[KATARIBE 13804] [WP01]EP: 『捜索中〜引き続き〜』

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Date: Thu, 24 Jun 1999 23:29:51 +0900
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 13804] [WP01]EP: 『捜索中〜引き続き〜』 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199906241429.XAA24195@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 13804

99年06月24日:23時29分45秒
Sub:[WP01]EP:『捜索中〜引き続き〜』:
From:久志


 久志です。ちまっと犬探しEP続けました(^^;)
ここで書いた犬探しシリーズをまとめて一本にすればいいなぁ…と思います。
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『捜索中〜引き続き〜』
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登場人物 
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 碓氷奏雅(うすい・そうが):終末の住人、フリーライター 
 藤田一弥(ふじた・かずや):終末の住人、藤田探偵事務所所長 


交換条件
--------
 黒づくめの男、オールバックにまとめた髪に、どっちかというとヤクザな雰
囲気の鋭い目。数秒の沈黙の後、男が先に口を開いた。
「すいません。ここらで…犬見かけませんでしたか?白い大型犬なんですが」
 間違いない、睦美に愛犬ルーシーの捜索を依頼した探偵だ。詳しい容貌は聞
いていなかったが、こういう手合いの職業は取り巻く雰囲気でなんとなくわかる。
「いえ、見ていませんけど……あの、ぶしつけですが…ちょっと、お伺いして
いいですか?」
 営業用スマイル、あくまで相手に読まれないように心に仮面をかぶる。見抜
いているのか、警戒しているのか相手は答えない。
「私、碓氷奏雅と申します……浅生睦美の友人なんですが、もしかして藤田一
弥さんですか?睦美から言付けを預かっているのですが」
 ぴくりと、眉を動かす。依頼人の名前を出されたので少しは緊張しているの
かもしれない。ちらりとなんどか見回し、向き直った。
「言づてのほうは?」
「ええ、定期報告についてなんですが、あの子は今妊娠中で、あまり出歩けな
いので、私があの子の代わりに報告を受けとる…という形にしたいと思ってい
るのですが…構いませんか?睦美からは電話連絡を入れたみたいなのですが、
あいにく助手の方が出かけていたらしくて」
「……わかりました、念の為本人の確認の後になりますが…構いませんか?」
「ええ、もちろんです」


 目論見あり。
 突然現れた黒づくめの女、とりあえず一弥は自分なりに相手を判断をしてみ
た。雰囲気、言動、立ち居振舞い、なんとなく自分と近いものを感じる…同業
者か…または記者か。口調と雰囲気から察して、依頼人との友人関係は本物だ
ろう、しかし、それ以上の何かを期待している感はある。依頼なら受けるがた
だ働きはしないつもりだ。相手の出方を見ておこう、それが仕事につながるな
ら探られるのも悪くはい、今は躍らされておこう。


 そこそこできる相手のようだ。
 営業顔で探偵、藤田一弥と二三言葉を交わして、奏雅の判断した答え。黒皮
のハンドバックから名刺入れをとりだし、一枚名刺を渡す。
「一応名刺をお渡ししますね、携帯番号が書いてあるので、連絡の際にはこち
らにお願いします」
 探偵、知り合いとしてつてを作っておくには悪くない。腕が立つなら尚更だ。
睦美の依頼を利用してしまったのはちょっと引っかかったが、正直、なりふり
かまっていられないのだ、ループする世界などというトンでもない事を調べよ
うとしてるのだから。
「それでは…捜査を続けたいのですが、その犬はあなたにも懐いていますか?」
「ええ、ルーシー…私の事も気に入ってくれて。ですから私も時間があるので
少しでもお手伝いできると思います」
「…では、お願いしましょうか。これまでの報告も兼ねて」
「ありがとうございます」
 一礼して歩き出した男の後を追った。
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ちょきっとな

 とりあえず、イメージしてるままにてけとーに動かしてしまいました(^^;)
>一弥さん

 修正あったらお願いします〜(^^;)




    

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