[KATARIBE 12379] Re: HA06:EP  「明けない、夜」続き

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Date: Tue, 23 Mar 1999 11:52:14 +0900
From: 勇魚  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 12379] Re: HA06:EP  「明けない、夜」続き 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199903230252.LAA24967@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 12379

99年03月23日:11時52分09秒
Sub:Re: HA06:EP 「明けない、夜」続き:
From:勇魚
ども、勇魚です。
汎用サーバがおかしくなったと思ったら今度は頼みの綱のhotmailが止まっちゃうし。これでメイルが全然使えなくなっちゃったよぅ。もうこっちが呪われてるとしか思えなかったりするんですが…

というわけでEP続きです。直紀さんにはちょっと体調不良を起こしていただきます。

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よく晴れた日曜日の朝、グリーングラス。

直紀 :「ユーラさーん、おーはーよー」

涼しいドア・ベルの音と一緒に、いつもなら飛び込んでくるはずの人物が少し疲れた笑みを浮かべて手を振る。

ユラ :「おはようござ…あれ?直紀さん?」
直紀 :「うん、最近なんかもうー。うー、だるぅー」

ぽてぽてと入ってきて、ことん、とカウンターに突っ伏す。

ユラ :「春先だから…体調おかしいのかな?」

レジ脇のポットに手をのばしかけ、カウンターにちょこんと顎を乗せてこちらを見る顔の表情に目を留め、手を止めた。

ユラ :「よっぽど…疲れてる?特製のお茶煎れた方がいいのかしら」
直紀 :「うーん、それより…なんかいい化粧水とかないかなぁ?ぱっつんぱっつんのお肌がー、あ”う”−−−」

ふにゃあああ、と機嫌の悪い猫よろしく顔をしかめる。

ユラ :「この季節だもんねぇ、花粉も飛ぶし乾燥もする…って」

つぶやきながら、背後にずらりと並んだ瓶の中身をガラスポットに次々と放り込み、お湯を注ぐ。

ユラ :「はいどうぞ、春先用のお茶。あと化粧水なんだけど…」

そこまで言って、ユラは急に口をつぐんだ。

直紀 :「ふにゃ?ユラさん、どうかした?」
ユラ :「…変よ」
直紀 :「変、って?」
ユラ :「直紀さん、体質的にも、…あと能力的にも、乾燥肌になんかなるわけ…」
直紀 :「うーん、そうなんだよねー。だからもう、極端に体力も気力も駄目になってるのかなぁって…」
ユラ :「…いや、そこまで駄目になるって、それ実はすごくまずいかも…ほかに何か体調おかしくなったりしたことない?」
直紀 :「いやもう、ひたすらだるくてー。もうここ二三日、会社行くのも辛いさぁ。ユラさんとこにもねー、ほんとは昨日来たかったんだけど、いちんち寝ててー…あう…」

あくび交じりに、ぽて、とカウンターに突っ伏す。
ユラが小さく息を吐いた。

ユラ :「直紀さん、病院には行ったの?…直紀さん?」
直紀 :「行ってなーい…これから行こうかと…あ、でも今日休みぃ…」

カウンターの上の肩が、だるそうに揺れる。
す、とユラは手を伸ばし、その肩に触れた。瞬間、眉が厳しい形になる。ユラはカウンターを回り、直紀の脇に手を回した。

ユラ :「ちょっと…直紀さん、二階に行こう。で、そこで休もう。今ちょっと出歩かない方がいい体調だから、それ」

返事もしないうちに直紀の体を抱き上げ、

ユラ :「荷物、特にないね」

すばやく周囲に視線を走らせると、内階段を上り始めた。

直紀 :「あの、ユラさん、あたし別に病人じゃ…」
ユラ :「立派な病人」

そのときにはもう二階のドアを開けている。

ユラ :「あとで和室にお布団敷くけど、その間とりあえず私の部屋に寝てて。今日は特に用事とか抱えてないよね。一とデートの約束とかしてても、だめだよ。しばらくはここから出さないからね」
直紀 :「ユラさん、なんかむちゃくちゃ言ってるー」
ユラ :「たぶん、ね。でも、ここだったら倒れてもすぐ対応できるけど、店先で直紀さんが倒れたら、と思うと…」
直紀 :「そこまで悪く…あれ?」

くしゃ、と体の力が一瞬抜けるような感覚に襲われ、直紀は思わず体を震わせた。

ユラ :「今はそこまで悪くなくても。…あ、これ飲んで暫く横になっててね、とりあえずだるいのは少しましになるはずだから」

棚の瓶からシロップ状の液体をグラスに注いで渡すと、自室のドアを開ける。

ユラ :「なんかごたついた部屋でごめんなさいね。私ちょっとこっちの仕事片づけちゃうから…」

言い置いて今度は電話に手を伸ばす。

ユラ :「あ、朴庵先生?小滝です。店長いらっしゃいます?…あ、いえ、ちょっと急病人で、私が店の方空けることになりそうなんで…ええ、あ、そうですか、来ていただける、と。はい、わかりました。それじゃお願いします…」
直紀 :「ユラさん、なんか大ごとに…」
ユラ :「いいから休んでて…だって、かなり辛いでしょ、今。このまま帰れる?」
直紀 :「…うーん…確かに無理かも…」
ユラ :「ん、だから。暫くここで休んでそれでよくなるんだったらそれはそれでいいから。で、私、代わりのバイトの子が来てくれるまで店番してる。何かあったら呼んでね。…それじゃ」

階段を足音が下りて行き、直紀はユラのベッドに残された。
いいようのない倦怠感が襲ってきた。ユラに渡された薬を飲み下すと、それはやがて圧倒的な眠気に変わった。
いつのまにか直紀は眠り込んでいた。

一方、店に下りたユラは、再び受話器を手にしていた。

ユラ :「あの、柳さんのお宅でしょうか?あの、私、小滝…ええ、グリーングラスの小滝ユラです。紘一郎さんでいらっしゃいますよね。実は…」

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と、ここで切る。

口調その他、修正などおねがいします>なおなみさん

ゆっくり体調がおかしくなっていく様子を書いてもよかったのですが、次に書き込めるのが来週の月曜だったりするので、思い切って病状をかなり進めた状態で来店していただきました。
というわけで、ここまでの経過については自由に書いていただけるとありがたいです。(書き込みがなければ、来週こちらで書きます)

このあとユラは麻樹さんのところに電話して応援を頼む予定。
もしなんだったら、続きよろしくです>不観樹さん
あと、関係者の方々よろしく!

ではまた。

p.s.

久志さんに私信。
‘魔人RPG手紙ログ‘もし手書き原稿でよければ送ります。
よろしかったら、090−8086−6851(勇魚・携帯)までご連絡下さいませ。







    

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