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Date: Thu, 08 Jul 1999 15:13:37 +0900
From: ICHIKAWA Takuaki <bobu@din.or.jp>
Subject: [KATARIBE 14125] [WP01P] 『死との遭遇』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199907080616.PAA20270@ms1.din.or.jp>
X-Mail-Count: 14125
こんにちは。BOBUです。
シリアスなEPって難しい〜
1回目の1999年、年末の事件です。
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エピソード 『死との遭遇』
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解説
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伊野部荘司と楊可秀の初戦。
伊野部の生活を一変することになる事件です。
登場人物
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伊野部荘司
異能操作能力を持つ高校生。
男(楊可秀)
台湾人。異能者を悪魔の使いと見て、殺害している。
時系列
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1999(1st)年の12月31日深夜。
本編
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1999年12月31日深夜。新宿。
荘司 :「ったく、どこに行ったんだ?」
伊野部荘司は新宿をさまよっていた。
家族と一緒に来たのだが、はぐれてしまったのである。
すでに1時間がたとうとしていた。
先に帰るか。
そう思い始めたとき。
声 :「探シたぞ……」
振り向いたそこに、男が立っていた。
3ヶ月前に台湾で見た顔。
男 :「貴様を…殺ス」
3ヶ月前と同じ表情で、同じ台詞を放つ。
違うのは男の手に大型のナイフが握られていること。
辺りを見回しても誰もいない。
荘司 :(そんな。さっきまであんなに人が居たのに……)
世界には男と自分しか存在しない。そんな感覚に襲われる。
荘司 :(……逃げなきゃ)
だが、体は言うことを聞かなかった。
荘司が逃げられないことを察したのか、男は悠然と歩いてくる。
荘司 :「ひ……」
ナイフの背が頬をなでる。
冷たい。
男 :「声も出なイか……」
ナイフが首に移動する。
男 :「サよナら」
男は唇をゆがめてそう言った。
思わず目を閉じる。
腕時計のアラームの音が何処か遠くに聞こえた。
…………
目を閉じたまま数分。想像していた痛みは来ない。
そっと目を開けると、そこにはもう、誰もいなかった。
荘司 :「……助……かった……?」
大通りからにぎやかな声が聞こえる。
さっきまで人が見えなかったのが信じられない。
通行人 A :「よぉ、にーちゃん明けましておめでとーう!」
酔っぱらった男に声をかけられた。
荘司 :「もうそんな時間か……」
電光掲示板を見上げると、
「A HAPPY NEW YEAR!!
WELCOME 1999」
の文字が光っていた。
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名乗ってませんが男=楊です。
住人ではない彼は、二度目の1999年到来と共に台湾に逆戻りしました。
……設定的に問題ないですよね?
それでは。
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BOBU <Takuaki Ichikawa>
E-Mail : bobu@din.or.jp