Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage
Date: Thu, 10 Dec 1998 19:25:09 +0900
From: D16 <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 11559] [HA06]EP ・『ああ憧れの…… !?(題未定) 』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199812101034.TAA23632@www.mahoroba.ne.jp>
Posted: Thu, 10 Dec 1998 19:34:26 +0900
X-Mail-Count: 11559
98年12月10日:19時34分22秒
Sub:[HA06]EP・『ああ憧れの……!?(題未定)』:
From:D16
メイラーの入ったパソコン使われてるんで、ウェブから送ります。
なんかIRCのほうじゃ、パパさんが吊し上げられてるようですねぇ(笑) 僕も
早く吊し上げる方に回りたいですが、まずは復帰エピソードから。
********************************************************************
『ああ憧れの……!?(題未定)』
登場人物
一十(にのまえ・みつる)
吹利学校大学部農学部院生。風水師。
湊川観楠
ベーカリー楠店長。
本宮和久
不幸な後始末人、ベーカリー楠でバイト中
からからん
十 :「お久しぶりですっ!」
観楠 :「あれ! 久しぶりじゃないか。十君どうしてたんだ
い?」
十 :「いやー、半年ばかり山の方での仕事とフィールドと夏修
行が重なりまして」
観楠 :「となりの尊さんのとこで、キノエちゃんはみてたから、
まぁ元気なんだろうなって思ってたけど。実家の方にいたと
はねぇ。ああ、そういやここ最近パンの耳が余ると思ってた」
十 :「そんなことで判断されても(滝汗)」
観楠 :「まぁ、相変わらず金ないんでしょ。久しぶりだからコー
ヒーくらいならおごるよ」
十 :「あ、いただきます。それとチョココロネとクリームパン
とアップルパイとあんパンとウグイスパンとアンドーナツと、
あ、このプリンパンはあれから改良されたんですか? まぁ
いいや食べてみるとしよう。それとあと何か甘い奴で新作あ
ります?」
観楠 :「……相変わらずだねぇ(^^;」
十 :「へ? はんのほほでふ」
観楠 :「食べてからでいいって」
数分後。
十 :「あー、たべたたべた。ようやく吹利に帰ってきたって実
感がした」
観楠 :「別に、実家の方にもベーカリーくらいあるだろうに」
十 :「なにいってんですか。ここくらいですよ。釜からだした
ての暖かい奴店先で食えるのは。けど、やっぱりここいいな
ぁ」
小春日和でベーカリーには日差しが差し込み心地いい。
商店街の方からは季節物のジングルベルが聞こえてくる。
夕暮れ少し前の吹利駅前商店街は、生活の匂いのする活気で賑わっている。
と、小走りに駆けてくるコート姿が一人。
からからん!
本宮 :「店長すいません! ちょっと遅れました!」
観楠 :「ん? そんなに遅れてないよ。まぁ焦らず着替えてくれ
れば」
本宮 :「あれ! 一さんなんかすごく久しぶりですね!」
はきはきした口調。少し糸目だけれど表情はくっきりしている少年。本宮だ。
と、一の動きが泊まる。
十 :「(……黙ったまま、本宮を凝視している)」
本宮 :「?」
十 :「(凝視している)」
本宮 :「?(じりっと後ずさる)」
十 :「(じんわり涙ぐむ)」
本宮 :「(いやな予感)」
十 :「寒気にバラ色に染まる頬、華奢な手足、なにより平らな
腹部……。やっぱりもとみーが一番だなぁ」
やっぱりそーくるか。
ずざざざっと後ずさるもとみーにかまわず一人腕を組みしみじみと思いに耽
る十。すでに遠い世界に行って久しい。
十 :「実家の方でなにが悲しいって言って、中高生がたいてい
坊主か、味も素っ気もない髪型かヤンキーなんだもんなぁ。
正統派美少年っていないねぇ」
観楠 :「いや、そんなことしみじみ語られても(^^;」
十 :「だいたい、ここ最近はちょっと美少年でもたいていジャ
ニーズ系になっちゃうんだよなぁ。町の美少年ウォッチャー
としては寂しい限りで」
腕を組んで一人うなずく十。馬鹿はほっといて着替えるもとみー。といっても制
服の上からエプロンと袖カバーをつけるだけだが。
十 :「なぁ、もとみー」
本宮 :「何です?」
十 :「何で詰め襟の高校に入ってくんなかったんだよぉ(るる
るる〜)」
本宮 :「はいはい、仕事のじゃまですからあっちいっててくださ
い」
再会してから三分で扱い方を覚えるもとみー。さすがフラナ達を相手にして
るだけあって変人の扱いにはなれている。もっとも、こっちの方がよりたちが
悪いのだが。
十 :「ううううう、邪険にされたぁ。俺は客だぞぉ」
本宮 :「はいはい、何か注文は?」
十 :「コーヒーお代わり」
本宮 :「はい、しばらく待ってください」
十 :「そーいや、南河君とみのる君の漫才コンビはどうした
の?」
本宮 :「受験で、忙しいんじゃないですか?」
観楠 :「琢磨呂君達も大変だったからねぇ」
本宮 :「一応僕たちも受験なんですけどね」
観楠&一 :「えーっ!」
観楠 :「あ、そうだよ。今年受験だった」
一 :「ってことは、フラナや佐古田もかい?」
大学生になったフラナを想像してみる、想像してみる……できない。
本宮 :「はい、コーヒーお代わりです」
十 :「サンキュ。お、店長コーヒーマシン変えました?」
観楠 :「へ? べつに」
十 :「そっかぁ、前と味が変わったと思ったんだけど」
観楠 :「あれ、調子でも悪いのかな」
十 :「いや、そうじゃなくってなんか、香りが深くなったって
言うか……。煎れてくれる人が変わったのかな?」
観楠 :「(どきっ!)」
本宮 :「ああ、それはですね……」
観楠 :「(必死で言っちゃ駄目のポーズ)
十 :「心境の変化とか、味に出るって言うしな」
観楠 :「(どきどきっ!)」
十 :「ははーん、店長何か変わったことでもあったんですね。
しかもなんか幸せなことが」
観楠 :「(や、やばい! ただでさえ、ここ最近いろいろ言われ
てるのに、また一人!)」
十 :「白状しなさいよ。もう、なにがあったんです?」
観楠 :「あ、その、なんだ。十君じつは、その」
十 :「隠さなくてもいいですよ。すぐ知ることになるんだから。
水くさいなもう」
観楠 :「……十君?」
十 :「さーてと、今日は暇だし。その人が来るまでここでだべ
るとしよう。期待してますよ、店長」
観楠 :「(ああっ、勝手に勘違いして勝手に納得してるっ!)違う
って」
十 :「まぁまぁ、そう言わずに」
本宮 :「(はぁ、またややこしいことになるんだろうなぁ)」
*********************************************************************
さて、ここで切ると。
IRCの方とうまく繋げられたらいいなぁと思ってます。
もしうまくいかないようだったら、ここで終わらせて、復帰エピソードって
ことにしてしまいましょう。
それでは。