[KATARIBE 13477] Re: [WP01P]:EP: 『よみがえりしは兄の愛』

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Date: Sun, 13 Jun 1999 17:01:29 +0900
From: Kakeru Aozora <kakeru@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 13477] Re: [WP01P]:EP: 『よみがえりしは兄の愛』
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> 登場人物
> 月島直人(つきしま・なおと):物体操者。喫茶店・月影の店長。

登場人物
月島直人(つきしま・なおと):物体操者。喫茶店・月影の店長。
更雲翔(さらくも・かける) :ねこみみふぇちな発明家。優の作成者
更雲優(さらくも・ゆう)  :ねこみみメイド人造人間。月影のウェイトレス

>  フリフリの白いエプロンを膝までの紺のスカートの上から身につけ、これも
> またレースのついた帽子をかぶる。一般の家庭では通用しないが、世の中のパ
> ソコンユーザーのほとんどには通用する、いわゆる「メイド服」を着込んで、
> 今日も元気に客の対応をしている。

「レースの付いた帽子」とありますが、あれは帽子じゃないとおもいます(^^)
「レースの付いた髪留め」ぐらいかなぁ(詳しい人フォロー求む)

>  翔      :「いやぁ。長年の夢がかなって、ついに人造人間かできた 
>         :ぞ〜」

 翔      :「いやぁ。ついに長年の夢がかなったんだ。ようやく人造
        :人間かできたぞ〜」

>  両親と共に死んだ筈の翔の妹、優子にそっくりなのだ。

 死んだ筈の翔の妹、優子にそっくりなのだ。

両親、これ以前に死亡していることにします

>  そこまで行って、割賦を置き終わると改めて直人の方に向いて立つ。

割賦? カップの間違いかな(^^;

以降、修正版になります

エピソード  『よみがえりしは兄の愛』
======================================

昼下がり、喫茶・月影
--------------------
 優      :「いらっしゃいませ」 

 フリフリの白いエプロンを膝までの紺のスカートの上から身につけ、これも
またレースのついた髪留めをつける。一般の家庭では通用しないが、世の中の
パソコンユーザーのほとんどには通用する、いわゆる「メイド服」を着込んで、
今日も元気に客の対応をしている。

 直人     :「優ちゃん、ロイミティあがったよ、3番ね」
 優      :「はいっ」

 手にしたロイヤルミルクティを一滴もこぼす事無く、普段の歩く速さと変わ
らずにテーブルまで持って行く。狭い店内で、見事な身のこなしである。

 直人     :「もう……1年か……」
 優      :「何か言いましたか?」
 直人     :「いや、お客さんも引いたし、一息いれようか」
 優      :「……はいっ!(にこっ)」

 彼女が、月影にバイトに来て1年になる。もう1年……だろうか?まだ1年
……だろうか?
 1年前、1度目の1999年から、今まで、彼女の心は変わっていない。彼
女もまた、「終末の住人」の一人なのだ……。

1年前、更雲家
--------------
 直人     :「こんにちは」
 翔      :「ようっ直人。良く来てくれたな、まあ、入ってくれよ」

 いわれるがままに玄関に入り、そのまま翔の後ろを着いて行く。

 翔      :「いやぁ。ついに長年の夢がかなったんだ。ようやく人造
        :人間かできたぞ〜」
 直人     :「……大切な話があるっていうから……何かと思えば……」

 歩きながらあきれる。廊下を曲がり、その先は居間だった筈だ。
 翔は、居間のドアの前で止まり、直人に道を譲った。

 直人     :「で、どんなのを作ったんだ?」(ドアを開ける)
 優      :(おずおず)「あ、あの……はじめまして」

 ドアを開けて、真っ先に目に付いたのは、一人の女性。年の頃は20に届く
かというところだが、メイド服とねこみみといういでたちは、歳を数年は幼く
見せている。
 しかし、直人が驚いたのは、その服装やねこみみではない。彼女の、容貌。
 両親と共に死んだ筈の翔の妹、優子にそっくりなのだ。

 直人     :「おい……この娘……あ、ああ、始めまして……」 

 翔に詰め寄ろうとして、挨拶されているのに気づき、慌てて挨拶を返す。言
葉に出した瞬間に、自分のぞんざいな口調に気づいた。

 直人     :「きみ……名前は?」
 優      :「やさしい、と書いて、ゆう、と読みます」 
 直人     :「(優子ちゃん……じゃないよな……)優……ちゃん。か、
        :よろしく」 

 慌ててのフォロー。微笑んだ彼の顔は、営業を始めて1年と少しでは、引き
攣った笑みにしかならなかった。

更雲宅、居間
------------

 直人     :「で、彼女をどうするんだ?」
 翔      :「……」 

 彼女を別室へやり、翔と対面の椅子に座る。

 翔      :「(考えてなかったなぁ)」
 直人     :「どうしたんだ?」
 翔      :「……これからの科学の発展のために、いろいろデータを 
        :取らないとなぁ(内心の動揺ひたかくし)」 
 直人     :「そうなのか……まあ、がんばってくれ、俺が協力できる 
        :なら、言ってくれてかまわないから」 
 翔      :「そーだなぁ……そういや、月影ってバイト募集中だった 
        :な」 
 直人     :「ああ、どうしたんだよ、急に」 
 翔      :「彼女、バイトさせてやってくれないか?」 
 直人     :「彼女を?人前に出すのか?」 
 翔      :「対人行動のテストみたいなもんだが、なにかあった場合、 
        :近くに知っている奴がいたほうがいいだろう」 
 直人     :「まあ、最悪、何とかなるとはは思うが……」 
 直人     :「(色々事情はあるんだろうしな……)解った。家で預かる 
        :よ」 
 翔      :「よろしく」
 SE     :「こんこん」

 ノックがなり、しばらくして扉が開く。
 優が小さいお盆を持てて入ってきたのだ。

 優      :「お茶を入れてまいりました」
 直人     :「あ、ありがとう」
 翔      :「あ、優、明日から彼の喫茶店ではたらく事になったから」
 優      :「え……はい」

 そこまで行って、割賦を置き終わると改めて直人の方に向いて立つ。

 優      :「あ、あの……よろしくお願いします」 
 直人     :「ああ、よろしくね。まあ、そんなに気張らなくても、少 
        :しずつ覚えていこう」
 優      :「はいっ」 

再び、月影
----------
 優      :「あの……直人さん(赤面)」

 名前を呼ばれて我に返る。回想にふけっている間、彼女の事を見つめていた
らしい。

 直人     :「ああ……何?」
 優      :「あの……私の顔に何かついてますか?」
 直人     :「何もついてないよ、大丈夫」

 そういうと、直人は視線を窓の方に移す。新宿の青空は、自然の青空とは違
うのだろうが、今日の青空は気持ちが良かった。

 直人     :「いいてんきだねぇ」
 優      :「はい、そうですね」

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蒼空かける                       kakeru@trpg.net

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