[KATARIBE 10740] [www][HA06]EP:「浴衣は夏の心意気?!」

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Date: Sat, 11 Jul 1998 20:01:09 +0900
From: NaoNami<ikegami@kt.rim.or.jp>
Subject: [KATARIBE 10740] [www][HA06]EP:「浴衣は夏の心意気?!」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199807111103.UAA22436@mail.kt.rim.or.jp>
Posted: Sat, 11 Jul 1998 20:02:46 +0900
X-Mail-Count: 10740

なおなみですー
最近、これを書いてたので、メールがおざなりだったさ(^^;

えっと、我がHP用のEPなのですが、今回いかんせん
人数多くって(数えてみたら13人も出てきたっす(^^;)
口調がかなり怪しいです。ので、修正頂けるとうれしいかなー
と、思っております。

もちろん増補・乱入も歓迎いたしております。
増補修正終了後、画像付きでHPに乗っける予定です
6・7月EPとして(爆)
あ、一枚絵って所に画像が入る予定です。

ではでは、ちょっと長いけどおつきあいくださいませ。

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EP:『浴衣は夏の心意気?!』
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グリーングラスにて
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 ユラ    :「ありがとうございました(にこにこ)」

本日最後のお客様を見送り、んーーーっとひとつノビをする。
看板を立てかけ、戸締まりをし、部屋に入る前に
郵便受けを見る。

郵便受けに入っていたのは、
夕刊、朝刊、DM3通、そして小滝ユラ様と書かれたハガキ

 ユラ    :「あら、きねやさんからだ」

郵便物を小脇に抱えながら、その場でハガキを読み出す。

 ユラ    :「浴衣新作入荷かぁ…。んーー、見てみようかな」
 尊     :「ユラちゃんの所も仕事終わり?」
 ユラ    :「ええ、ついさっき。そうだ、尊さん。休日時間あります?」
 尊     :「今週?空いてるわよ(にこ)」
 ユラ    :「駅前のきねやさんで今、浴衣の新作を出しているんですって
       :見に行きませんか」
 尊     :「え?浴衣?うん新しいの欲しいし……
       :(なんか想像してるらしい)……(ぽ)
       :……いいわよ(にこにこ)」
 ユラ    :「直紀さんや花澄さん達も誘って行きましょ」
 尊     :「噂をすれば…(くす)直ちゃん、おかえりなさい」
 直紀    :「尊おねーさん、ユラさん、ただいまー」
 ユラ    :「直紀さん、今週の日曜、浴衣見に行こうかと思うんだけど
       :一緒に行きません?」
 直紀    :「浴衣?うん、行くっ!」

そして数日後
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 すー    :「ねー、直ちゃん。今日浴衣が出来る日じゃない?」

相も変わらぬ朝。
こぽこぽとアイスティーをカップに注ぐ。

 直紀    :「んぁ…(カレンダーを見る)あ、ホントだ」
 すー    :「へへへーー。浴衣作ったの初めてー。
       :どんなふーに出来てるのかなぁ(わくわく)」
 直紀    :「みかんちゃん達も、初めて浴衣着るみたいだったから
       :すーちゃんみたいに楽しみにしてるんだろうね(笑)」
 紘一郎   :「おーい、そろそろ行って来たらどうだ?」
 すー&直紀 :「はぁい!」
 すー    :「紘ちゃんも来るのさー。浴衣見せたげるね」
 紘一郎   :「はいはい(^^;」   
 直紀    :「じゃ、早くユラさんとこ行こうっ」

グリーングラス店内
---------------

 直紀    :「こーんにちはー。ユラさん来たよー」
 すー    :「浴衣出来てる?ユラさんっ(わくわく)」
 ユラ    :「直ちゃん、すーちゃん、いらっしゃい。
       :みんな上にいるわよ」
 直紀    :「階段あがってすぐの部屋?」
 ユラ    :「そう、あの部屋なら広いし、ダンス用の大鏡も
       :あるしね(笑)」

ぱたぱたと上に上がる二人を見送り、本日休業の店内を見渡せば…

 紘一郎   :「あれ?前野さんも付き添いですか」
 前野    :「ええ、まぁ。引き込まれたとゆーか(汗)」
 紘一郎   :「お茶、どうです?」
 前野    :「戴きます」

