[KATARIBE 13507] [WP01]EP: 『協力者』

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Date: Mon, 14 Jun 1999 16:14:36 +0900
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 13507] [WP01]EP: 『協力者』 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199906140714.QAA26448@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 13507

99年06月14日:16時14分33秒
Sub:[WP01]EP:『協力者』:
From:久志
 久志です、一日一EP>まだやっとるんかい(^^;)

 珠希ちゃんと奏雅の会話です、一応二人は前から知り合いということで
話を書いてます。この話は……いつでもいいです(^^;)>時期
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『協力者』
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 眠い、もやもやと視界がぼやけてる、なんだか頭が溶けてそうだ。
 テーブルに突っ伏したまま、ぽつんとおかれたノートパソコンの画面を眺め、
リターンキーを叩く。受け持ってる仕事はあらかた片付いた。最近、仕事の大
半はメールとFAXで片付くのでいちいち出かけなくて済む。送信、インタビ
ュー記事二本、掘り出し物情報一本のFAXが送られていく。経済誌に載せる
写真は宅配に出さないといけない、それはまだ締め切りまでだいぶ余裕がある。
FAX送信を確認して、編集部へ携帯を鳴らす。一言二言、記事の着信を確認
してからパソコンをおとす。
「ふぁ…」
 携帯をテーブルに置いて、ソファに沈み込む。そういえば食事を忘れてたよ
うな気もするが面倒だ、ひと寝入りしてからにしよう。

ピリリリリリリピリリリリリリ
 頭に響く電子音、仕事用の携帯が鳴ってる。反射的に体を起こして通話ボタ
ンを押す。これは仕事と情報筋からの電話がかかってくる専用の携帯だ、何が
あっても出なければいけない。眠気を吹き飛ばして営業用の声を作る。
「はい、碓氷です」
「やっほー奏雅ちゃん」
「なんだ、珠希ちゃんか」
 珠希ちゃん、いつだったか雑誌の取材を通じて知り合った女子高生。若いな
がら専門家も舌を巻くくらいのファッション知識と広い人脈を持っていて、さ
ばさばとしたつき合いやすい子だ。知り合ってから、口コミでの新着情報を提
供してもらったり、モデルを依頼することもある仕事の上での協力者であり気
兼ねない友人でもある。
「なぁに、その残念そうな声は〜」
「ゴメンゴメン、ちょっと徹夜あけで仮眠しようとしたとこだったのよ」
「ひどいなぁ、せっかく口コミでこれから売れそうなファッション情報教えて
あげようと思ったのに」
 情報提供、女子高生に限らずこういったつき合いをしているブレーンは結構
いる。
「そんなぁ、ちゃんと埋め合わせするから、ね。今度雑誌で取り上げる評判の
スパゲッティのお店あるのよ、そこ連れてってあげる、デザートもなかなかい
けてるのよ」
「ラッキー!こっちもいい情報よ、交換条件ね」
「了解、今ってこれから空いてるの?」
「ん、いいよあたし暇だし。って奏雅ちゃん寝なくていいの?」
「ぐだぐだ寝ててネタを腐らせるなんて死んでもイヤよ、今どこ?」
 そういえば徹夜あけのはずなのだがすっかり眠気は覚めている、話しながら
ばたばたと取材道具をかき集めて時計を見る、15時28分。
「今、渋谷。有希ちゃんと一緒なの」
「オッケ、こっちすぐに支度していくから…いい?」
「ん、いいよ。どのくらい?」
「そうね…16時過ぎには新宿にいけるから待っててくれる?」
「わかった、出る時電話いれてね〜」
「じゃ、すぐいくから」
 携帯を切って立ち上がる。顔を洗って引き締め、手早く髪を梳いてサイドを
残して束ねる。
「よし、行くぞ」
 鏡に映った顔を睨んで道具入バッグを手に取ってマンションを後にした。
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切る(別に続かなくてもいいっす(^^;))

 なんか仕事の鬼と化してる奏雅の日常です。
一応、珠希ちゃんとは知り合いでこういったブレーンはあちこちいるよーという
設定で話を書いてみました(^^;)





    

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