Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage
Date: Wed, 17 Feb 1999 12:40:57 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 12010] HA06:Story :「瑞鶴の猫」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199902170346.MAA27046@www.mahoroba.ne.jp>
Posted: Wed, 17 Feb 1999 12:46:31 +0900
X-Mail-Count: 12010
99年02月17日:12時46分24秒
Sub:HA06:Story:「瑞鶴の猫」:
From:E.R
こんにちは、E.Rです。
何となく、一風景。
*************************************************
「瑞鶴の猫」
===========
猫が居着きだしてから、もう数ヶ月が経つ。
「……おやっさん」
「おやっさんはやめろと言うに……何だ?」
「この猫、何だ?」
「何だって……猫だよ」
「いや、そりゃそうなんだが……名前は?」
「猫に聞け」
ぶちゃん、と座り込んだ猫は、我関せず、といった態であくびをしている。
「何でまたこんな可愛げのねえ奴を飼ってるんだ?」
「飼ってないぞ」
心外だ、と言わんばかりの口調で店長が返す。
「飼ってない?」
「そこにいるだけだろ」
花澄がレジのところで、笑いをかみ殺している。
「それに、だ。俺は可愛い、可愛くないでこいつを見てるわけじゃない」
ひょい、と、雑誌の山を示して。
「可愛いだの何だのってなあ、どうせその時代の大衆の一般的な嗜好に左右される
非常に不安定なものだろうが。そんなもんで決め付けられたら猫だって敵わん」
「……はあ(疲)」
「じゃあ、店長は何で、この猫がここにいるのを放っているんです?」
一気に言われて脱力したらしいお客に代わって、花澄が問う。
当然とばかりに、店長が答える。
「そりゃ、気に入ってるからだ」
ごくごく……単純な答であった。
「何で?」
「この猫は、媚を売らん。媚を売る猫は大嫌いだが、てめえの好きに転がってる猫は
それだけで気持ちがいい」
……胸を張って言う内容かどうかは、不明である。
「……成程」
溜息と一緒にそう吐き出したお客と、ころころと笑い出した花澄を悠然と無視して、
猫はも一つあくびをした。
瑞鶴の、ある午後である。
********************************************************
みたいな。(笑)
昔、歩いてたら、結構体格のよい猫が、にいにいと向こうから擦り寄ってきまして。
何だか非常に情けなかった覚えがあります。
全体に、媚を売るって嫌いです。
それがたとえ3つのお嬢さんでも(笑)
(で、大概そういう時って悪さをしてるんだな、子供ってえなあ)
まして猫に媚なんぞ売られとうはないぞっ(超私見)
ではでは。