 SE    :「こぽこぽこぽ」
 紘一郎&前野:「ずずーーー」

しぃんとした店内に茶をすする音が響く
上からは、きゃあきゃあと黄色い声が飛ぶ。

 紘一郎   :「(ちらりと上を見る)楽しそうですねえ」
 前野    :「そうですねえ(ずずーーー)」

2F、着せ替え会場(笑)
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ばたん!と扉を開けると、てててっと軽い足音がして
ぽすんと小さな身体が飛び込んできた。

 みかん   :「今日はなの、おねえちゃんっ☆(にこっ)」
 直紀    :「きゃあ!みかんちゃん、可愛いーー」

ちりんと兵児帯についた鈴が揺れる。
赤の地に白いまるい兔と小さな亀がプリントされた浴衣

 煌     :「こら。まだ帯、結い上げてないんだから」
 煖     :「じっとしてるんですよ(にこにこ)」
 みかん   :「はぁい(じっと直立不動)」
 千影    :「こんにちわ、直紀さん」
 直紀    :「やっほう。みかんちゃんってば、嬉しそうねー」
 千影    :「昨日の夜はなかなか寝付けなくて、前野さん
       :大変だったみたいですよ(クスクス)」
 直紀    :「前野パパも大変ねえ(笑)あ、チカちゃんの
       :浴衣ってどんなのだっけ?」
 千影    :「これですー」

そう言って手に取ったのは、明るめの黄色に白い線やライムグリーン、
ピンクの曲線で花があしらってある浴衣。

 直紀    :「あ、可愛い。女の子っぽいー」
 千影    :「着物ってあまり着たことがないんで、手伝って
       :下さいね(ニコ)」
 直紀    :「おっけー。これでも着物着るのは好きなのっ。
       :せっかくだから髪の毛も結い上げちゃおっか」
 千影    :「どんな髪型がいいかな」
 直紀    :「んーと、ふつーにお団子にして白い造花つけるの
       :なんか可愛いと思うっ」
 ユラ    :「それ、いいかもねえ。髪飾りだったら種類あるから、
       :いくつか見繕って持ってくるわね。舞台用だけど」
 直紀    :「わぁ。ユラさんの浴衣、凄くいい色」
 千影    :「ほんと。柄も素敵」

鬱金色の地の浴衣に、大きな渦巻きと千鳥が描かれている。
赤い帯が目に鮮やかだ。

 ユラ    :「ありがと。この柄ね、大正時代にあった図柄を
       :アレンジしたものなんですって。さぁて、あたしは
       :どんな風に結おっかな。浴衣と同じ一色でカラー
       :メッシュ入れてもいいし……いや、キッチュな色も
       :捨てがたいな(思案)」
 直紀    :「ユラさん(^^; 舞台じゃないんだから少し穏便に
       :したほーがいいと思うよう」

話しながらも、おはしょりを整え、帯の結い方を思案する。
ちょっと考えて、花文庫のアレンジにすることにした。

 直紀    :「んっしょっと、はい!出来上がりっ(ぽむ)」
 千影    :「直紀さん、ありがと(にこ)」
 すー    :「ねー、直ちゃーん。浴衣の着付けってこーだっけー」

声に振り向くと、
夏用のうすい白地に赤い金魚と薄墨で引いたような水の流れが
涼しげな単衣の着物を手に………悪戦苦闘していた。
<一枚絵・ユラ、千影、すー>

 直紀    :「丈上げ過ぎや(^^; 襦袢が見えてるぞ(^^;;;;;;;」
 すー    :「なんであたしのだけ長襦袢着なきゃいけないのー」
 直紀    :「すーちゃんのは単衣の着物みたいな生地なんだから
       :襦袢つけないとダメなの。ほら、ぶーぶー言わないっ」
 すー    :「にゃーーーー。あづぅ」

ここでも同じように暑がっているのが一人

 尊     :「あ、あづい(汗)」
 花澄    :「だめですよ、ちゃんと補正しておかないと綺麗に
       :着こなせませんから(にこにこ)」
 譲羽    :「ぢい?(なんで尊さんぐるぐる巻きなのっ?)」
 花澄    :「綺麗になるには、準備が必要なのよ。
       :はい、浴衣羽織って下さいね(にこにこ)」
 譲羽    :「ぢ…(着物ってたいへん)」

