :「こんにちは、こないだのお礼にと思って。バイト代が入
        :ったので二ダースほど買ってきました」

 なぜか持ってきていたのは特製マムシドリンク二ダースだった。自分が先に
飲んだほうがいいのでは…とは言わないでおく。

 煖      :「あぁ、この間の行き倒れになり掛けた配達の方」
 鏡介     :「随分にぎやかですね」

 奥へと顔を覗かせた鏡介と本宮の目が合う。見覚えのある顔、話口調。
 何度か風見アパートに遊びに行った時に顔を合わせたことがある。

 本宮     :「あ、風見アパートの……」

 鏡介     :「どこに持っていけばいいかな」
 煖      :「では、私がお持ちします(ひょい)」
 鏡介     :「ありがとう」
 前野     :「知り合いかね?」
 本宮     :「ええ、風見アパートに住んでる方で、何度かあったこと
        :あるんですよ」
 鏡介     :「ああ、前野さん、こんばんわ。 佐古田さんもいるのか
        :……僕も少しお邪魔して良いかな?」
 前野     :「いやとは言えまい(苦笑)」
 佐古田    :「(グラスを差し出す) ……」
 鏡介     :「悪いね(苦笑)」
 佐古田    :「………(瓶を差し出す)」
 鏡介     :「(飲んでる) ……ゲホッゲホッ」
 前野     :「(くいっ) ……お酒は苦手かな?(手酌)」
 鏡介     :「強い……」
 本宮     :「……ここにいる面々は…ちょっと特別かもしれませんね」
 鏡介     :「適当に薄めて飲もう」
 煖      :「棒々鶏をお持ちしました」
 佐古田    :「……ありがとう」
 煖      :「(にこっ) ……どうぞ(にっこり)」
 佐古田    :「……ああ」

 ずっと沈黙していた佐古田が静かに口を開いた。珍しさにちょっと前野が眉
をあげた。

 本宮     :「……(佐古田が少し酔ってる……珍しいな)」
 前野     :「あ、すまん。そろそろさっきの酒が冷えてるだろうから、
        :取って来てくれ」
 煖      :「あ、ちょっと見てまいります(会釈)」

 SE      :ぴんぽーん

 かける    :「すみませ〜ん……あれ?奥が騒がしい」
 煖      :「はい、どちら様ですか?」
 かける    :「かけるんです(笑)」
 煖      :「何の御用ですか?(にこにこ)」
 かける    :「えっと……あのー……その〜」
 鏡介     :「(ふらふら) やあ、かけるさんじゃないか」
 かける    :「あら、鏡介さんじゃないですか」
 鏡介     :「(少し酔ってる) 奥でみんな楽しそうにやってるよ、僕
        :は少し夜風に当たってくるからかわりに行って欲しいな」
 かける    :「みんなで酒盛りですか……」

 言うが早いか、ふらふらちょっと危なっかしい足取りでと出ていく。

 煖      :「あらあら(苦笑) ……では、いかがなさいます?」
 かける    :「いや風見荘のみんなが無道邸にいったって聞いたからみ
        :んなどうしたのかな〜って思って」
 本宮     :「あ、かけるさん、飲みませんか?」
 前野     :「ほい……(グラスを渡す)」
 かける    :「いあ、酒は断っているんで。失礼」
 佐古田    :「……前野さん、飲みますか?」
 前野     :「あ、貰います……(くいっ)…く〜…効きますねぇ、なん
        :の酒です?」
 佐古田    :「……どうも、父の秘蔵の酒……持ち出してきました」
 前野     :「秘蔵って…(苦笑)」
 佐古田    :「…………一杯ありますから」

 かける    :「煌、何処にいます?」
 煖      :「部屋で遊んでますが?」
 かける    :「自室?」
 煖      :「いえ、みかんの部屋だと思います(にこにこ)
        :では、ちょっと失礼いたします(にこっ)」
 かける    :「あ……」
 前野     :「かける君も、梅酒ぐらいならどうかね?」
 本宮     :「あ、水割り作りますよ、薄めで」
 かける    :「すみません。遠慮させ下さい」
        :(だってこのあと煌に会いに行くもん(笑))

