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Date: Wed, 07 Jul 1999 14:50:07 +0900
From: "gallows" <gallows@terra.dti.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 14102] Re: [WP01P]: 『想い失われし後に』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199907070548.OAA20514@smtp.dti.ne.jp>
X-Mail-Count: 14102
どうも、gallowsです、加筆流します。
> みなの表情を伺う。
> 精神異常者とか、宗教勧誘と決め付けられても仕方の無い荒唐無稽な話。
> 人間は、時として目の前に証拠を見せられても、”理解”しないものを”信
> じ”たりしない。
> 彼らは、自分と同じであると、自分の仲間であると信じるだけだ。
>
> 直人 :「これで、おわりです」
>
> 直人は、最後に静かにそう告げた。
>
場合によっては章分けして下さい
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桜居珠希は目の前のまだ若いマスターの話を割に素直に受け入れる事が出来
た。珠希は自分以外に時間のループを認識している人間に既に数人会っていた
し、狩人や結界、鍵といった事象も既に彼女の対であるヘッドコレクターによっ
て存在のみは知っていたからだ。しかし、それらに具体的な「名前」が与えら
れ、それがどうやら一定の「法則」であると言うことを確証づけられたのは彼
女にとっても大きな報酬だった。
珠希 :「つまりこの場にいる私たち全員が狩人という連中に殺意
:を持たれていて、結界や鍵? そう言うのも作れるワケね」
直人 :「まあ、一応そういうことになります」
直人は静かにそう答えると、目の前の制服を着た少女に視線を合わせた。彼
女は他二人の同年代の娘と比べると、少し世間慣れしている様な印象だ。また
話す口調も早く、気を抜くと直人の方が勢いに飲まれそうになる。
珠希 :「で、だからどうしようっていうの? あなたは」
直人 :「…とりあえずはこうして、同じ境遇の仲間を集めたいと
:思います」
しかし珠希はというと、自分の友人の住人達のことは伏せたままだ。この中
の誰かが何らかの悪意を持っているという可能性は否定できない。自分のせい
で友人に危害が加わるような結果を、珠希は神経質なまでに警戒していた。
珠希 :「結局根本的な解決方法はあなたにも分からないのね」
直人 :「ええ、そう言うことになります」
珠希 :「ま、いいわ信用してあげる。今後ヨロシクね、直人君」
直人 :「…なおとくん…」
珠希 :「ほら、由紀夫もみんなに挨拶なさい…って寝てるわね」
そう言って由紀夫と呼ばれた少年の生首を鞄からだし持ち上げる珠希。一同
には、それがいくら異能なのだとわかっていてもやはり心臓に悪いものだった。
そんな反応を知ってか知らずか、珠希は少し楽しそうに今度は隣に座ってい
た少年、鞍馬に絡み始めた。
最後の方に挿入して下さい
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帰り際、桜居珠希は直人に近づいてきたこんな事を聞いた。
珠希 :「ねえ、その災厄って言うやつのせいで、人が周囲の人の
:記憶も含めて『消滅』しちゃうなんてことあるの?」
ではまたー