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Date: Mon, 6 Jul 1998 00:18:07 +0900
From: シェイド <shade.higuchi@nifty.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 10564] [HA06] EP: 「ねこの夢:尊の場合」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199807051520.AAA25594@ms7.niftyserve.or.jp>
Posted: Mon, 06 Jul 1998 00:18:00 +0900
X-Mail-Count: 10564
ども、シェイドです。
「ねこの夢:尊の場合」の続き、になるのか。
翌朝、人間形態に戻ってる尊さんと御影のシーン、御影の視点での描写です。
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こんふゅーずどもーにんぐ
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御影 :「む……」
窓ガラス越しの朝日で目が覚める。日曜日の朝は少し遅い。
寝起きは悪くないほうだ。すぐに意識が鮮明になる。
起き上がろうとして、胸の上に普段とは違う重みを感じる。
尊 :「くぅ……くぅ……」
御影 :「……へ?」
尊がいた。
寝間着がわりに着ていたTシャツを掴んで、すぴすぴ寝息を立てている。
一瞬、夢でも見てるのかと思った。
尊 :「ん〜。……ふふふふ」
夢を見ているのは尊のほうらしい。俺の肩に額をくっつけて、かすかに微笑
んでいる。
尊の寝顔を見るのは、むろん始めてだ。
だが、尊を布団の中に引っぱりこんだ記憶はない。
昨夜は酒は呑んでいない。呑んでも記憶が飛ぶタイプではない。
それに、そういうことを忘れてしまうほど無責任でもないつもりだ。
御影 :「……どうなってるんだ」
口に出したところで答がやってくるわけでもないが、とりあえず、このまま
では不味いだろう。それだけは間違いない。
ゆっくり、起こさないように、体をずらしていく。が……
御影 :「……しまった」
枕にされている腕を抜いたひょうしに、尊の頭が、ぽて、と布団に落ちる。
ゆっくり目を開ける尊。
尊 :「みゅ……?(寝惚け)」
とろんとした半開きの目で俺を見て、無邪気に微笑む。
つられて引き攣った笑みを返す。
尊 :「ん〜……んふふふ(きゅ) くぅ……くぅ……」
目を覚ましたのかと思ったが、そうではないらしい。低血圧なのか、寝起き
が悪いのか。ともかく尊は、半身になった俺にしがみついてしまった。
……いくらなんでも無防備すぎる。
…………。
尊 :「にゃ……たけふみさん……すぅ、すぅ」
御影 :「…………(凍)」
……こいつは……人の気も知らないで……
結局、尊が完全に目を覚ますまで30分、俺は凍り続けた。
こんな寝顔を見せられて、いったい何ができる。
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……しかし、いいんだろーか。こんなことで(汗)
シェイド(ride on RVR-68-DORDRAY)
shade.higuchi@nifty.ne.jp