[KATARIBE 11367] HA06:EP: 「月夜の夢鯨」

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Wed, 30 Sep 1998 18:02:47 +0900
From: "E.N." <nakazono@ss.ffpri.affrc.go.jp>
Subject: [KATARIBE 11367] HA06:EP: 「月夜の夢鯨」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <9809300909.AA01477@150.26.109.137.ss.ffpri.affrc.go.jp>
In-Reply-To: <9809290831.AA01475@150.26.109.137.ss.ffpri.affrc.go.jp>
Posted: Wed, 30 Sep 1998 18:09:07 +0900
X-Mail-Count: 11367

              こんにちは、いー・あーるです。
            皆さん、こんにちは。

 夢鯨の栢々君。
 ……かあいいじゃあないかあっ(滅)

というわけで。
#煩悩の赴くままにEPを書くのは止めましょう>自分

**************************************************
EP 「月夜の夢鯨」
===================

  すっかり夜中。
  夢が流れ出し、混ざり合う時分。

  SE     :ちゃぷちゃぷ
  栢々     :「きゅ?」

  混ざり合う夢の河を、流れ下り溯り。
  さてはてこの夢は誰のものやら。

  栢々     :「お月さまにゃの」

  ゆらゆらと藍の色の中、ほんの少し欠けた月が空に。
  ゆらゆらとやはり藍の色の中、ゆらゆらと揺らぐ月が海に。

  栢々     :「綺麗なお月さまにゃのー(嬉)」

  藍と月色の間で、白い夢鯨はやはりほんの少し夢に染まって見えた。

  空に浮かぶ月は、ぼう、と輝いている。
  海に浮かぶ月も、ほんわりと輝いている。

  栢々     :「どっちも綺麗にゃのー(嬉々)」

  月と月の間で、白い夢鯨がふわんと跳ねる。
  藍の滴が小さく舞った。

  と。
 
           :「くじらが跳ねるなら、兎が跳ねても不思議じゃないわよね」
  栢々     :「きゅ?」

  振り向くと、枕を抱えてふかふか波間を漂っている夢の主がこちらを見ている。

  栢々     :「誰にゃの?」
  花澄     :「花澄って言うの」
  栢々     :「花澄さん、にゃの?」

  ちゃぷちゃぷと、小さな夢鯨は夢の主に近づいた。

  花澄     :「あなたが、栢々君?」
  栢々     :「きゅ?どーしてしってるにょ?」
  花澄     :「ゆずに聞いたの(にこにこ)」

  おいでおいで、と招かれて、夢鯨は枕の近くに寄った。
  ふわん、と、風が舞った。

  栢々     :「花澄さんは、溶けないにょ☆」
  花澄     :「溶け……ええ、溶けないの」
  栢々     :「お月さま、綺麗にゃの」
  花澄     :「そうね……どっちの?」
  栢々     :「お空のお月さまも、海のお月さまも!」

  本当に。
  どちらがどちらかわからぬほどに。
  二つの月は、ぼう、と青白く光っている。

  花澄     :「あら?」
  栢々     :「にゅ?」
  花澄     :「栢々君にも、お月さま(笑)」
  栢々     :「きゅ?」

  白いつるつるした背中に、確かにほんの少し欠けた月が映っている。

  栢々     :「栢々にも、お月さまくっついたにょ?」

  ぴちぴち、と、尾っぽを動かしても
  ぱちゃぱちゃ、と、鰭でかき回しても。

  栢々     :「お月さま、くっ付いてるにょー(嬉々)」
  花澄     :「本当だ(笑)」

  だんだんと。
  夢鯨に映る月が光りだす。

  空の月と海の月。
  その間の三番目のお月さま……

  栢々    :「きゅわあ☆」

  ぽうん、と。
  藍の海と藍の空の間で跳ねて……

  ……跳ねて………

  ……………………


  SE    :じりりりりり☆
  譲羽    :「ぢいっ(あさですよっ)」

  いつもの声。
  夢の海からぐい、と引き上げられる感覚。

  花澄    :「………おはよ、ゆず」

********************************************************* 

  てなわけで、一瞬芸(笑)
  何となく、夢の海を飲んだら酒の味がしそうですが(爆)

  しかし何故夢の中まで枕を抱えていく(汗)> 花澄

  訂正、修正お願いします〜>なおなみさん

  ではっ  

 
…………………………………………………………………………………………
  『Hitch your wagon to the Star in Heaven』
 
          いー・あーる(nakazono@ffpri.affrc.go.jp)
…………………………………………………………………………………………
    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage