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Date: Mon, 5 Jul 1999 10:14:18 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 14049] [WP01P] :「その翌日」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199907050114.KAA27662@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 14049
99年07月05日:10時14分16秒
Sub:[WP01P]:「その翌日」:
From:E.R
こんにちは、E.R@短気 です。
不観樹さん、ハリ=ハラさん、こんにちは。
「その翌日」かーなーり、すっ飛ばして書きました。
(……ふい、個展EP書きたいんだいっ<書き出したらどうせ途中で止まるくせに)
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> 志郎 :「じゃあ、かざね先に…」
>
> 汚した事を気にしてか、非常に済まなそうに言う。
珠樹 :「まず、縣さんから行ってらっしゃい」
志郎 :「でも」
風音 :「志郎から」
一度、顔を乱暴にこする。
風音 :「志郎が、先」
志郎 :「…………うん」
小さな声なのだが、その中の張り詰めたようなものを感じ取ったのだろう、
志郎はこっくりと頷くと、家の中に入っていった。
家の扉がぱたんと閉まった。
珠樹 :「……さて」
その声に、風音が振り返る。
珠樹 :「今から、いろいろ用意してきますから。お風呂……
:彼一人で、シャワー使えるかどうか見てあげて下さい」
風音 :「あ……はい」
砕けそうになった膝に、力が入る。
まだ……座り込むわけにはいかない。
珠樹 :「じゃ、すぐ戻りますから」
風音 :「……宜しくお願いします」
急ぎ足で歩いていく珠樹を見送って、風音はゆっくりと家の戸を開けた。
それから、数時間後。
風音 :「……今日は、有難うございました」
珠樹 :「いえ」
風音 :「お兄さんが居てくれなかったら……どうなってたか」
珠樹の服を借り、無精髭……という段階を越えていたが……を剃り落とし、
ばさばさの髪を揃えるところまで、全て珠樹がやってくれた。そしてその後
必要なものを買い揃えるところまで、付き合ってもらったのだ。
志郎のほうは、多少とまどってはいたものの、別段不平を言うわけでもなく
二人の言葉に従って動いた。時折「何故、こんな事が必要なのか分からない」
といいたげな顔をしてはいたものの。
それでも、当座のけりはついた、と言える。
ただ、時折何か言いたげな……しかし、どうも何かを憚ってでもいるような
珠樹の表情には気が付いていたのだが。
風音 :「ありがとう……ございました」
珠樹 :「いえ………」
ぺこりと頭を下げて、上げる。上げた風音の視線の先で、相手はしばし
躊躇していたようだが、ゆっくりと口を開いた。
珠樹 :「……うちにも、部屋は空いてます」
風音 :「……え?」
気遣わしげな、視線。
珠樹 :「彼を、預かることは、出来ますが?」
ああ、と風音は、ようやく合点した。
確かに……非常識である、と、言われても仕方が無いのだろう。相手は少な
くとも自分より年上に見える。それが二十歳を過ぎた女性……という意識が本
人希薄な辺り少々問題があるのだが……のところに住む、というのは。
誤解されても、仕方の無い状況である。そしてそれが誤解である、と、多分
珠樹は了解している。
一瞬……頼りたい、と、思ったのは嘘ではない。
が……
風音 :「………いえ」
自分が関わることによって変化する未来を、風音は正しく読取ることが出来
ない。破片と化して散らばる未来を、まとめ上げ、一つの画と成すことが出来
ない。
である、筈なのに。
志郎だけは、未来の中に確実に存在した。自分の意志であの場に行かなけれ
ば会う筈も無かっただろうに。それでも。
故に、その理由を知りたい、と、自分は願った筈だから。
風音 :「……うちで、預かります」
珠樹 :「………」
風音 :「わけあり、ですから」
多分今までに、人を殺めたことのある男。恐らく近未来に、また、人を殺め
るだろう男。そんな人間を、そうと知った上で他人に預けることは出来ない。
それもまた、一つの理由。
珠樹 :「……そうですか」
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てんで、切る。
地の文も適当、珠樹さんの台詞も適当。
適当が多いので、修正、訂正、お願い致します<おいこらおまいわ
んであであ