 夜這いか?(笑)

 前野     :「飲みじゃないなら、何しに来たのかな?」
 かける    :「煌に会いにきたのだ」
 佐古田    :「……………(じーーーーーーーっとかけるん見る)」
 前野     :「煌なら、後で来ると思うが……」
 かける    :「待とう」
 本宮     :「なにか用事でもあるんですか?」
 かける    :「……秘密だ」
 本宮     :「?」
 佐古田    :「………わかった」
 前野     :「だが、酒の席で呑まずに待つとは、いかにも無粋(笑)」
 かける    :「……前野君……」
 前野     :「無粋な男は嫌われるぞ」
 本宮     :「薄いの作りますよ(^^)」

 ちょっとからかい半分の前野にちょっと鈍いもとみー、そうこうしてる間に
ふらふらと鏡介がもどってくる。

 前野     :「さて、人も揃った。呑み直そう」
 鏡介     :「そうだね飲み直そうか」
 かける    :「うい。じゃあ、1杯だけ……」
 本宮     :「はい、どうぞ」
 佐古田    :「………(グラスを差し出す)」
 前野     :「では…」
 本宮     :「とりあえず……乾杯」
 かける    :「(ぐびぐび)ぷふぁっ」
 鏡介     :「(こくこく) ……ふぅ、なにかあるのかな?」
 かける    :「いや何も」
 佐古田    :「………鏡介さん、どうぞ」
 鏡介     :「ありがとう。ないならいいけどね、君の中でなにかが燻
        :っているんじゃないかな」
 前野     :「……本宮君、一杯」
 本宮     :「あ、すいません(こぽこぽ) ……なんかこういう風に飲
        :むってめずらしいですね」
 かける    :「そうですなぁ(ぱくぱく枝豆)」
 佐古田    :「…………(くい)」
 前野     :「そうかな?(笑) まぁ、たまには良かろう?」
 本宮     :「……大体、ここにくると賑やかだから(^^;)」
 前野     :「ふふふ…人が多いからね…(くいっ)」
 かける    :(2杯目からは烏龍茶をぐびぐび)
 前野     :「でも、静かな時は静かなものさ……(とくとく)」
 佐古田    :「………どうも」

 一瞬、ふっと静かになる。いや単にかけるんが食べててしゃべらないのと、
鏡介さんがぼーっとしてるのと、後のメンツの話が途切れただけなのだが。

 本宮     :「………」

 聞いてみたいことがある、確かめたいことがある。ぐいっと一杯グラスを空
けて本宮が口を開いた。


野郎どもの本音
--------------

 本宮     :「…………前野さん」
 前野     :「……ん?」
 かける    :「おれは前野さんのことを前からずっと(ぼそ)」

 げし

 かける    :「あう」
 本宮     :「(無視して)……前野さんは、無道さんのこと……どん
        :な風に……思ってます?」

 かける    :「前野さんを無道さんには渡しません……あれ?」

 げしっ

 かける    :「いててて(^^;」
 前野     :「……ふむ……」

 手酌で一杯注いで、さくっと空ける。

 鏡介     :「可愛いよね」
 前野     :「(くいっ) ……そうだねぇ……かわいいね……」
 本宮     :「…………それだけですか?」

 言葉の裏にはちょっと疑いが潜んでいる。

 前野     :「それだけ……とは?」
 鏡介     :「恋愛感情って事なんじゃないかな、ちなみに僕は嫌いじ
        :ゃないよ(微笑)」
 本宮     :「…可愛いだけじゃなくって…こう…(しどろもどろ)」

