[KATARIBE 12119] Re: [HA06L] 御剣司来店

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Date: Mon, 1 Mar 1999 13:37:17 +0900
From: ソード  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 12119] Re: [HA06L] 御剣司来店 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199903010440.NAA01495@www.mahoroba.ne.jp>
In-Reply-To: <36D287B6AA.BA06HANZAWA@mailhost.din.or.jp>
References: <36D287B6AA.BA06HANZAWA@mailhost.din.or.jp>
Posted: Mon, 1 Mar 1999 13:40:40 +0900
X-Mail-Count: 12119

99年03月01日:13時40分33秒
Sub:Re:  [HA06L] 御剣司来店 :
From:ソード
こんにちは、ソードです。

「後悔」の司が来てから、緑さんが来るまで、ベーカリーで何があったのかの話です。
IRCを修正したのですが、若干セリフが変えてある所もあるので、
修正してください。

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 SE     :からんころん
 司      :(店内を見渡す)「(緑さんは……いないか)」
 観楠     :「いらっしゃいませ」
 狼介     :「あ、こんにちわ」

 店内には、すでに席に着いている狼介がいた。昨日司と知り合ったベーカ
リーの常連の一人だ。

 司      :「コーヒーをブラックで、それと……いや、それだけで良
        :いです」

 パン屋にきて、コーヒーだけを頼むとは、失礼なやつである。
 しかし、今の司に物を食べるだけの余裕はない。
 彼女が来たら、この店を出るつもりもあった。

 司      :(黙って席につく) 「(今日は……来るかな?)」
 狼介     :「今日も人を待っているのですか?」
 司      :「え?あ……はい。昨日、会えませんでしたから……」
 狼介     :「…そうですか……」(アイスミルクティーを飲む)
 司      :「プライバシーって、大切ですよね……」
        :「誰でも、人には知られたくないことって、ありますもん
        :ね……」

 誰にとも無く、独り言を言う。あるいは、誰かに聞いてもらいたかったのか
もしれない。来るたびに、待っているたびに揺らぐ決心を、誰かに知ってもら
いたかったのかもしれなかった。。

 狼介     :「……誰かのプライバシーを知ってしまった、とか?」
 SE      :からんころん
 司      :「……はい……!(来たか?)」

 狼介の会話の途中で、ベーカリーのドアベルが鳴る。

 煌      :「うぃー!(>▽<)ノ」
 司      :「違うか……」
 煌      :「何だよ、その台詞はぁ( ̄▽ ̄)」

 司の思わず出た呟きに、鋭く反応する煌。耳の良さは並ではない。(地獄耳
なだけか?(笑))

 司      :「あ……すみません。人を待ってるもので……」
 狼介     :「あれ?珍しいですね、一人で来るなんて」
 司      :「(女性……だよな?)」
 煌      :「ほへぇ〜、人待ちねぇ〜( ̄▽ ̄)」
 司      :「はい」
 煌      :「だれ〜?彼女?意中の人?(^▽^」
 司      :「いえ……女性ですが……意中の人じゃないですね」
 狼介     :「あんまし聞かない方が……」
 煌      :「なんでさぁ〜」
 司      :「……」

 狼介の答えを待ってみる司。煌の言葉は、わずかなりとも自分の行動に投
影できる。プライベートへの接触として……。

 狼介     :「人間、誰にでも知られたくないことがあるんですから
        :……」
 司      :「(そう……だよな。誰にでも、知られたくないこと……
        :あるよな)」
 狼介     :「(ぼそっ)そして、知ってはいけないことも……」
 司      :「(ぎくっ)……そうですね……。その時、どうすればい
        :いんでしょう……。知ってはいけないものを知ったとき、
        :どうすればいいんだろう……」
 狼介     :「さぁ、どうなんでしょう……」
 司      :「とぼけることは……忘れることは……簡単ですよね。で
        :も、それは……逃げてるような気がして……」

 自問を繰り返す。自分の中で悩んで、答えが出なかった問い。
 狼介は、それに答えられる経験を積んでいた。

 狼介     :「あらゆる経験は忘れることができますけど……」

 狼介は、一つ一つ言葉を選びながら話し始める。自分のしてきた事を振り返
り、受け止めながら。

 煌      :( ̄▽ ̄???

