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Date: Mon, 31 May 1999 13:19:01 +0900
From: Ryou Hanzawa <j8114049@main.teikyo-u.ac.jp>
Subject: [KATARIBE 13131] [WP01]-[EP]: 覚醒
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <37520DB51EA.60CBJ8114049@mail.main.teikyo-u.ac.jp>
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ども、リューです。
対が出てきます……って、設定が済んでない〜(^^;
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EP:『覚醒』
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昼−新宿
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ショッピングに出てきた、朝霞姉妹である。
有希 :「んふふ、きょうはお姉ちゃんとお買い物〜」
沙希 :「おいおい、待てってば」
有希 :「はやくおいでよー」
階段を走って上ってゆく有希
沙希 :「おい、滑るから気をつけ……」
有希 :「きゃ(つるっ)」
沙希 :「うわっ」
宙を舞う有希、あわてて受け止めようとする沙希
SE :「どっしーん」
有希 :「あいたたた」
沙希 :「だから、気をつけろって、痛〜」
立ち上がろうとした時に、足に走った激痛で思わず沙希は座り込んでしまう
有希 :「お姉ちゃん!」
沙希 :「ん、ちょっと足首ひねったみたい」
どうやら、有希を受け止めたときにくじいたようだ。
有希 :「大丈夫?」
沙希 :「ん、大丈夫だよ……痛っ」
有希 :「だめだよ、お姉ちゃん、無理だよ」
沙希 :「でも、今日は有希の楽しみにしてた、買い物だからなぁ」
有希 :「んーと、それじゃとりあえずそこのベンチに座ろ」
沙希 :「ああ、そうしようか」
有希 :「はい、肩につかまって」
ベンチに座る沙希、足を看る有希
有希 :「うー、だいぶ腫れてる」
沙希 :「そうか、まいったな」
有希 :「お姉ちゃん、ちょっと楽にしてて……」
沙希 :「ん、なに?」
有希 :「マナよ、癒しの力となれ……『治癒』」
沙希の足にかざした有希の手が、ぼうっと淡い光を放つ
沙希 :「あ、あれ……痛みが」
有希 :「たぶん、もう歩けるよ」
沙希 :「本当だ……有希、さっきのはいったい?」
有希 :「えへへ〜、ひーみーつー」
一方そのころ、都内の喫茶店
男 :「ん?魔法か……これは……行ってみる価値がありそうだ」
筋肉質な体の大男だ、持っているティーカップが非常に小さく見える。
戻って有希と沙希
沙希 :「(んー、さっきのあの光はいったい何だったんだろう」
有希 :「お姉ちゃんどうしたの?さっきから考え込んで」
沙希 :「いや、さっきの奴はまるで魔法だなと思ったのさ」
有希 :「(どきっ)あったりぃ、ぢつは私は魔法使いなのでした」
沙希 :「おいおい(^^;」
有希 :「まぁ、とりあえずいこっ」
沙希 :「(くすくす)」
男 :「あの娘か……魔女には見えんが……試してみるか」
男は、胸の前で十字を切ると首飾りについているロザリオを握った
男 :「神よ!我に力を!『聖域』!」
辺り一面が光に包まれ、その後には姉妹と男のみが存在していた
男 :「ふむ、やはりな」
沙希 :「う、な、なんだっ」
有希 :「きゃ(これは……)」
沙希 :「さっきまでの人はどうしたんだ」
有希 :「……(まさか……結界に取り込まれたの?)」
男 :「この領域に入り込めるということは……魔女か……」
沙希 :「んー、一体なにが……っと、あそこに人がいるぞ」
有希 :「(人?まさか……)えっ?!」
男はゆっくりとした歩調で、姉妹の方に歩いてゆく
男 :「あなた方、魔女ですね?」
沙希 :「は?」
有希 :「……(やばいやばいやばーい!これって「対」じゃない
:のよぉ〜)」
沙希 :「失礼だな、魔女?なにそれ」
有希 :「……(お姉ちゃんは、記憶戻ってないし……私がやるし
:かないか)」
男 :「この空間に入れるのは、私と魔女だけなんですけどねぇ」
有希 :「私が魔女よ、お姉ちゃんは関係ないわ」
沙希 :「ゆ、有希!」
有希 :「お姉ちゃん……さがってて」
男 :「くっくっく、そうか……やはり魔女か……魔女は……」
沙希 :「有希、危ないよっ」
男 :「殺す!」
有希 :「えーい、いきなり『氷弓』!」
有希が魔法を発動させると、空気中に氷のつららが幾本か出現して、それが男の方へ突進する。
男 :「あまいわぁ、ゴッドパァァーンチ!」
気合いとともに、男は飛んできたつららをことごとくたたき落とす
有希 :「そ、そんな」
男 :「くくく、いくぞぉっ」
沙希 :「有希っ!」
戦いが展開される。
有希は氷で攻撃し、モンスターを召還し男を迎え撃つが、おとこは、それをこ
とごとく己の肉体でうち砕いていった。
有希 :「あう(どさっ)」
男 :「はっはっはっは、終わりだな魔女よ、」
有希 :「くぅ、こんな所で……死ねないもん(はぁはぁはぁ)」
沙希 :「おい、おまえっ、有希になにをする」
有希 :「お姉ちゃんダメっ」
男 :「うるさい!」
怒号とともに張り手を沙希に食らわし、あっけなく倒れる沙希
沙希 :「くっ(くそっ、私は……私はなにもできないのかっ)」
男 :「ほら、死んでしまえ」
有希 :「く、はっ」
男はその膂力を使い、有希の首をつかんで持ち上げる。
有希は苦しそうにもがく。
沙希 :「有希っ!有希〜!(なんで、なんでこんなに……)」
声 :『……に……ちよ……』
沙希 :「(力が……力が欲しい……)」
声 :『……共に……堕ちよう……』
有希 :「おね……え……ちゃ」
沙希の目の前が突然真っ白になる。
再生される、記憶のフラッシュバック
抱き合いながら朽ち果てる二人の男女。
そして、復元される前世の記憶……知識……感情……
沙希 :「そうか……有希……また、会えたんだね」
何かも理解した沙希、その頬には一筋の涙。
男 :「もう、終わりだな……ひと思いに楽にしてやろう」
有希 :「ん……あ……」
沙希 :「『火球!』」
沙希の魔法が、男の背中に炸裂する。
男 :「ぐおっ、貴様も魔女であったか……ぬぅ、先ほどまでは
:魔力は感じられなかったが」
有希 :「ん、けほっけほっ」
沙希 :「私たちを引き裂く奴は……許さない」
男 :「くっくっく、まぁいいだろう……今日は引いてやる……
:またくるぞ!」
解除される結界。
雑踏の音が世界に戻る、へたり込んだ有希に駆け寄る沙希
沙希 :「有希、有希!大丈夫?」
有希 :「お姉ちゃん……?」
沙希 :「ごめんね、私……記憶戻るのが遅くて」
有希 :「お姉ちゃん……記憶が……」
沙希 :「また、あえたね(抱きしめる)」
有希 :「また、会えたんだよ(にこ)」
そこへ声をかける一人の男
月島 :「ちょっと、よろしいでしょうか?」
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99/05/31 13:16:56
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