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Date: Mon, 31 May 1999 19:48:18 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 13137] Re:[WP01]:EP: 「失われしは我が思い」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199905311048.TAA03281@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 13137
99年05月31日:19時48分15秒
Sub:Re:[WP01]:EP:「失われしは我が思い」:
From:E.R
こんにちは、E.R@しくだい片付けキャンペーンちう(滅)です。
何時のまにやら、加わってたり(笑)
風音、朱理さんに出会います。
朱理さんのシーンに、そのまま続きます。
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新宿、雑踏
−−−−−
新宿という街が苦手である、とは、風音はあまり思わない。
人こそ多いが、それはまとめて風のようなもので、こちらに関わるものではない。
……大概は。
もうすっかり暗くなった道を、しかし人の流れは絶えることなく動いている。
ざらざらと、人の数だけ未来が砕ける。
砕けた未来を受け流しながら歩いていた風音は、ふと足を止めた。
風音 :「……?」
どこか見慣れた、けれども異質な青銀色の光沢を持つ壁が、自分の目の前にある。
目を細めると、青銀色の光沢がすう、と流れるように消え、壁が透き通る。
二重写しの、奇妙な風景。
風音 :「…………」
壁越しに流れ来る、近未来。
がらがらと砕ける壁。
それが静かに天から降ってくる。
無音。
それが降り注ぐ……先に。
風音 :「……?」
女性。すらりと背の高い、厳しい視線の。
微かに唇を噛み締めて、視線を据えている。
からからと、彼女より来る未来。
砕ける壁が、確かに彼女の上に…………
風音 :「……っ」
朱理 :「?」
思わず手を伸ばしたその気配に、彼女が振り向く。
切り揃えられた髪が、鋭い弧を描く。
風音 :「……貴方、危ないわ」
朱理 :「え?」
風音 :「頭上に……いえ」
怪訝そうな、そしてどこか突き放すような目と、語調。
風音は口をつぐんだ。
ズジョウニ、ビルノカベノハヘンガオチテキマス
ハナビラミタイニ……
風音 :「花びら」
ぽつり、と呟くと、彼女からやって来た破片の一つがすう、と形を取る。
手のひらを並べたくらいの大きさの、ごつごつとしたそれは、しかしひらひらと舞うように
風音の手元に落ちてきた。
朱理 :「!」
朱理の目には、それはごく唐突に現れたように見えた。
朱理 :「貴方一体……」
風音 :「もっと、降るわ」
朱理 :「何のことです」
風音 :「貴方の上に」
朱理 :「……何をっ」
莫迦な、と言いかけて朱理は口をつぐむ。目の前の小柄な女の言葉を信じたわけではない。
しかし流石に、初対面の人間に向かって「莫迦な」とは言えない。
風音 :「……あ」
ふいと、風音が視線を泳がせた。
からからと、青銀色の壁より流れる未来の破片。
倒れる男。それに向き合う男。視線。月の色。太陽の色。
奇妙な方向を向く、足。そして……女子高生?
そして、食い込むように深く刻まれる文字。
カレラハフカクカカワルモノ。
寸前の未来。
風音 :(間に合わない)
朱理 :「……!」
五感のうち二つを支配する、爆発の衝撃。しかし触覚には一切伝わらぬ……
破片の幻は、彼女達の立つ路地、一面に降り注いだ。
反射的に避けてから、二人は顔を見合わせた。
風音 :「……見えるんだ」
朱理 :「……貴方も」
風音 :「今ので、誰かが怪我したわ……月の目の人」
朱理 :「え」
風音 :「知ってる人?多分あれじゃ足が折れてる」
朱理 :「足が?!」
風音 :「行って……あ、でも駄目、貴方は駄目」
朱理 :「何が」
風音 :「行っては駄目。壁がまだ……」
朱理 :「だって、もう砕けて!」
風音 :「まだ、続くわ」
埒があかない。
く、と一度唇を噛むと、朱理は壁に向き直った。
朱理 :「…………入りたい」
つう、と、右の手が動く。まるで何かをなぞるように、壁に向かって手が伸びる。
伸びた手が、すう、と、めり込んで行く。
ほんの数瞬後、朱理の姿はこちら側から消えうせている。
風音 :「…………」
ひどく、躊躇いがあった。
それでも、彼女一人を行かせるわけにはいかない、と、ふと思った。
たとえ変えようのない未来であっても。
すい、と、躊躇いがちに手を伸ばす。ぴしん、と弾けるような感触に一旦手を引っ込めかけたが
そのまま突き入れる。後は抵抗らしいものも感じないまま、するり、と、入りこむ。
風音 :「……」
未来が流れ来る。そのうちの一つに風音は手を伸ばした。ひしゃげて見る影もない街灯が
何者かに追い立てられるように走って来る。
風音 :「馬」
その一言で、それは「馬」へと変じる。よじくれた下半分は四足と胴体へ、そして長すぎる首へと
続いて。
月の目の人は、なんとなくやたらと大きな印象があった。
風音 :「いこうか」
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てなもんで。
朱理ちゃんの異能、今だ発現しておりません(汗)
…………かけないんだよう(千金の重みのある理由ですな(滅))
えと、結界に入りこむに関しては、さいころ振りまして、
風音は「侵入:13」で二度振って8出しまして、
朱理ちゃんは一度で6が出ました。(結界:12)
確か、強制力5の結界、と憶えてますので……これでいいんだよね?(途端に不安)
風音は、直人さんを「馬」にのっけようとしてます。(いあ流石に180cmの人を動かせない)
で、この馬を作り出したのが、「未来具象化」能力ですね。
一応、「彼女が連想する範囲で」属性を設定できますが、流石にあまりにとっぴな連想はできないです。
(充分している、とゆーきも(汗汗汗))
朱理ちゃんの反応、等、変更宜しくお願いします。
あ、ただ、「風音の能力」に関しては、この時点では、たとえ尋ねられても答えないです。
そんなところですかね?
ではでは。