 煌は当然ながら彼女が来る前の話や、昨日の司の様子を知らない。話の流れ
を今の会話のみでつかむのは、難しかったのだろう。
 そのまま、勝手にパンを選び、席についた。

 狼介     :「忘れちゃいけない経験ばかりなんですよ、本当は……」
 司      :「そう……ですよね。彼女と……これから付き合ってゆく
        :ためにも……言わなきゃ……な」

 後半の部分は、独り言になる。

 狼介     :「その経験をどうするか、それは経験した人それぞれが考
        :えることであって他の人に頼らず考える方が良いと思いま
        :すけど……」
 司      :「(他人に頼るな……か。悩むのはもうよそう)はい」
 狼介     :「……(でも、俺はこんな事言う資格がある訳無いのに
        :……)
 煌      :「なんだか大変だねぇ〜( ̄▽ ̄)」
 司      :「いえ、そんなこと無いですよ。えーと、お会いしたこと
        :はありましたっけ?」
 煌      :「ない(きっぱり)」
 司      :「あ……失礼。私は、御剣司です」
 煌      :「あたしは、煌って呼んで〜( ̄▽ ̄)」
 司      :「こう……さんですね。どこかで……あったことはありま
        :せんか?」

 彼女とは、初めてあった気がしなかった。後頭部の痛みを思い出す。
 それ以上の記憶はない。

 煌      :「さぁねぇ〜(  ̄▽ ̄)」
 司      :「……そうですか。すみません、変なこと聞いちゃって
        :……(苦笑)(なんか、初めてあったって気がしないんだ
        :よな)」
 煌      :「なんだ〜、惚れたか〜(笑)」

 彼女のいつもの冗談。

 司      :「……(くす)そうかもしれませんね」(煌を見つめる)
 SE      :からんころん
 美々     :「こんにちわ〜」

 冗談で返せるところを見ると、少し余裕が出てきたようだ。
 ふと、高校生だった頃、放送室で遅くまでくだらない話をしていた事を思い
出した。

 美々     :「あら、なんか少ないなぁ……」
 煌      :「おぉ、あつひ視線が( ̄▽ ̄)」
 司      :(入り口確認)「また……違う……」

 確認はする。しかし、前ほど心に重みはない。

 美々     :「? あ」
 狼介     :「あ、ちわっす」
 司      :(会釈)
 美々     :「こんちは」

 ベーカリーにいた皆に挨拶をする美々。

 司      :「こんにちは」
 美々     :「えーっと、司さんやったっけ(笑)」
 司      :「はい」
 煌      :「よ〜、美々ちゃん」
        :「ナンパされちったよ( ̄▽ ̄)」
 狼介     :(^^;;;
 美々     :「誰に?(笑)」
 煌      :「司ちゃん( ̄▽ ̄)」
 美々     :「ふーん……ほんまに?」
 司      :「そんなことは無いですよ」(きっぱり)
 美々     :「やって、言ってるけど(笑)」

 そう言って、煌に笑いかける。煌の方も、別に不快ではなく、むしろ楽しん
でいるようだ。

 美々     :「司さんはどっちかっていうと……あ、うーん、あはは
        :(苦笑)」

 一人で納得し、苦笑いを浮かべる美々。最初に司が来店した時の事を思い出
したのだろう。

 司      :「……なんですか?」
 美々     :「ん? なんでもないけど(笑)」
 煌      :「ひどいわひどいわ〜、あたしは遊びだったのね〜(さめ
        :ざめ)」

 突然、演技がかった口調で泣き出す煌。

 司      :「……そういう訳じゃないですよ」
 美々     :「ほら、変な迫りかたして困らせへんの(笑)」
 煌      :「は〜い」
 司      :「冗談ですか……」
 狼介     :(苦笑)

 どうやら、冗談だったらしい。

 司      :「角田さん」
 美々     :「ん、はい?」
 司      :「え……と、この前、水島さんって女性、いらっしゃいま
        :したよね」
 美々     :「うん、緑ちゃんね」
 司      :「彼女、ここにはあまり来ないんですか?常連だって聞い
        :たんですが……」
 美々     :「ん、来てると思うけど……(苦笑)」
 司      :「そうですか(なら、今日は来るだろう……)」
 美々     :「なんかあるんです?(笑)」
 司      :「はい。話さなきゃならないことが、ありまして……」
 美々     :(おお〜)
 司      :「いや、謝らなきゃならないことかな……」
 狼介     :「……(なるほど、ね……ってことは………?)」
 美々     :「ん、なんでやろ???緑ちゃんの手をにぎったこと?」
 司      :「え……まあ、そうです(間違っちゃいないな)」
 美々     :「緑ちゃん恥ずかしがりやから、いきなりでびっくりする
        :かもしれんけど……。いつまでも、そんなん気にせんと思
        :うよ(笑)」
 司      :「でも、これからも彼女と付き合っていくなら、謝らない
        :と……」
 美々     :(本物なんか〜♪)
 煌      :(めもめもめもめも‥)

 司のセリフに、女性二人の表情が変わる。……好奇心に……。

 美々     :(ん〜となると……どうしようかなぁ〜、しんにいさんの
        :こと言うべきかなぁ〜)
 狼介     :「……(テレパシー装置、具象……)」

