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Date: Mon, 6 Jul 1998 20:45:58 +0900
From: "E.N." <nakazono@ss.ffpri.affrc.go.jp>
Subject: [KATARIBE 10586] HA06:EP: 「すいかぜりー」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <9807061143.AA01364@150.26.109.137.ss.ffpri.affrc.go.jp>
In-Reply-To: <199806300708.QAA24459@asagiri.eng.isas.ac.JP>
Posted: Mon, 06 Jul 1998 20:43:47 +0900
X-Mail-Count: 10586
こんにちは、いー・あーるです。
蘆会さん、皆さん、こんにちは。
すいかぜりー………
食べたことはないし、おそらくうちの近くでは売ってないんではないか、と
思うのですが……
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EP 「すいかぜりー」
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某日、吹利商店街のスーパーにて。
花澄 :(えーと、後は……と、あれ?)
夏になるとゼリーの類がやはり増えてくる。その中に。
花澄 :(すいかゼリーねぇ……珍しいんだけど)
すいかゼリー、果肉入り。この季節だから売れる、という奴である。
花澄 :(いっか。お兄ちゃんにだし)
ころん、と一つ放り込んで、レジを通過したところで。
訪雪 :「お買い物ですか」
花澄 :「あ、こんにちは」
双方ぺこり、と挨拶をしたところで。
訪雪 :「……花澄さん、それ……買われましたか(汗)」
花澄 :「はい?」
視線を辿って、買い物篭に至る。
花澄 :「……ってすいかゼリー、ですか?」
訪雪 :「……はい」
少々、沈黙。
花澄 :「(小声で)……美味しくなかったんですか?」
訪雪 :「……すいかはゼリーにするもんじゃないですな」
しみじみ。
余程まずかったのだろうか。
花澄 :「どんな味……だったんですか?(恐る恐る)」
訪雪 :「なんか妙に甘くて、しかも果肉入り。しかもその果肉が
:すじっぽいんです(汗)」
花澄 :「……成程(汗)」
確かに、食べたくなる形容ではない。
花澄 :(むー……でも、今更戻すっていうのも面倒だし……
:どうせ食べるの、お兄ちゃんだし……ま、いいか)
手でもてあそんだゼリーを、結局もう一度篭に入れ直して。
花澄 :「今度、大家さんのお勧めのお菓子、教えて頂けますか?(真剣)」
訪雪 :「儂の、ですか」
花澄 :「大家さん、舌は肥えていらっしゃるから」
訪雪 :「……(汗)」
花澄 :「宜しくお願いします」
ぺこり、と頭を下げて、後はとことこ瑞鶴に戻り、多少不安を感じつつも
冷蔵庫の一番手前、目に付くところにすいかゼリーを入れて……
さて、翌日。
花澄 :「おはようございます」
店長 :「ああ、おはよう」
いつもと全く変りが無い。
花澄 :「……あの、店長?」
店長 :「あ?」
花澄 :「昨日、ゼリー置いといたの、分かった?」
店長 :「……うん」
花澄 :「どうだった?」
店長 :「どうって?(不審げ)」
花澄 :「……ええっと(汗)」
まずくは、なかった、ということなのだろうか?
花澄 :「いえ、えと……甘くなかった?」
店長 :「そういえば……変に甘かったかな?」
花澄 :「果肉、入ってたけど……」
店長 :「ああ、あの筋みたいなの、果肉だったのか(ぽむ)」
花澄 :「気が付かなかった?」
店長 :「何か、かしゅかしゅしてたな、と思ったけど……で?」
花澄 :「………(脱力)」
うまいのまずいの、と、文句を言われないのは有り難いとはいえ。
花澄 :(……作り甲斐のないったら……)
溜息。
店長が妙な顔をするのに向けて、一言。
花澄 :「お兄ちゃん、それ、もてない条件の一つだからね」
店長 :「……お前には言われたくないな(憮然)」
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で、切る。
他に、料理当番に嫌われる奴といえば、
・味見もせずに、醤油をかける奴
・「何でもいいよ」とかいっといて、「え、またこれ?」なぞとほざく奴
などですね(笑)
ではでは。
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『Hitch your wagon to the Star in Heaven』
いー・あーる(nakazono@ffpri.affrc.go.jp)
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