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Date: Sat, 26 Jun 1999 03:33:33 +0900
From: ICHIKAWA Takuaki <bobu@din.or.jp>
Subject: [KATARIBE 13864] [HA06P] エピソード『雨と猫とひげと』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199906251834.DAA01819@ms1.din.or.jp>
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ども、BOBU@バイト残業3H超、連続一週間達成(;; です。
佐久間、久しぶりにベーカリー登場だったりして。
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エピソード『雨と猫とひげと』
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登場人物
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佐久間拓巳 : 幽霊もどきの学生
湊川観楠 :「ベーカリー楠」の店長
蒼月かける : ベーカリーの常連
浅井量子 : 〃
前野浩 : 〃
本編
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今日も雨。こんな日は客も少ない。
が、それでも常連の面々はこの店、ベーカリーに集まっていた。
からんころん。
佐久間 :「こんちは〜」
観楠 :「おや、佐久間君。珍しいねぇ」
佐久間 :「いやぁ、珍しい物を見たんで誰かに話したくって」
かける :「なんです? 珍しい物って」
佐久間 :「あ、その前に……店長さん。アイスコーヒーお願いします」
観楠 :「あ、うん。ちょっと待ってて」
かける :「で、なにを見たんです?」
興味津々といった顔で佐久間の方に耳を傾ける面々。
どうやらやることもなく、退屈していたらしい。
佐久間 :「それなんだけどね。ネコなんだ」
量子 :「珍しいネコ? 空でも飛んでたの?」
佐久間 :「いや、地面を歩いてたよ」
かける :「じゃあ、ねこみみ少女だったとか」
佐久間 :「いや、ただのネコ」
量子 :「あ〜〜じれったいわね。さっさと話してよ」
重大な秘密を明かすかのように声を潜めて、
佐久間 :「なんと、そのネコにはひげが生えていたんだ」
一同 :「…………」
皆、沈黙。
佐久間 :「あ、その眼は信じてないな」
不満そうに言う佐久間にアイスコーヒーを渡しながら、
観楠 :「いや、信じる信じないの問題じゃなくて……」
前野 :「ネコにひげがない方が珍しいと思うんだけど」
佐久間 :「いや、そんなことはないよ。少なくとも僕は初めて見たぞ」
前野 :「そんな事無いって。ほら」
と、ネコの写真を見せる前野。
……どうしてそんな物を持っているだろう。
佐久間 :「……ひげ、ないじゃない」
前野 :「あるよここに」
と、ねこの頬(?)を指す前野。
佐久間 :「……ああ(ぽん、と手を叩く)」
前野 :「判った?」
佐久間 :「いや、そのひげじゃなくてさ」
量子 :「でも、ネコのひげって言ったらこれだよ?」
そう言った量子に冗談めかして、
かける :「実はあごひげとか?」
観楠 :「そんな馬鹿な(苦笑)」
佐久間 :「あれ、良くわかったね」
かける :「へ?」
言った本人もびっくり。
佐久間 :「僕の見たネコにはあごひげが生えていたんだ」
観楠 :「ほんとに?」
佐久間 :「うん。こう、胸の辺りまでたれて」
と、あごから胸の上辺りにかけて、細長い三角形を描く佐久間。
かける :「へえぇ」
量子 :「でもさ、それが胸の辺りだってどうして判ったの?」
佐久間 :「え? だってその猫、二本足で歩いてたから」
観楠 :「そんな馬鹿な……」
佐久間 :「ほんとですって」
前野 :「何かの見間違いじゃない?」
佐久間 :「いや、あれはたしかに……」
量子 :「え〜、絶対変だよそれ」
かける :「でも以外と……」
観楠 :「やはり……」
………
……
…
結局、ちょっとした騒ぎとなったベーカリー。
外はまだ雨。
道端をあるく猫一匹。
そのあごには……。
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口調等の修整 あればよろしくお願いします>皆さま
半分実話だったりして。
初めてみたときは目を疑いましたけど。
#はっ! …もしかしてそういう種類(あごひげのある)の猫がいるのか?
#だったら自分の無知をさらけ出しただけか?
では〜
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BOBU <Takuaki Ichikawa>
E-Mail : bobu@din.or.jp