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Date: Mon, 15 Jun 1998 22:23:21 +0900
From: "E.N." <nakazono@ss.ffpri.affrc.go.jp>
Subject: [KATARIBE 10251] Re: HA06:EP: 「ねこの夢」
To: kataribe-ml@trpg.net
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In-Reply-To: <358152B4160.50DASF@post.sakura.ne.jp>
Posted: Mon, 15 Jun 1998 22:20:25 +0900
X-Mail-Count: 10251
こんにちは、いー・あーるです。
中崎さん、皆さん、こんにちは。
続き行きます〜。
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> 手を引っ込め、新しいタオルにメモを添えて用意すると、豊中は明か
>りを消した。
>
> 開けて翌朝。
すぱん、と断ち切られるように、花澄は目を覚ました。
花澄 :「……?(何時だろ?)」
目覚し無しに起きた日、というのは、どうも時間の見当が一瞬掴めない。
手を伸ばし、腕時計の時間を確かめる。
花澄 :「……(何だ、まだ六時……え!?)」
閉じかけた目を一杯に見開いて、跳ね起きる。
腕時計をはめた手。起き上がった時の視線の位置。
花澄 :「……(戻ってる……!!)」
余りの安堵に、ぱふ、ともう一度毛布に顔を埋める。
悪夢から覚めたことを、確認する時のように。
花澄 :「……(よかった…)」
大きく溜息をついて身を起こしたところで、視野に幾つかのことが入ってくる。
眠っている約二名。そして新しいタオルとメモ。
『よければ使って下さい』と。
花澄 :「………」
何だかもう、笑いたいのか泣きたいのか、自分自身でさえ判然としなくて。
ただ、タオルに顔を埋めた。
そうしなければ、あとの二人を起こしてしまうかもしれなかったから。
足音を忍ばせて、顔を洗って、あちこちに残った怪我の具合を調べると、
後はもう別にすることはない。
花澄 :(でも、まだ早いし。豊中さん起こしたら申し訳ないし)
かといって……畳の上に座り込んで、眠っている人達が起きるのを待つのも
……何だか変で。
花澄 :(……よし)
結局、感謝の念を伝える方法を、さほど多くは持たないのだ。
一度、深々と頭を下げると、花澄はできるだけそっと台所に向かった。
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まあ、こんなところで。
……あとは、起きてやって下さい>豊中さん(爆)
ではっ。
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『Hitch your wagon to the Star in Heaven』
いー・あーる(nakazono@ffpri.affrc.go.jp)
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