 一瞬、説明に困る本宮とすっぱりと言ってのける鏡介。なんというかバラン
スの悪い二人である。

 前野     :「本宮君は言葉を選び過ぎるし、鏡介君は率直すぎる(苦笑)」
 かける    :「かーいいよね。千影さん」
 前野     :「まぁ…(くいっ) ……ふぅ……かわいいと思うし、好き
        :だというのもある。愛しくも思うし、苦手でもある」
 本宮     :「…………」
 前野     :「雇い主で世話になってる恩も有るし、同じくらい報いて
        :いるという気もある」

 前野言葉を聞きながら、本宮はなんとも微妙な…表情になる。

 前野     :「大事だよ」
 鏡介     :「まあ、僕は詳しくは知らないけど、彼女には興味がある」
 かける    :(他人事だからにやにやしている)
 本宮     :「……俺は……」

 ちょっと言いよどむ。

 本宮     :「………俺は、好きです」

 前野     :「そうか……(くいっ)」
 佐古田    :「……(くい)」
 鏡介     :「なるほど、僕も好きだよ」
 本宮     :「……(ぎく)」
 かける    :「みんなストレートだね(^^)」
 鏡介     :「自分の中に望みないからね、感情が捉えやすいのかもし
        :れないな、僕は」
 前野     :「(苦笑) ……なぁ、本宮君……」
 本宮     :「……はい?」
 前野     :「千影さんと居る時、楽しいかね?」
 本宮     :「……楽しいです」
 前野     :「落ち着くかね?」
 鏡介     :「君は、自分の感情がわからないのかい?」>かけるん
 本宮     :「(くい) ……落着くというか、ぼーっとできるというか、
        :なんか無理してる時でも……気持ちはリラックスできるんです」
 前野     :「なら、いい……」
 佐古田    :「……(瓶を差し出す)」
 前野     :「…………(黙って受ける)」

 本宮     :「……前野さんは……量子さんのこと、どう思ってますか?」
 前野     :「(くいっ)好きだ」
 佐古田    :「……正直ですね」
 前野     :「ま、あんまり信用も出来んがね(苦笑)」

 それなのに周りが引っ掻き回すのは、彼の不幸だろうか。

 前野     :「あえて言えば、そんな気分さ…(くいっ)」
 鏡介     :「好きな者に好きだと言って悪いことはないよ、言わずに
        :死ぬよりはいい」
 かける    :「……(^^;)」(ちょっと痛いところがあったらしい)
 佐古田    :「………(じー)」>かけるんみてる
 鏡介     :「で、君は自分の感情がわからないのかい?」
 本宮     :「え?……かけるさん好きな人いるんですか?」
 前野     :「鏡介君、そろそろ少しばかり耳煩いぜ(苦笑)」
 かける    :(苦笑)
 佐古田    :「……お酒、持ってきましょうか?」
 鏡介     :「僕をストレートだと言うからね、ではどうなのかなと思
        :ったまでだよ」
 かける    :「個人的には婉曲的なほうが好きですね(^^;」
 鏡介     :「なるほどね」
 佐古田    :「………かけるさん、手伝ってもらえますか」
 かける    :「ういっす」

 佐古田なりにかけるにチャンスを作ったらしい。

 前野     :「酒なら、川で冷やしてあるよ。もっとも、屋敷に取りに
        :行ってくれるなら、それでも構わんがね(笑)」
 佐古田    :「じゃ…川いってきます」

