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Date: Fri, 04 Jun 1999 12:20:20 +0900
From: 不観樹露生 <fukanju@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 13242] Re: [WP01]:EP: 「失われしは我が思い」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <375745F40.A624FUKANJU@sv.trpg.net>
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References: <199906011026.TAA22076@www.mahoroba.ne.jp> <37564C630.1582FUKANJU@sv.trpg.net>
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ども、不観樹露生@昼御飯摂取完了! です。
「うしなわ」関係者のみなさま、どもです(^^;
「うしなわ」、ソードさんの追加部分草稿に、ERさんの修正をマージして、
それに、加筆訂正たものです〜〜(^^;
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結界内、ビル爆破跡
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直人 :「さて……どうしたものかな?」
途方に暮れる。体術を訓練しなかった直人は、身のこなしが通常の人間とあ
まり変わらない。足の骨折をおして動けるほど場数を踏んでいるわけではない
のだ。
直人 :「やった事はないが……理論的には可能な筈だ」
自分の骨を「物体」とし、体内で「再生」させる。周囲の組織を無視して再
生される可能性があるため、どのような障害が出るか予想もつかない。
とっとっとっと……。軽い、足音。
直人 :「!……」
誰だ?
動けないまま、耳を澄ます。日向の靴音とは違う。……女性?
そして、一人でもない。
朱理 :「………月島さん」
直人 :「え?……」
足跡の主の意外さに驚愕する。いや、この場で現れる人物としては最も可能
性が高いはずなのだが、彼はその可能性はないと思い込んでいた。
朱理 :「大丈夫ですか?」
朱理が走り寄ってくる。
すぐ後方から女性と……ひどく捻じ曲がったオブジェクトのようなもの。
直人 :「帰らなかったんですか?」
朱理 :「コーヒー。まだだから……」
言い訳にもならない言い訳。それを察知し、直人の顔に微笑が浮かぶ。自分
一人で全てを背負おうと張っていた気が解けるのを感じた。同時に、新たな強
さが彼の中に生まれる。
もう一人の女性。住人の可能性の高い人物のリストの、筆頭近くに記載され
ていた人物。次に接触するつもりで、下調べぐらいは行っていたので、記憶に
残っている。
彼女たちは、守らなければならない。
直人 :「ありがとうございます。……あなたも」
朱理 :「……お知りあい?」
風音 :「いえ……」
直人 :「一度……見かけたことが有ります」
風音 :「…………」
無言で首を傾げる。
過去の方向に、憶えはない。
直人 :「今度、お話にいこうと思ったのですが……ね」
風音 :「…………」
直人 :「こんな格好で失礼します。喫茶店、月影のマスター。月
:島直人です」
風音 :「つきしまなおとさん……」
直人 :「はい。以後よろしく」
風音 :「それよりも、早くここから離れないと……」
直人 :「そうですね。でも、他の建物よりは、ここの方が安全で
:しょう」
朱理 :「ここが?」
朱理はわずかに瞳を細める。
直人 :「相手は、トラップを得意とする爆弾テロリストです。奴
:の姿を見失ってしまった以上、このあたり以外はトラップ
:が仕掛けられていると思って間違い有りません」
朱理 :「なら、ここで。その傷…………癒やしてしまいます」
つい、と。しゃがみ込む。
朱理の動く筈のない義手の掌が、柔らかく直人の折れた右足に触れる。痛み
よりも、むしろ、こそばゆさ。
何かに集中するかのように。朱理のまぶたが閉じる。
右腕に宿っていた微光が、掌に向けて集まっていく。血の通わない義手に、
本来は宿るべくもない生命の光。
その光がゆっくりと右足から、身体全体へと暖かく広がっていく。
脂汗の浮き出していた直人の顔に、血の気と、余裕が戻る。
直人 :「痛みが……きえた?」