その頃、グリーングラス中庭付近

 琢磨呂   :「ふっふっふ。こんな美味しい状況を黙って見過ごす
       :ような俺ではない。一眼レフ準備OKぇぇーー!」

熱い野望に萌える男が約一名(笑)

ユラの自室
----------

 ユラ    :「えっと、造花の飾りとピン、ピン…あーーーー
       :どこだっけ。最近、掃除出来なかったからなぁ。
       :あ、ここかな?(ごそごそ)」

引き出しを引っかき回し、なんとか使えそうな
(普段使っても支障がない)ものを見繕って大広間に
行こうとした矢先、つ…と足を止める。

 ユラ    :「なぁに、どうしたの?」

中庭に向けて設置されたベランダの鉢植えが声に反応して
揺れた……ように見えた。

 ユラ    :「ふぅん、そう。琢磨呂君が…」

ゆっくり耳を傾け、相づちを打つ。
すこーし、ほんの少し、こめかみが引きつっているように
見えるのは気のせいか。

 ユラ    :「そう。……やってしまいなさいって伝えて
       :ちょうだい。(極上笑顔)」

そう言って鉢植えの葉を優しくなでると、大広間に向かっていった。

宴もたけなわ着せ替え会場
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 ユラ    :「はい、はぁい。髪飾り持ってきたわよ」

どさっと、引き出しいっぱいの造花やかんざしを手に
ユラが入ってくる。

 尊     :「なんだか本格的」
 花澄    :「色々あるんですね」
 譲羽    :「ぢいぢぃっ(ぴかぴかなのっ)」
 みかん   :「わぁ…(じーーーー)」
 千影    :「みかんにはこれが似合うかな?」

ひょいっと、あめ玉のようなまぁるい髪留めを
手に髪に当てる。

 千影    :「ふたつお団子にしてこれで留めるのも
       :可愛いな。こんな感じで」
 花澄    :「あら、可愛い(にっこり)」
 みかん   :「……(もじもじ)」
 譲羽    :「ぢい、ぢい(みかんちゃん、浴衣いいなぁ)」
 花澄    :「良さそうな布があったらゆずにも作るわね(苦笑)」
 譲羽    :「ぢいっ(ほんとっ!)」

一人喜ぶ譲羽を見ながら、ちょっと苦笑い
ふとみると、ユラが手招きしている。

 花澄    :「ユラさん?」
 ユラ    :「きねやさんって、月に一度懐古布市をやるんですよ。
       :格安で着物の生地が手にはいるから、ゆずちゃんの
       :浴衣生地そこで見つけるといいですよ(こそっ)」
 花澄    :「それ、すっごく助かります。
       :着物の生地ってやっぱり高くって(こそっ)」

 直紀    :「そいや、煌ちゃんと煖ちゃんはショートだから
       :あんまり髪、いじれないねえ」
 煌     :「少しくらいは髪、のばせるよ」
 煖     :「結うならどのくらいの長さがいるのかしら」
 直紀    :「そゆ便利なこともできるのね(^^;」
 尊     :「煖ちゃんは長めの髪でゆったり結うのもいいわね」
 ユラ    :「煌ちゃんは毛先を遊ばせた感じで髪を流しても
       :似合うと思うな。髪留めはこれとこれとこれっ」
 直紀    :「縮緬風のリボンもつけちゃえー(笑)」
 煌     :「え、あ、えっと…(汗)」
 煖     :「お姉さま方、嬉しそうですわね(汗)」

おもちゃにされる、約2名(笑)
そして…
<一枚絵・煌、煖、みかん>

 煌     :「どうかな?似合うかな」
 煖     :「あら、お姉さま素敵ですわー(にこにこ)」
 煌     :「そっか?(照)煖も似合ってるよ」
 煖     :「ふふ(喜)マスター、気に入って頂けるかしら」
 煌     :「旦那、あたしのも気にいてくれるかなー」

