[KATARIBE 12173] Re: [HA06][EP] さがしものはなんですか (仮)

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Date: Mon, 8 Mar 1999 18:22:29 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 12173] Re: [HA06][EP] さがしものはなんですか  (仮)
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199903080924.SAA02310@www.mahoroba.ne.jp>
In-Reply-To: <199903080514.OAA13322@www.mahoroba.ne.jp>
References: <199903080514.OAA13322@www.mahoroba.ne.jp>
Posted: Mon, 8 Mar 1999 18:24:41 +0900
X-Mail-Count: 12173

99年03月08日:18時24分35秒
Sub:Re:  [HA06][EP] さがしものはなんですか (仮):
From:E.R
こんにちは、E.Rです。
ごんべさん、こんにちは。

#堀川さん、いらっしゃいませ(笑)

お返事……というか(笑)

> いー・あーるさんに質問です。
> 祐司は、何回目くらいで「意中の本」がわいてくれるでしょうか?(^_^;
>どうも複数の興味対象があって目移りしそうなんですよね(笑)。

えーと。
堀川さんの探している本、ですが。
・まずは絶版である。
・売られていた当初も、そうそう売れた本でもなかろう(爆)
・目移りされていても、しかし忘れられたことはない(ようである)

……という条件からして、湧き出すのは案外早いかもしれません。
しかし。
確かに、ただ呼び出されるだけでは面白くない(をひ)
……というわけで。欲しい本おいでませEP(爆)
ちいっと続けます。(つーか、別EPになるのかな?)

******************************************

 さてその夜、瑞鶴閉店の後。

 花澄    :「で……この前言ってた本だけど」
 店長    :「ああ、名前、書いといてくれたか」
 花澄    :「はい」

 『吹利史』 …… 著者:山口淵鳴、昭和12年初版

 花澄    :「何だか、只事でない様子で探してたから……出来るだけ早く
       :探し出せるといいんだけど」
 店長    :「……うん」

 本に関する執着については、この兄妹揃って、人事には思えぬのだろう。
 
 店長    :「しかし、昭和12年……(汗)……親父の生まれた年か」
 花澄    :「あ、本当だ(笑)」

 とにかく後はお願いします、と、花澄が帰っていった後。
 店長は瑞鶴店内に戻った。
 電気をつけ、歴史書の並ぶ辺りに題名を書いた紙切れを突っ込む。

 店長    :「さて、鬼と出るか蛇と出るか」

 一度なりとも読まれて、その後捨てられるのならばともかく。
 印刷され、製本され……そのまま廃棄されて行く本の恨みは如何ばかりか。
 それも、遠い時の果てに、その本を呼ぶ者がいるというのに。

  選択肢の片一方に、本。
 選択肢の片一方に、読者。
 結ぶ糸の有りや無しや。

 店長    :「まあ、後は運だ(達観)……っと」

 仕事は終い、と思っていても、ふと気がつくとつい手を伸ばしてしまう。
 近くの棚の本が、半分引っ張り出されているのに気づいて、手を伸ばし……た時。

 店長    :「……?」

 微かに、きな臭い。

 店長    :「…………!」

 慌てて、先程紙を挟んだ本のあたりを引きずり出し、床に落とす。
 どさばさ、と落ちた本の数は………

 店長    :「なんつう本を探してるんだか(嘆息)」

 両隣の本のカバーが、一冊は焦げ、一冊はわずかに変色している。
 その間の、完全に表紙が焦げた本を店長はそっと拾い上げた。
 
 店長    :「…………ふむ(思案)」

 背表紙の下側、著者名は確かに「山口淵鳴」。

 店長    :「…………しかしなあ(思案)」

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てなもんで。
 さて、ここで本は出てきましたが。
 そうそう簡単に、店長も本を渡しません。
 というのは、これは「瑞鶴の秘密」を明かすことになるからです。
 (流石に「表紙燃えてますけど、しかしこれ新刊です」って本無いですよね(汗))
 秘密、というのは、守られてこそです。
 そしてまた、「秘密を知っても知らなかったときと同様に振舞える」ことが条件となります。

 さて。堀川氏にこの本渡るかどうか(爆)
 そしてまた、燃やされそうになった本とは?!(をひ)
 
 
 またのご来店をお待ちしております〜

 ではでは。

 






    

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