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Date: Wed, 9 Jun 1999 16:15:26 +0900
From: ソード <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 13392] Re: [WP01]:EP 「失われしは我が思い」決戦シーン1
To: kataribe-ml@trpg.net
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X-Mail-Count: 13392
99年06月09日:16時15分22秒
Sub:Re: [WP01]:EP 「失われしは我が思い」決戦シーン1 :
From:ソード
こんにちは、ソードです。
続きです。完全に書きかけなのでありました。
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日向 :「……やるねぇ(にやり)」
幽鬼のように立ち上がる。まるで重さを感じないかのような身のこなし。
先ほどのラリアットも、地面への衝撃にもダメージを受けた様子はない。裏
の世界で暮らしてきた彼の身につけた体術は、そこそこのプロとなら互角で戦
えるほどの洗練を見せている。
鞍馬 :「お姉さん達、路地の方へ……」
路地の中にかくまう様に二人の女性を導く。彼の背丈では、近くにいた場合
に二人の女性を守りきる事は難しい。
風音に手を引かれ、朱理は路地裏に入る。おぼろげに見えてきたが、接近戦
を行うほど回復したわけではない。
日向 :「直接戦るのは、好きじゃあないんだがなぁ……」
そういうと、瞳を大きく見開く。
SE :ピシッ……パリッ
日向の左目から粉々になった金のガラスが剥がれ落ちる。その奥から、さら
に鮮やかな金色の目。
風音 :「鍵……」
より強い意志を持って具現させれば、より強い異能を発現できる。今まで具
現していた鍵を踏み台に、新たなより強い鍵を発現させたのだ。
鞍馬 :「信じるもの……か」
油断無く構えながら、ズボンの後ろポケットからバンダナを取り出す。あの
人と同じ……しかし、いつも自分のそばにおいていたもの。
鞍馬 :「僕だって、負けられない!」
手慣れた手つきで額に巻く。巻いたと同時に、硬化するバンダナ。意志の力
をのせられた「鍵」は、意志を挫かない限り、砕く事は出来ない。
日向 :「鍵か……やる気なんだな?小僧……」
鞍馬 :「あたりまえだっ!」
日向 :「良いのかぁ?無益な人がたくさん犠牲になるんだぜぇ……」
鞍馬 :「壁の中には僕たち以外に人はいない!ずっと解かってた
:んだ……」
日向 :「ああ、だが、結界の外には人はたくさんいるぜぇ」
鞍馬 :「さっきの人が言ってた!処理してるって……」
日向 :「根拠は?」
鞍馬 :「え……」
日向 ;「あいつの行った事が、ただのはったりだとしたら?俺を
:倒しちまったら、爆弾は止まらないんだぜぇ!」
一瞬の迷い、一気に間合いを詰め、拳を突き出す。威力よりも命中させると
こを目的とした拳。あたれば生命力の破壊を行える。
鞍馬 :「(攻撃でっ……なんだっ?!避けなきゃ!)」
攻撃でもって応戦する事が出来ない。消極的な防御。強烈な悪寒は、鞍馬に
振れる事を拒否させていた。
大きく後ろに下がり、避ける。
日向 :「そうだ……新宿の交差点には人が多いからなぁ……あの
:規模なら、時間帯にもよるが、百人以上犠牲に出来そうだ
:ぜぇ……」
鞍馬 :「くっ……」
日向 :「この世界を抜けて、今なら間に合うんじゃねぇかぁ?」
鞍馬 :「世界を……抜ける?」
珠希 :「その必要はないわっ!」
突然響いた、この場の誰にも聞き覚えの無い声。声は、意外に近くから聞こ
えた。
日向 :「おんなぁ……誰だてめえ?」
日向は瞬時に悟り、視覚を切りかえる。そこには