顔を見合わせてくすりと笑う。
同じ撫子をモチーフにした浴衣。大振りな撫子が浮かぶ紺地に
髪と同じような赤の帯。
煖は、藤色に近い色地に撫子の花が流れている。

 みかん   :「おにいちゃんに早く見せたいな」
 煌     :「あとで見せに行こうな(なでなで)」
 煖     :「そうですわね」

あの人の為に?
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各自がそれぞれ最後の仕上げに入っているが、
ここに鏡の前で苦悩する乙女が一人。

 尊     :『どんな風に結った方がいいかしら…きちっと結い
       :上げるのもいいけど、それは以前やってるから
       :変わった感じの方が武史さん喜ぶかな?』
 すー    :「あ、ねー尊さんっ」
 尊     :『とはいえ、どんなのがいいか…ユラちゃん
       :ヘアカタログとか持ってないかしら』
 すー    :「みーこーとーさんっ!」
 尊     :「きゃ!…あ、すーちゃん、何かしら(どきどき)」
 すー    :「尊さんは、髪結わないの?」
 尊     :「ん、どういう風に結おうか迷ってて」
 直紀    :「白地に朝顔な浴衣だよねえ…んーここはいっちょ
       :少女路線ってのもいっかも(笑)」
 尊     :「直ちゃん、少女路線って一体…(汗)」
 花澄    :「尊さん、結うのだったら任せて下さいね(握り拳)」
 尊     :「花澄さんまで…」
 直紀    :「花澄さん、花澄さんっ(こいこい)」
       :『(内緒話もーど)あのね、髪を上で束ねて、細い三つ編みを
       :重ねて二本たらすって感じで結える?』
 花澄    :「(にこにこ)ええ、きっと似合いますね」
 直紀&花澄 :「くすくすくす」
 尊     :『ちょっと不安かも(汗)』

そして、おもちゃにされたのがここにも一人(笑)
<一枚絵・尊、花澄、直紀>

 尊     :「あの、どうでしょう」
 千影    :「あ、すっごい似合うーー」
 煖     :「尊さん、こういう感じも似合いますね(にこにこ)」
 ユラ    :「え、どれどれ。あ、ホント。少女っぽい中にも
       :凛とした雰囲気」
 直紀    :「御影さんも喜ぶと思うよ。きれいだもん(笑)」
 尊     :「もう、直ちゃんたら」
 ユラ    :「それにしても直紀さんの浴衣、けっこう落ち着いた
       :感じなのね。明るいの選ぶかと思ってたんだけど」
 譲羽    :「ぢいぢいっ(帯ふわふわしててきれいなのっ)」

しゃり感のあるうすい青に桔梗と萩の柄がうすく浮かぶ。
全体的にうすい色の浴衣とは対照的に、紫と黄色の
兵児帯のような芯のない帯で大振りに結っている。

 直紀    :「柄は地味だけどね(笑)でもその分、帯結いで
       :アレンジできるし、着廻しいいのが見つかったから
       :満足だよ」
 煌     :「花澄姉さんも、落ち着いた雰囲気だよね。全体的に」
 花澄    :「ありがとうございます」

うすいクリーム色の地に紫陽花の花が咲いている浴衣。
帯の紫が淡い雰囲気を引き締めている。
編み上げた髪にかんざしが揺れる。

それぞれに浴衣を着込み、満足そうな表情を浮かべる。
日はだいぶ傾いていた。

 尊     :「せっかく浴衣着てるんですし、みんな誘って
       :夕涼みといきませんか」
 直紀    :「さんせーい!」
 ユラ    :「そうね、日もだいぶ傾いてきたし」

やってしまいなさい(極上笑顔)
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そーいやぁ、『やってしまいなさい(極上笑顔)』を植物がどのように
実行したかと言えば…

 紘一郎   :「なんだか中庭が騒がしいですねえ」
 前野    :「そーですね(はぁ、平和だ)」

 紘一郎   :『(超視覚発動)なんだか岩沙君がツタに絡まっているような…
       :これが話に聞く都市伝説No.0749 踊るツタ男の苦悩か??』
 前野    :『……平和だ』

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ここまでっ。
修正・増補・乱入等々ご意見お待ちしております。


                        なおなみでしたっ!
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        e-mail  : ikegami@kt.rim.or.jp
        −新刊情報之巻 出張版−(笑)
        07月04日:フレーム無しページ作りました。
               :その他にも色々手直し入ってます
        URL:http://www.kt.rim.or.jp/~ikegami/ 
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