[KATARIBE 12883] Re: [HA06]EP :『明けない、夜』続き(狭淵兄妹部分)

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Date: Sat, 8 May 1999 15:54:19 +0900
From: 勇魚  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 12883] Re: [HA06]EP :『明けない、夜』続き(狭淵兄妹部分) 
To: kataribe-ml@trpg.net
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99年05月08日:15時54分17秒
Sub:Re:  [HA06]EP :『明けない、夜』続き(狭淵兄妹部分):
From:勇魚
勇魚です。
不観樹さん、こんにちは。

…と。
「明けない、夜」続き、さんくすです。
なんだかんだ言って、私もずっと止めてたしなぁ。

というわけで、医療班結成、大騒ぎシーン行きます。

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夜の始まりの空気が、生温くわだかまっている。
ハーブショップの扉はとっくに閉められ、窓にもカーテンが降ろされていた。
建物の脇の錆の浮いた鉄階段は、やたら足音がひびいた。じゅうぶんに呼び鈴の役を
果たすと見えて、ノックするまえに扉が開いた。

ユラ: 「麻樹さん。…美樹さんも。お待ちしてました」

待つ、という言葉におよそつりあわぬひきつれた気配がユラの能面のような表情の奥に
沈んでいるのを、麻樹は見て取った。

麻樹: 「患者は」
ユラ: 「奥の和室です」
美樹: 「何時間くらい」
ユラ: 「6時間。ときどき意識が戻ります」
麻樹: 「薬は」
ユラ: 「こちらが記録。投与した薬と反応と」
麻樹: 「…集中治療室なみだな」
ユラ: 「診てみればわかるわ…わからなくなる、というべきかしら」

麻樹の眉が小さくはねあがる。
答える言葉を待たずに、ユラは二人を直紀の枕元に通した。
直紀の脈をとり、簡単に診察する麻樹の隣で、美樹は記録に目を通している。

ユラ: 「…何を出しても裏目に出るの。このままでは体力がなくなってしまうから、
     今はただ補うことに集中しているけれど…」
美樹: 「…変、ですね…確かに」
麻樹: 「変も何もないだろう、水気の不足じゃないのか?」
ユラ: 「今…そこまで、戻したんです」

明らかに憔悴しているな、患者も、小滝も、だ。
口の中だけでつぶやきながら、麻樹は記録に目を落とし…顔色を変えた。

麻樹: 「…治療方針は」
ユラ: 「この記録から…何か割り出せない?」

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てなあたりで時間切れだったりするので、続きは明日。
早く撤退しないとまた図書館に閉じ込められる…

というわけで、ではまた。






    

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