 悩む美々を見ながら、他の人間が自分に注目していない事を確認してから、
装置を具現する。

 美々     :(でもなぁ、やっぱ本人がきめるべきことやしなぁ〜)
 司      :「もっとも、彼女が許してくれないと、これからなんて無
        :いですけどね(苦笑)」
 煌      :「ふんふん( ̄▽ ̄)φ」
 狼介     :「……『彼女のこと、どこまで知ってしまったので?』」

 突然、頭の中に声が響く。ありきたりの表現だが、本当なのだから仕方がな
い。

 美々     :「別に嫌がるとかそんなんはないから大丈夫やとおもうけ
        :ど……ねぇ?」

 美々と煌は、声が聞こえてないようだ。変わらず話を続けている。

 司      :「え?天方さん?え……と」
 煌      :「緑ちゃんははづかしがり屋さんだから、押しの一手だぜ
        :いG( ̄▽ ̄)」(ぐっ)
 狼介     :「……『ってこんな事はあまり聞かない方が良いですね…
        :……』」
 美々     :「押しの一手には弱いと思う(笑)」

 ようやく、自体を容認し、心の中で狼介に話し掛ける司。思わず狼介を見つ
めてしまう。
 一方、狼介はこの装置を使うのも慣れているせいか、彼の方も見ずに思考を
送って来る。

 司      :「『だいたい……です』」
 狼介     :「……『知ってしまったことをどうするか、それはあなた
        :自身で決めて下さい。』」
 美々     :「?」
 司      :「『それにしても、能力者だったんですね……』」
 美々     :「どしたんやろ(小声)」
 煌      :「おぅ、今度は男同士みつめあっちょる( ̄▽ ̄)φ」
        :(めもめも)
 狼介     :「……『そのかわり、自分だけでなく彼女にも危険が及ば
        :ないように注意はすること……』」
 美々     :「っていうか、一人が冷たくして、ひとりがすがってるよ
        :うにも見える(苦笑)」

 確かに、会話の聞こえていない二人から見れば、そう見えても仕方がない。

 司      :「『はい』」
 美々     :(……?)「どしたんですか?(苦笑)」
 狼介     :「……(テレパシー装置、消去……)」
 司      :「あ!……いえ!何でもないです!」(目をはなす)
 煌      :「お?( ̄▽ ̄)」
 狼介     :「ん、何かあったので?」(全然気付いていない)
 司      :「(今の……誤解されましたよねぇ……)」

 装置の具象化を止めた狼介には、既に届いていないわけだが、そのことを司
が知る術はない。

 狼介     :「店の外の様子をボーッと見てたから全然分からないんで
        :すけど……」
 美々     :「ん…………ん〜ん……なんでもないです(爆)」
 煌      :「いけづだねぇ〜」
 美々     :「あはは(苦笑)」
 司      :「……(角田さんに誤解されてますよ……僕があなたを見
つめてたって……)」
 狼介     :「???」
 司      :「……(もう、読んでないのか……)」

 ようやく気付く。
 一方、美々のほうは何やら誤解を重ね、混乱して一人で顔を赤らめている。

 司      :「(な……どんな想像してるんだ?彼女……)」

 いぶかしむ目を向けた司に、ぎこちない笑みを返す美々。

 司      :「角田さん……何か、誤解してません?」
 美々     :「ん、ん〜ん〜♪ ……ん? なにがです?(笑)」
 煌      :「言っても無駄だよ〜、たぶん( ̄▽ ̄)」
 狼介     :「???」(何のことか全く分かっていない)
 美々     :「別に誤解とかそんなん……ねぇ(苦笑)」
 煌      :「おうおう、正しく理解してるぞぉ〜」
 司      :「……(だめだ、異能の事を抜きで言い訳できない…
        :…)」
 美々     :「そうそう(笑)」
 司      :「あの……一応言っときますが、僕はノーマルですから…
        :…」
 美々     :「あ、うん。 いや、まぁそうでしょうけど……(笑)」
 狼介     :「あのー、何があったので?」
 美々     :「あ、緑ちゃんにまた伝えときましょか? いつ会うか分
        :からへんけど……」(早口)
 司      :「え……なにをです?」
 美々     :「え、さがしてたでって事だけでも伝えておこうかなと」
 司      :「そうですね……もし、あえたならお願いします。話した
        :いことがあるって」
 狼介     :「???(何があったんだ、一体………)」
 美々     :「まぁ、ここで待つんが一番確実やとは思いますけど」
 司      :「はい」
 煌      :(めもめも)

 SE     :「からんころん」
 慎也     :「うぃーっす」
 緑      :「こんにちは〜」
 狼介     :「あ、ちわっ」
 美々     :「あ、緑ちゃんや〜よかったわ」

-----------
以上です。
なんか、さらに混乱しているような気がします。
まあ、司だし、構わないでしょう。
巻き込まれた狼介さんは、やはり不幸なのかも……(笑)

慎也さんが店で待っている間、どうなるのか楽しみでは有ります。

では……また……。










    

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