 かけるに屋敷を指差し、すたすたと川へと歩いていく。

 かける    :「じゃあ取ってきます(笑)」

 それからまたしばらく。

 鏡介     :「遅いね、蒼月さん」
 前野     :「迷ってるんだろう(くいっ)」
 本宮     :「……いいんですか?(くい)」
 前野     :「さぁね、何とも言えんよ」
 佐古田    :「……(くい)」
 鏡介     :「しかし、無道さん、か……(こくこく)」
 本宮     :「…いつも困らせられるのに…不快じゃないんですよね」
 鏡介     :「なるほどね、それじゃ僕も(ゴクゴク)…参戦しようかな」
 本宮     :「(ぴく) ………………負けません(きっぱり)」
 前野     :「ま、やるのは男の勝手だね(苦笑)」
 佐古田    :「(とくとく) …そうですね……俺は……人は嫌いですから」
 鏡介     :「まあ、頑張ろうよ(酔ってるし握手とか求めちゃうよ)」
 本宮     :「(握手する) ……はい(目は笑ってなかったりする(笑))」
 前野     :「人も化生もないさね……想うは勝手よ……(笑)」
 佐古田    :「……確かに」
 鏡介     :「僕の行動が……不可解ですか?」(佐古田さんにつぎながら)
 佐古田    :「……人は苦手だから」
 鏡介     :「フフッ、まあ楽しく飲もうじゃないか」
 佐古田    :「……(こっくし)」
 鏡介     :(本宮くんの視線が今までと違うな……そういうものなのか)
 本宮     :「……(鏡介さん……本気かな?)」
 佐古田    :「……(二人を見比べて苦笑)」
 前野     :「はてさて……面倒な話だ…(笑)」
 鏡介     :「(ボー) ……生きている」
 佐古田    :「………面倒なものでしょう、こういうことは」
 鏡介     :「生きているのだから人も好きになる……」(ぶつぶつ)
 佐古田    :「………(くい)」
 前野     :「違いない……(くいっ)」
 本宮     :「(くい) ………割り切れないから…面倒なんです(くい)」
 鏡介     :「割り切れない、なにがだろう…」<割り切っちゃう奴
 本宮     :「(くい) …………なんだかわからないから、割り切れな
        :いんです(くい)」
 鏡介     :「(こくこく) なんだかわからないものは、気にしなけれ
        :ばいいんじゃないかな」
 本宮     :「…………(こく) 気になるんです」
 鏡介     :「それじゃあ仕方ないね……」
 本宮     :「…………そういうもんなんです(こくこくこく)」
 鏡介     :「そうなのか、僕にはわからないな……」
 本宮     :「…………俺にもよくわからないです(苦笑)」
 本宮     :「(こく) ………でも。
        : 渡さない」
 鏡介     :「(こくこく) わたさない? 君のモノなのかい?」
 本宮     :「(こく) ……誰のものでもないです(こく) ……俺のわ
        :がままです(こく)」
 鏡介     :「決めた……これを僕の望みにしよう。無道千影、これが
        :僕の望みで我が侭だ」
 本宮     :「……受けてたちますよ、俺だって望みでわがままだから」

 だんだん熱を持ってくる本宮と鏡介を見ながら、黙って差し向かいに呑んで
る前野と佐古田。

 前野     :「想うは勝手、まことに我が侭よな(苦笑)」
 鏡介     :「そうだね、でも唯一生きている証だよ」
 佐古田    :「…………勝手に想って、でもそれが証……か(くい)」
 鏡介     :(勇那が僕を生かしてくれたのかもしれないな)
 佐古田    :「………(くい)」
 前野     :「酒が切れたな……」
 鏡介     :「マムシドリンク…飲むかい?」
 本宮     :「………そうです……ね(ちょっとふらつく)」
 前野     :「ちょっと足すか……」
 佐古田    :「……とってきます、水も一緒に」
 煖      :「…………失礼いたします……」
 鏡介     :(フラッと立ち上がる)「疲れた体に、ファイト一発……」
 前野     :「じゃあ、こちらを片づけて置こう」
 本宮     :「……あ、手伝いますよ」
 煖      :「では、こちらへどうぞ(にっこり)」

 わずかにふらついている本宮とだいぶふらついてる鏡介の背中を見ながら、
空になったグラスを置いて、佐古田がぼそりとつぶやいた。

 佐古田    :「野郎どもの本音…か」

******************************************************
きる

 …最後はかなりいーかげんかも(^^;)




    

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