[KATARIBE 14120] Re: [WP01]: 『消失した彼女』の記憶の残り方

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Date: Thu, 08 Jul 1999 11:10:37 +0900
From: "gallows" <gallows@terra.dti.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 14120] Re: [WP01]:  『消失した彼女』の記憶の残り方
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199907080314.MAA01675@smtp.dti.ne.jp>
X-Mail-Count: 14120

どうも、gallowsです。

>>男 「……ほう。……あんたは一美を”覚えて”るんやな?」

 珠希の確認している事実は、一美ちゃんは行方不明になったが、それについ
てリアクションを返している人間は統和くんしかいないというトコだと思いま
す。ですので、いっそ珠希も僕と同じ勘違いをしていたって事にし、「おもい
うし」での最後の質問の際に直人君に本当のメカニズムについて教えて貰うっ
てところでどうでしょう。

 人が居なくなったのに誰も騒がない>誰も覚えてない?

 という予測で動いていたのでしょう。まあいつもの早合点です。
 こういう感じにすれば珠希の方は整理でき、統和くんの方はちょっとした言
い回しの問題だったということにするのならば、このままでもいけそうですね。

---

 一応変更して下さる場合のバージョン用意しておきます。時間に余裕があれ
ば変更お願いします。こっちのバージョンの場合は二人とも大方災厄による人
の消滅がどういうことか認識していることになります。

 あとこの場合、「おもいうし」の珠希の質問は

> 珠希     :「ねえ、その災厄って言うやつのせいで、人が周囲の人の
>        :記憶も含めて『消滅』しちゃうなんてことあるの?」
 珠希     :「ねえ、その災厄ってヤツのせいで人間が行方不明になっ
        :て、しかも誰もそれを疑問に思わないなんて事あるの?」

に、変更お願いします。

***************************
「消失した彼女」変更部分
>  男      :「……ほう。……あんたは一美を”覚えて”るんやな?」
>  珠希     :「まあね」
>
>  そう言って私は余裕の笑みを浮かべる。交渉は此方に有利な条件のようだ。
> (中略)
>  そう言い残すと、その男は背を向けてこの場を去ろうとした。あんなにも隙
> のない男がまるで今は弱々しく感じる。

 男      :「……あんたは一美を覚えてるんやな?」
 珠希     :「まあね」

 そう言って私は目をつむる。交渉は此方に有利な条件のようだ。

 男      :「それやったら『一美が行方不明になった』て聞いてどう
        :思う?」
 珠希     :「え?」

 私は一瞬間抜けな声を上げる。まさかあの羽村一美に限って行方不明などと
いう事になるとは思わなかったからだ。しかし突然連絡が取れなくなったこと
といい、なにかの事件に巻き込まれたという可能性は多分にある。
 それにしても、「どう思う?」とはどういうことなのか、この男の質問の真
意が掴めない。

 男      :「一美は、大晦日の日に…消えた。去年…1999年の大晦日
        :にな。しかも誰もそれに疑問を抱かないときとる」
 珠希     :「ちょ、ちょっと待ってね。ソレってあなたも1999年を繰
        :り返してるって事?」

 目の前の男が次々と明らかにする事実に私は少し混乱する。

 男      :「ほう、あんたもそうなんか? どうも世の中は今年  
        :が1999年らしいけどな…いや『今年も』か」」

 「繰り返す1999年」「消失した彼女」そして「それらを何も疑問に思わない
人々」、私の頭の中で何か大きなパズルの1ピースがピタリとはまる。彼女の
消失は、時間のループと関係あるのではないかと。時間のループを認識してい
るのは私だけではない、そしてその認識している人達の誰もがなにかしらのア
クシデントに遭遇している。これはきっととても大きな問題なのだ、そして目
の前の男もそれに遭遇した者の一人ということなのだろう。
 しばらく沈黙が続くが、私の方からそれを破る。

 珠希     :「……残念だけど、事件の流れはいまだ誰にも掴めていな
        :いわ。そして一美ちゃんもその事件に巻き込まれた一人な
        :のよ」
 男      :「…じゃあ、あかんな。あんたならこの問題の答えも知っ
        :てるんやないかと思とってんけど」

 そう言い残すと、その男は背を向けてこの場を去ろうとした。あんなにも隙
のない男がまるで今は弱々しく感じる。



    

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