朱理 :「……でも、折れた骨が……まだ」
朱理が、痛みの消えた右の足を持つ。骨のきしむ音。骨以外に損傷を与えな
いように。ゆっくりと奇妙に歪んだ足を掴んで、正常の位置関係へとに戻して
行く。
直人 :「痛みがなければ、何とでもなります」
もう一つの力。物理力。
断端がかみ合い、正常な位置に戻った骨が物理的に操作されて結合する。
朱理 :「……」
直人 :「……はい、くっつけました。後はお願いします」
朱理 :「……はい」
疑問を含めた、了解の答え。光が、さっきまで折れていた骨の周りを重点的
に癒やしていく。
直人 :「無生物……物体を破壊したり、再生したりするのが僕の
:能力です。自分の骨だったら、形だけなら元に戻すぐらい
:は出来るんですよ」
朱理 :「……そんな事したら……」
直人 :「ええ、神経や組織は無視されるんで、激痛や後遺症がネッ
:クなんですよね。激痛で、集中も出来なくなってしまうし
:……。でも、痛みさえ引けば、時間を掛けて治す事が出来
:ますから」
朱理 :「……」
直人 :「だから、ちゃんと治っている筈です。……ありがとうご
:ざいます。痛みも完全に消えました」
そういうと、立ち上がって足の具合を確かめる。異常は特には見られない。
むしろ、逆に調子がいいぐらいだ。
直人 :「(よし、まともに動けるみたいだな。運良く神経は傷付
:けないですんだらしい)」
そこで、あたりを見回す。人気のない結界内で、うごく者は見当たらない。
直人 :「さて、奴を探さないといけませんね」
朱理 :「どうやって……」
風音 :「……あ」
小さく呟くと、くい、と二人の腕を掴んで引っ張る。
カツンッ……コロコロ……
振り向いた直人と朱理の目に、どこからか投げられて転がってくる手榴弾が目
に入った。
直人 :「甘いですね」
一睨みしただけで、手榴弾は鉄等の砂と化し、手榴弾ではなくなる。
直人 :「誘っているんでしょうが……場所が分かったのなら、行っ
:てきます」
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で、一応修正したのですが。
日向氏の場所は風音さんは告げることが出来ないし、朱理にも判らな
い状況ですよね(^^;
手榴弾を投げてきているということは、近くにいるということでしょ
うけど、テロリストが手榴弾を投げた場所にそのまま留まっているとい
う事はないでしょうから、実質、場所は判っていないと思います(^^;
なので、最後の直人氏の台詞は修正が必要かと思います。
よろしく〜〜〜(^^; >ソードさん
って、よく考えたら、光の腕の能力をじぇんじぇん明示してなかった
か(汗)
光の腕: 新木朱理の異能。結界内でのみ能動的に使用可能。
対となる「闇の腕」によって吸収された生命エネルギーが注
ぎ込まれた出口そのものである。
結界内では常時発動しており、鍵である義手を朱理本来の腕
同様に動かすために用いられている。(なので、結界内におい
ては朱理の義手は常に微光を帯びている)
生命エネルギーを、ゆっくりと相手に注ぎ込むことによって、
傷、疲労、痛み、などを癒やすことが出来る。ただし、相手の
生命力を高めることによって回復させているので、物理的に折
れた骨や、破裂した内臓などを戻すようなことは出来ない。
また、硬質化したエネルギーを義手にコーティングすること
により、エネルギーを物理力として使用することも可能である。
硬質化したエネルギー塊を、光の矢として遠距離へと撃ち出
すこともできる。(ただし、蓄積されたエネルギーを、浪費す
るので、一回の戦闘で、実質二回撃つのが限界である)
これ、キャラシートにもマージしとこう…………
とゆーか、キャラシート、ちゃんと書き直さないと(滝汗)
#……………そーいや、昨日のIRCで肩こりの話が出ていたけど………
#日常の場合はともかく、結界の中では。
#朱理の「光の腕」で、ぢつは肩こり治るんじゃないだろーか(撲殺)
…………。…………。…………。…………。…………。…………。…………。
不観樹露生(ふかんじゅ・ろせい) 6月の標語
fukanju@trpg.net 疲れているのなら休めばいい。
UIN:21125410 憑かれているのなら祓えばいい。
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/2045/fukanju.html
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…………。…………。…………。…………。…………。…………。…………。