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Date: Fri, 11 Jun 1999 22:32:18 +0900
From: NaoNami<ikegami@kt.rim.or.jp>
Subject: [KATARIBE 13445] [HA06]EP: 「明けない、夜」 3/30 夜
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199906111333.WAA20263@mail.kt.rim.or.jp>
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なおなみです。
Eさん続き部分さんきゅーです☆
とりあえず紘一郎宅で十一氏の居場所探してみますか
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> 花澄 :「……そう……行っていい、すーちゃん?」
> すー :「うんっ」
○捜索
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アパートの錆びた階段がきしむ。
部屋の前で足音が止まったのを確認して、ドアを開ける。
紘一郎 :「え?平塚さん?」
花澄 :「夜分遅くに済みません」
すー :「へへ、途中であったんだ☆ 荷物まで持ってくれてあり
:がと」
花澄 :「重い物じゃないし、それにすーちゃんの目じゃこれくら
:いの暗さはつらいんじゃないかしら」
すー :「へへ、確かに(笑)」
ひょこっと地図とフロッピーを抱え二人の間に入る。
切れかかった蛍光灯が灯す階段は、すーの目ではかなり心許ない。
紘一郎 :「すーがお世話になったようで。有り難うございました」
花澄 :「いえ、大したことじゃありませんし。それより紘一郎さ
:ん、今日は呪いのビデオのことでお話があって来たんです」
すー :「花澄さんも呪いのビデオ見たんだって。んでね、なんか
:心当たりがあるんだって」
紘一郎 :「本当ですか?! あ、と。玄関で立ち話もなんですから
:入って下さい」
花澄 :「ええ。お邪魔します」
香りの良いほうじ茶をすすりながら直紀の状態と、これまでに解った呪いのビ
デオの概要を話す。
紘一郎 :「平塚さん。ビデオを見てもなんともなかったんですね」
花澄 :「ええ」
紘一郎 :「……そうですか」
すー :「どうしたのこうちゃん。何か…顔色悪くない??」
花澄 :「紘一郎さん?」
譲羽 :「ぢ…ぢぢい(心配)」
紘一郎 :「大丈夫」
先日直紀の側で起こった症状よりずいぶん軽い衝撃が走った。
体内の結界が鈍くざわめく。
ぎゅ、とシャツを押さえ視界がぼやけるのを堪える。
しばらくすると潮が引くように痛みは薄れていった。
紘一郎 :「(残りカスだけでもこれほど影響がある呪詛なのに、効
:き目に個体差があるということは…特定の個人を狙った物
:と見て良いわけだな。姉貴相手にこんなに完成された呪詛
:を使う人物に心当たりはないな。と、いうことは……)」
すー :「こうちゃぁん(えぐっ)」
紘一郎 :「大したことないって、もう収まった。それより平塚さん
:その人物の事ですけど…どの辺まで解りますか」
花澄 :「ええと…」
言われて口ごもる
はっきりいって何処まで解るかなんて花澄自身にも解らない。
紘一郎 :「とりあえず見かけた所を教えて下さい(苦笑)詳しくは
:それから考えましょう」
すー :「はい、花澄さん」
すーが、床にばさばさと地図を広げる。
紘一郎 :「さっきのことで考えがはっきりしました。完全に巻き添
:え…ですね。姉が狙われたのは。誰だか知らないが呪詛を
:使ったことといい、こっちの事情をよく調べている」
すー :「なおちゃん、呪詛は効きやすいもんね。呪いが存在する
:物だってことを知っているから」
ぎゅ…とスカートを握る手に力が入る、手が小刻みに震えていた。
紘一郎は地図を見つめたまま微動だにしなかった。ただ奥歯を擦る鈍い音が、
しんとした室内に響いた。
紘一郎が人前で始めてみせる表情だった。
紘一郎 :「花澄さん、お願いします」
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とりあえずここまでー
あう、チェックお願いします。
なおなみでしたっ!
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e-mail : ikegami@kt.rim.or.jp
:suigen@geocities.co.jp<ぽすぺ始めました☆>
−新刊情報之巻 出張版−(笑)
06月05日:極東十二華仙・柚紗、登場
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