[KATARIBE 13719] [HA06p] :「因果律のもう少し先」

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Date: Mon, 21 Jun 1999 09:20:57 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 13719] [HA06p] :「因果律のもう少し先」 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199906210020.JAA07779@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 13719

99年06月21日:09時20分52秒
Sub:[HA06p]:「因果律のもう少し先」:
From:E.R


 こんにちは、E.Rです。
 gallowsさん、こんにちは。

 週末、話しておりました、鏡介さんと花澄の出会うEP。
 勇那ちゃんがでふぉで登場してます。

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  エピソード 「因果律のもう少し先」
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  登場人物
  --------
 
  里見鏡介  :死者救済を目的にする大学生。風見アパート在住
  遠野勇那  :幽霊の女子高生。
  平塚花澄  :書店瑞鶴店員。見鬼能力あり
  湊川観楠  :ベーカリー楠店長


  本編
  ----

  某日、ベーカリー楠、お昼時。
  喫茶の部分が、常連、一般客、双方でかなり混んでいる時間帯に。

  SE          :からんころん☆
  観楠          :「いらっしゃい」
  花澄          :「こんにちは」
  観楠          :「珍しいですね、この時間に」

  込みまくっているのを知っているのと、仕事の関係上、花澄は大概昼の混雑
時を一、二時間過ぎた頃にやってくる。

  花澄          :「今日は、店長が歯医者に行くんだそうで。私がお昼から
                :戻ったら即、ってことで」
  観楠          :「成程……」

  コーヒーとパンを選んでトレイに乗せる。

  観楠          :「今だと……でも相席になりますね」
  花澄          :「こちらはいいんですけど……」

  席を見やる。
  一つのテーブルが、半分空いている。
  奥の、窓際に、赤い髪の青年が一名。
  その横、テーブルの上にとんと腰を下ろした、女子高生が一名。
  腰から足にかけて、半分透き通って見える。

  花澄          :「…………あの」

  青年の方は、視線も向けない。興味深そうにこちらを見たのは、女子高生の
ほうである。

  花澄          :「えーと、こちら、宜しいですか?」

  というわけで、花澄は少女の方に向き直った。
  相手が、少し驚いた顔になる。

  勇那          :「はいどーぞ……って、あ、ごめんなさいっ」

  するーーっと、滑るように移動し、そのまま青年の横の椅子にすとんと座る。
  ぺこり、と頭を下げると、花澄は彼女の前の席に座る。

  勇那          :(ここってあたしのこと見える人、やたら多くない?)

  それも全然疑問に思ってないしーー……との勇那の内心が、花澄に分かろう
筈もない。
  ついでに言えば、幽霊に「あなた幽霊ですね?!」と驚いてみせる必要性も
花澄としては感じない。(なんか問題がひどく違うわけだが……)
  ……発想として、果てしなく呑気である。

  花澄          :「……(コーヒーを含む)」
  鏡介          :「……」(ぼー)
  花澄          :「………………(食生活の悪そうな人だなあ)」

  傍らの幽霊少女のほうが顔色がよく見える。
  と……

  鏡介          :「…仮に僕の因果律が現在の僕の望みと外れるモノであっ
                :ても、それはそれで未来なんだ。こんにちは」

  宙をさまよっていた視線が、急に花澄のところで絞られる。
  ごく唐突な台詞、なのだが。

  花澄          :「……それはまあ、因果律が望みと重なることも珍しいで
                :しょうし、重なっても実現したらただの現実ですから……
                :はじめまして」

  ……まともに答えるあたりが花澄である。

  勇那          :(……ぶっとんでる会話だねえ(^^;))

  恐らく三名中、もっともまともな感覚の持ち主が苦笑するのを尻目に。

  鏡介          :「つまりはこの出会いもどういうこの先どう言った意味合
                :いを持つかのかわからないと言うことなんだ…里見鏡介と
                :いう、よろしく」  
  花澄          :「まあ、そうですね……平塚花澄と申します、よろしく
                :(にこにこ)」

  何となく、如何にも日本人、の、会釈だけを交わして、あとはまた沈黙。
  コーヒーを飲み干して、パンを一つ食べて……で、花澄は時計を見、残った
パンをとん、と、鏡介の前に置いた。

  鏡介          :「……?」
  花澄          :「失礼かもしれませんが……どうぞ」
  鏡介          :「?」
  花澄          :「因果律の先を見ること、叶わずって顔していらっしゃる」
  鏡介          :「どういう意味です」
  花澄          :「お嬢さんより、顔色が悪いってこと、です」

  勇那がぷっと吹き出す。
  
  花澄          :「……じゃ」

  一礼して立ち上がる。もう一度時計を見ると、慌ててトレイを返し、二言三
言店長と言葉を交わして、そのまま走ってベーカリーを出てゆく。

  勇那          :「って……あ、あたしのことばれてたの(^^;)」

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 てなもんで。
 因果律の先を見定めるには、ちゃんとご飯食べて生きていなくてはっ(握り拳っ)<おい

 訂正、修正、加筆、お願いします。
 であであ。




    

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