[KATARIBE 10198] [HA06H] あなたならどうする《戦闘編》  by 更毬剽夜

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Date: Fri, 12 Jun 1998 15:18:13 +0900
From: ge7m684@edu.kansai-u.ac.jp (Toshiaki Tomita)
Subject: [KATARIBE 10198] [HA06H] あなたならどうする《戦闘編》  by  更毬剽夜
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199806120618.PAA13898@ipcap1.edu.kansai-u.ac.jp>
Posted: Fri, 12 Jun 1998 15:18:51 +0900 (JST)
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 #(注)ちょっぴり、長くて、げすいです。


あなたならどうする《戦闘編:対ちんぴら》

 今日も更毬剽夜は、学校から家への帰り道を歩いていた。いつも通りの鞄
の重さ、いつもどおりの帰り道であった。

 剽夜が商店街を歩いていると、ふと、路地裏から妖気を感じた。軽くため
息をつき、剽夜はそちらに向かって歩き出した。

 路地裏に行くと、よくある光景が繰り広げられていた。一人の気弱そうな
少女が、三人のちんぴらに囲まれていた。おおかた、近道をしようと思って
通ったら、捕まったってとこだろう。ただ、違うのはちんぴら達が、妖気を
漂わせていたことである。

 剽夜          :「(妖気にあてられたか……)」
 少女          :「や、やめてください……」
 ちんぴら1    :「なにをやめてほしいのかなぁ」
 ちんぴら2    :「そりゃ、お前にけつの穴で、やられることだろう」
 ちんぴら3    :「ぎゃっはっはっは、そいつはちげえねぇ」
 ちんぴら1    :「ばかやろう、お前らのために、前と上をあけといてや
                :ろうという、俺様のやさしい気遣いが、わからねぇって
                :いうのか?」

 少女の顔色は真っ青を通り越して、真っ白になっている。もう、声を出す
こともできないようだ。

 剽夜          :「(まっ、見捨てると朱美が怖いからな。やるか……)」

 剽夜は重そうな鞄の中から、テニスボール大の固まりと、呪符、そして狐
のぬいぐるみを取り出した。狐のぬいぐるみを肩に乗せ、路地から顔を出す。

 剽夜          :「そのへんでやめとけや」
 ちんぴら2    :「おい、にいちゃん。こっちはお取り込み中なんだ。邪
                :魔しないでもらおうか」
 ちんぴら1    :「それとも、にいちゃんも仲間に加わりたいか?」
 ちんぴら3    :「かわいそうにな、4Pから、5Pか」
 ちんぴら達    :「ぎゃっはっはっは」
 剽夜          :「残念ながら、そういう趣味はないのでな。ちょっと、
                :寝てくれや」
 ちんぴら3    :「ほーう、やろうっていうのかい」

 剽夜はそれには答えず、手に握った物体の安全弁を抜くと、地面に叩き付
けた。辺りが、一瞬白い世界と化した。

 剽夜          :「(研究室の薬品を用いてつくったやつだけど、うまく、
                :フラッシュできたようだ)狐璃天、男3人に向かって、
                :狐火!!」
 こんこん      :「こん!」

 剽夜の肩に乗せた、使い魔のこんこんから、炎が生まれ、剽夜の構えた呪
符で、変換、増幅されてちんぴら達を襲う!!

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#ルールセクションです
 剽夜          : というわけで、4人とも眼をつぶされていると考えて
                :よろしいでしょうか?
 GM          : はい、状況的に考えていいでしょう。ちんぴら達に、
                :一時的特徴、目が見えない:2をつけましょう
 剽夜          : では、剽夜の呪符によって、心を焼く炎に変換された
                :狐火があたります。理論魔術:13、魔力がある:2で、一
                :斉攻撃で-3なので、12を強制力:8、目標値:4に割り振
                :ります。7……6……10……3。集中力を3削って成功
                :です
 GM          : まぁ、眼が一時的に見えないので、当る。で、心を焼
                :く炎ってことは自律で抵抗か……って、技能と特徴を足
                :して9しかないやん。抵抗できません。ちんぴら達は倒
                :れました。後は好きに描写してください
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 勝負は一瞬でついた、剽夜がちんぴら達の眼をつぶし、狐火で倒したのだ。
しかし、ちんぴら達は焦げ跡一つついていない、なぜなら、心を焼くだけの
幻焔だったからだ。こんこんが嬉しそうに、妖気に群がっていた雑霊達を食
べていく。辺りはたちまち、元の路地裏に戻った。

 剽夜          :「お嬢さん、大丈夫ですか?」
 少女          :「はい……」

 まだ、視力が完全に回復していない少女は、震える声で小さく返事した。

 剽夜          :「あなたに絡んでいた奴らは、今はそこで寝てますよ。
                :できたら、起きないうちに移動したいんですけど」
 少女          :「は、はい……」
 剽夜          :「そこままでよろしければ送っていきますよ」
 少女          :「あっ、お願いします」

 剽夜は、まだ足元が定まらない少女を支えながら、表通りに歩いていった。
しかし、そこには新たなる災厄が待ち受けていた!!


 竜胆          :「こんばんわ、更ちゃん」
 剽夜          :「はぅわ、や、やぁ、あきりん」
 竜胆          :「更ちゃん、その女の子とはどういう関係なのかな。仲
                :良そうに、よりそっちゃって(怒)」
 剽夜          :「い、いやぁ、そこの路地裏でちんぴらどもに絡まれて
                :いたところを、助けたんだよ。私は彼女の名前も知らな
                :いんだ」
 竜胆          :「彼女なわけね……。ふーん」
 剽夜          :「ちがーう。だから、初対面だって、な、君からもなに
                :か言ってくれ」
 少女          :「本当です。更毬さんは、絡まれていた私を助けてくれ
                :たんです」
 竜胆          :「彼女は更ちゃんの名前を知ってるようだけど?」
 剽夜          :「えっ……、いや……、それはだなぁ……(あたふた)
                :どこかであったことが会ったけ?」
 竜胆          :「まぁ、更ちゃんたら、白々しく」
 少女          :「……(くす)」

 その時、今まで悲しみの色を浮かべていた少女の顔に、意地悪な笑みが浮
かんだ。

 少女          :「嫌ですね。更毬先生に教えてもらってた、横井ですよ。
                :しかし……、更毬先生って、彼女に対しては、立場が弱
                :いんですね」
 
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関西大学大学院工学研究科化学工学専攻機能表面工学研究室
   富田 俊明 (ge7m684@edu.kansai-u.ac.jp)    
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