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Date: Wed, 23 Jun 1999 16:43:20 +0900
From: 久志 <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 13765] [HA06]EP: 『かりそめの身に想いを込めて』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199906230743.QAA13562@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 13765
99年06月23日:16時43分16秒
Sub:[HA06]EP:『かりそめの身に想いを込めて』:
From:久志
久志です。
この間、流れたチャットログをEP風にまとめてみました(^^;)
題名は『その思い、一時なりともかなえたまえ(仮題)』から
『かりそめの身に想いを込めて』にしてみました(^^;)
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『かりそめの身に想いを込めて』
登場人物
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里里見鏡介(さとみ・きょうすけ):死者救済を使命としてる青年
本編
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休日の昼下がり、駅前通りは買い物に出ている主婦や、遊びに出ている学
生達でそこそこ賑わっていた。里見鏡介も休日を有意義に過ごすために街を
出歩いていた。
里見 :「ん?あれは…」
駅前通りの角にひっそりとたたずみ、うつむいている女の子。周りは誰一
人として泣いている彼女に気づかず通りすぎていく。制服に肩につくほどの
ちょっと茶色っぽい髪、顔立ちは目立たないがどことなく可愛い。その体は
ぼんやりと白い光に満ちていて、微かに透き通っていた。
女の子 :「……ぐすっ……ひっく…」
里見 :「何故泣いている?」
びくんと泣いている女の子が顔をあげる、里見と目が合うと驚いたように
目を見開いた。赤い髪のちょっと怪しい青年が彼女の事をじっと見ている。
女の子 :「わたしのこと…見えるの?」
里見 :「ああ、見えるとも。君たちのような者を救済するため
:に僕は存在するんだ」
一瞬、遠くを見詰める。端からみれば、誰もいない所で立ち止まってぼそ
ぼそしゃべっている怪しい人に見えたのかもしれない。普通の人に彼女の姿
は見えない、彼女は幽霊なのだから。
里見 :「君はなぜ、とどまっている?」
女の子 :「わたし、誰とも付き合えない内に死んでしまったの…
:…ずっと、ずっと好きな人がいたのに…」
わずかに目を細める、女の子の過去の来歴が思考に流れ込んでくる。
クラス委員会の時間に委員長を勤めていた少年を見つめている彼女。
少年が友達と仲良く歩いている姿を窓から見ている彼女。
里見 :「カナエ……と言う名なのか。カナエ、君を救済しよう」
カナエ :「……本当に!本当にわたしを助けてくれるの?!」
里見 :「死者の救済は僕の使命だよ(にやり)」
なんとなく歪んでいるような笑みを浮かべ、里見は力強く頷いた。
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とりあえず、幽霊出会い編はここまで(^^;)
あとはお店でもとみー&千影ちゃんデートシーンを書いてながすなり〜
ぎゃろぽん、里見さんの修正お願い〜(^^)