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Date: Mon, 29 Jun 1998 17:55:34 +0900
From: "E.N." <nakazono@ss.ffpri.affrc.go.jp>
Subject: [KATARIBE 10480] HA06:EP: 「花暦」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <9806290853.AA01357@150.26.109.137.ss.ffpri.affrc.go.jp>
In-Reply-To: <9806290320.AA01356@150.26.109.137.ss.ffpri.affrc.go.jp>
Posted: Mon, 29 Jun 1998 17:53:07 +0900
X-Mail-Count: 10480
こんにちは、いー・あーるです。
皆さん、こんにちは。
花を見ていて思いついたEP。
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EP 「花暦」
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夏になればなるほど、大気が重くなるような気がする。
周囲の春も、その重さを完全に消すことは出来ないような……
夕刻、商店街を歩く。
譲羽は、背中の袋の中からこっそりと外を覗いている。
花澄 :「……?」
層になった大気のほんのわずかな隙間に、流れる、香。
花澄 :「……ああ、そうか」
年に一度、しかし馴染み深い香。
泰山木の、やはりこれも重い香。
もう、そんな季節なのか、と、まず納得する。
そして……苦笑。
花の香で、季節を知る。
呑気なのか、風流なのか。
それほどに、時の流れるのが速くなっているのか。
花澄 :「……ゆず」
譲羽 :「ぢ?」
花澄 :「ユラさんとこいって、お茶でも買って行こうか」
譲羽 :「ぢいっ(嬉々)」
香の出所を確かめるように、花澄はかるく振り仰ぐ。
だんだんと闇色の濃くなりつつある通りの片隅に、
白い花が、葉に埋もれるように咲いていた。
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てなもんで。
小さい頃は、一日の予定って、本当にいろいろあったと思います。
……それが最近は、一ヶ月でさえ短い(汗)
そんなことを、思い出しました。
では。
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『Hitch your wagon to the Star in Heaven』
いー・あーる(nakazono@ffpri.affrc.go.jp)
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