[KATARIBE 12390] [HA06][EP] 「召喚絵師とマイパソコン」

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Tue, 23 Mar 1999 22:35:48 +0900
From: "いずみ" <izumi@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 12390] [HA06][EP] 「召喚絵師とマイパソコン」
To: "kataribe-ml" <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <199903231336.WAA27642@ns0.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 12390


    ども、いずみです。
    数年ぶりのEPです。
    なのに、状況説明がほとんどありません(汗)
    機会があればまた書いていきますです。
    すんません(汗)

  ---------------


EP「召喚絵師とマイパソコン」
================================

   出雲大輔(いずも・だいすけ)
   召喚絵師、出雲鄭雲の孫の孫。召喚絵師。
   出雲真奈(いずも・まな)
   鄭雲の亡き娘。……をモデルに鄭雲が描いた 召喚物。
   本人の記憶もあり?
   神田川英次(かんだがわ・えいじ)
   大輔と真奈の目付け役。出雲鄭雲記念館の学芸員。忍者。

   鄭雲の生家
   現在、鄭雲の作品のいくつかを修復するために、出雲大輔と真奈が
   住み込み修業中。

  ========================================================

   鄭雲の生家。
   大輔が縁側でなにやら作業中。
   真奈は自分の作業を止め、お茶を入れている。
   いつものように、英次が庭から顔を出す。

   英次          :「よぉ」
   真奈          :「あ、英次さん、こんにちはぁ」
   大輔          :「あ、こんにちは……」
   英次          :「はかどってるか〜」
   真奈          :「いつも通りのペースですね(笑)」
   英次          :「いつも通りか、結構結構(笑)」
   真奈          :「今ちょうど小休止なんですけど……英次さんもお茶
           :いります?」
   英次          :「ん、そうだな、もらおうか」
   真奈          :「いれますね(笑)」
   英次          :「ああ、悪いね(笑)」

   大輔          :「……」
   英次          :「ん、どうした、先生?」
   大輔          :「あ、いやまぁ……ちょっとね」
   真奈          :「自分のパソコンにつながるディスプレイを描こうと
           :思ってるんですって」
   英次          :「ディスプレイ? ああ、パソコンにつながるテレビ
           :のことな」
   真奈          :「そうらしいです(笑)」
   大輔          :「(苦笑)」
   英次          :「で、また描いて出すわけか。 びよよんと」
   大輔          :「びよよんって何だ〜(苦笑)」
   英次          :「てきとうな効果音だ。 でも実際使うために描くん
           :だろ?」
   大輔          :「そうです。 で、考えているんですがねぇ……あれ
           :これ面倒もあってなかなか(苦笑)」
   英次          :「ふーん……でも君なら、ちょちょいのちょいじゃな
           :いのか?」
   大輔          :「そんな簡単なものじゃないですよ(苦笑)」
   英次          :「いつも食ってる”飯”とかと同じなんだろ? あん
           :な風にささっと描けば……」
   大輔          :「いや、ずっと使うものですからちゃんとデザインし
           :ないと。 それに大きなものですから、形とるのとか
           :も面倒なんす。 そのあたりをどうしたものかとねぇ
           :……(苦笑)」
   英次          :「つまり、君にとってそいつは”大作”ってわけだ」
   大輔          :「そゆことで。 ”習作”とかも何点か必要になるか
           :なぁ……」
   英次          :「まるで画家だな(笑)」
   大輔          :「失礼な。 これでも一応画家ですよ(笑)」
   英次          :「おれは『ドラえもん』だと思ってたよ(笑)」

   大輔          :「一般パソコンとの互換はとりあえず無視なんで、そ
           :こらのすりあわせはしなくても良いんですが……本気
           :でやると面倒だし(苦笑)」
   英次          :「ん、どういうことだ?」
   大輔          :「理屈で描いてないんで他のとくっつけるとかはでき
           :ないんですよ、基本的に。 だから、今デザインして
           :るのも自分のシステム用のディスプレイにしかならな
           :いんですわ」
   英次          :「なるほどなぁ……ん、まてよ?」
   大輔          :「?」
   英次          :「じゃあ、そこの”パソコン”も他との互換性はない
           :のか?」
   大輔          :「ありませんね(笑) フロッピーやCDは……使える
           :のかな? まぁ読むことはできても、データを書き込
           :むのはできないと思います(汗)」
   英次          :「なんじゃそりゃ(笑)」
   大輔          :「だからこいつは……実はパソコンに見える”何か”
           :なんす(爆)」
   英次          :「おいおい、怖いこというなよ(苦笑)」
   大輔          :「怖い?(笑)」
   英次          :「その箱の中で小人さんがせっせと働いているかもし
           :れんと?(笑)」
   大輔          :「まぁ、そうかもしれません(笑)」
   英次          :「機械に見えて、謎の生命体である可能性もあるわけ
           :だろ(苦笑)」
   大輔          :「ありうるなぁ(笑)」
   英次          :「そこまで分かってて、怖くないのか?(苦笑)」
   大輔          :「僕にとっては同じようなものだけど(笑)」
   英次          :「そうか。 まぁ、本人が納得してるなら良いけどな
           :(苦笑)」

   大輔          :「……パソコン関係の規格とかって、数がありすぎて
           :一つ一つ理解なんかできないじゃないですかぁ。 新
           :しいのとかすぐ出てくるし(苦笑)」
   英次          :「パソコン買ったがすぐ時代遅れってのはよく聞く話
           :だな。 それは規格が古くなるからなのかどうかは、
           :俺はよく分からんが」
   大輔          :「単にスペックが上がるだけなのが普通ですけど……
           :もちろん規格変更もあります。 OSが変われば、ハー
           :ドも変えなくてはいけないとか、ハードに新しいのを
           :つけるのに、OSがサポート、バージョンアップとか」
   英次          :「なるほどな」
   大輔          :「んで、それがどんな規格で、どれくらいのメリット
           :があるか、そして……生き残るのかどうか」
   英次          :「見極める必要もあると」
   大輔          :「あるんでしょうけどねぇ……それらに振り回される
           :ためにパソコンを使いたいわけじゃないんですよ、僕
           :は(苦笑)」
   英次          :「君を見てても、そういう技術向きじゃなさそうだし
           :な」
   大輔          :「……ただ自分用の使いやすい道具が欲しい、それだ
           :けなんです(苦笑)」
   英次          :「なるほど」
   大輔          :「だから理屈をいっさい無視して、それらしいのをそ
           :れらしく実現するんですね(爆)」
   英次          :「でたらめだな(苦笑)」
   大輔          :「でたらめでもいいんですよ、使っている自分が便利
           :に思えるようなものなら(笑)」

   英次          :「イラストレーターによる新製品の予想図とか、それ
           :らについてそうな性能が……君の場合、よく分からん
           :が具体的な形になってるわけか」
   大輔          :「そういうことです。 予想図で実際の製品のすべて
           :の機能をカバーはできないでしょうが、自分の欲しい
           :部分に関してはおそらく製品以上のものになるんでは
           :ないかなと。 描く人間の”夢”ですからね」
   英次          :「自分の望むものを実際に手にすることができる、か
           :……召喚絵師ってのはほんといいよな(苦笑)」
   大輔          :「召喚絵師じゃなくて……絵描きだったらみんなそう
           :でしょ(笑)」
   英次          :「手にしたい、でもできない……から、みんな描くん
           :じゃないのか?」
   大輔          :「そうかなぁ。 理想を具体的なイメージとして表現
           :したいってのがメインで、実際のものを手にするって
           :のは結局おまけだと思うんですけど(笑)」
   英次          :「それはできるもののぜいたくだと思うぞ(笑)」
   大輔          :「うーん、そうなんかぁ?(苦笑)」

   英次          :「で、そのディスプレイはどんなのを描くつもりなん
           :だ?」
   大輔          :「液晶タイプが良いかなぁ……画面でかくて薄いのが
           :欲しいけど」
   英次          :「ぜいたく言ってるな(苦笑)」
   大輔          :「だから描くのも簡単じゃないんですよ(笑)」
   英次          :「そこらの見て描くってのはダメなのかい?」
   大輔          :「ん……いや、やるからにはオリジナル。 その方が
           :ぜったい長持ちするはず(笑)」
   英次          :「まぁ好きにしてくれ(苦笑)」

  ---------------

    執筆者 いずみ
    設定協力 sfさん

    でした。


いずみでした
<izumi@mahoroba.ne.jp>
いずみの素描部屋
<URL:http://www2.mahoroba.ne.jp/~izumi/>

    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage